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龍殺しの英雄

多くの方が見てくださり感謝しております。


ありがとうございます!

『ラーサー・ヴィルヘルム・エルハザード』


苗字からも分かるように、たしかエルハザード公国の公王の血を引いていた様な……?


ここの国で学んだんだよね。たしか公都エルハシアのどこかに石像が立っていた。


たしか……龍殺しの英雄?


うーん……それぐらいしか分からない……


「お前……本当にそういうところはダメだな……」


エリックは俺が考え込んだのをみて、呆れた顔を見せた。


「この国の人間なら知らない奴はいないだろ……っていうか、俺達が元いた王都でも有名人だったぜ?『ラーサー・ヴィルヘルム・エルハザード』。聖剣カリバーンに選ばれた勇者、魔を穿つ聖戦士、龍殺しの英雄……様々な通り名がある英雄だ……確か、この国を作った王の弟だったか……?民衆のために必死に戦ったと言われてるな。だからこの国の人間からしたら、あまりにも偉大な英雄様ってな訳だ」


龍殺しの英雄……ラーサー……んー、どこかで聞いた覚えがあるんだけど……


「そういえば王都の高級武器屋で『覇者の剣』とか言う武器のレプリカが売られていた様な……?」


「まぁ英雄なだけあって様々な武器を持っていたからな。『覇者の剣』もその一つだ。でもそれより有名なのは……なんといっても『聖剣カリバーン』だな。確か屍霊龍(ドラゴンゾンビ)を討伐するために、聖教会から託された伝説の聖剣だ」


ふーん、やはり英雄だけあって相当いい武器を使ってるわけだ。


となると……もしかしてその聖剣ってその墓にあるのかな?


俺の表情を見てエリックは怪しげな表情で言葉を続けた。


「ラーサーはその後、異常発生した魔獣の襲撃からエルハシアを守るためにたった1人で戦い、命と引き換えにこの都市を守る訳だが……その彼の遺体が安置されたのが、今回の攻略目標な訳だ。確かにお前の考えている様にカリバーンはそこにあるだろう……」


げっ?なんで分かったの??俺が考えている事。


「が……遺体とともにかなり厳重な結界を張られて安置されているので、それを破ることは不可能だぞ。そな,結界を破るには死んでいる『本人』かその結界を施した当時の『教皇』でないと無理だ。そしてその『教皇』はすでに死んでいる。何より……」


そう言って一呼吸おくと、俺の前にビシッと人差し指を向けてエリックは言った。


「お前……暗黒剣士だから装備はできないだろう?」




なんか色々と釘を刺されてしまったが……


とりあえず今回受けた依頼を確認すると。


①英雄ラーサーの墓から現れる様になったモンスターの原因究明。


②場合によってはその原因を排除すること。


とのことだった。


やはりエルハザードの人間からしたら、英雄ラーサーの墓は神聖不可侵なものらしい。


そのため、公国の騎士は動く事ができず。だから冒険者に依頼……とはいえ、公国出身の冒険者達は皆二の足を踏むそうだ。


それでも何度かは公国出身以外の冒険者を募ってレイドを行っているそうだが……

モンスターの数が多すぎて返り討ちにあっているらしい。


「まぁ普通に考えたら割りの合わない仕事かもしれないな……」


そんな事を考えながら俺はこの依頼書に再び目を向けた。


なんか、引っかかるんだよな……この依頼。


他の冒険者が嫌がる仕事。


モンスターの数も多く、かなり危険な仕事だろう。


英雄の墳墓の探索なので、アイテムを持ち出す事もできない。


と考えると……本来なら絶対受けない仕事ではあるんだが。


俺はそんな事を考えながら、その依頼書を穴が開くほどに覗き込む。


皆が避けるからこそ……何かあるような気がする。


こう言う直感は大切にしろって、以前どっかの冒険者に学んだ記憶がある。こう言うのも何かの縁だ。


だから……


「いいぜ。この依頼を受けてやる」


そう言って俺は『ラーサー・ヴィルヘルム・エルハザードの墳墓の探索』について書かれた紙を手に取ったのだった。




墳墓まではこの公都からそれほど距離はない。しかも街道で繋がっているため向かうには非常に楽だ。


この国最大の英雄の墓とでも言っても過言ではない存在。その墓自体は現在は観光地になっていたわけだから。


ただ今は……


「依頼書を確認した。よろしく頼む」


俺は簡易関所のようなところで、この依頼書を見せた。どうやらモンスターが現れてからはこうやって封鎖されているらしい。

確かにここからモンスター柄溢れたら……公都が,危険に晒される訳だし。


しかし関所の兵士達。口では「よろしく頼む」なんて言ってるけど……

胡散臭げにこちらの方を見ている。奴らからすれば敬愛する英雄の墓荒らしにしか見えないのかもな。


まぁ、彼らは彼らの理由もあるし。冒険者なんてろくな奴がいないのも事実だから……しょうがないか。


そんな事を考えながら歩いていると……あっという間に墳墓の入り口に到着した。


「さてと」


そう呟いて俺は自分のステータスを確認する。


あれから1年。俺も頑張ってきたんだぜ。




◇◇

アルス


職業 

暗黒剣士 LV23

死霊術師 LV1

魔物使い LV1


LV40

体力3300

魔力3000

攻撃力2800

防御力2000

俊敏性3000



スキル

暗黒剣「紅」

暗黒剣「朧月夜」

暗黒剣「宵闇」

暗黒剣「瞬獄」

ネクロマンシーLV1

モンスターテイムLV1

神眼LV5

アイテムボックスLV♾

ダンジョンキーLV6

強奪LV5

気配感知LV18

身体強化LV3

堅牢LV2

火魔法LV5

光魔法LV8

水魔法LV5

双剣術LV10

剣術LV10

斧術LV3

短剣術LV5

弓術LV3

俊足LV3

狩猟LV3



◇◇


すごいでしょ!頑張ったんだよ。この1年。


レベルもかなり上がった。

前にも気付いていたんだけどレベルに対しての能力値の上がり方がちょっと異常なんだよね。


強さ的には俺、A級冒険者を飛び越えてS級並の力だと思う。とはいえあまりその力をひけらかすと色々と睨まれるから隠しているけど。


スキルも増えた。とりあえず、色々と試してスキルのレベルも上げてきた。

この1年間、未だに使い方がわからない『死霊術師』と『魔物使い』以外のスキルは総じてレベルアップできている。


変わり種で言えば『狩猟』スキル。俺の初めての生産スキルだ。たまたま出会ったゴブリンアーチャーが持っていたので、即ゲット。


この力と『弓術』のお陰で狩りが非常に楽になった。お陰で、子供達が食べるお肉は全部俺が狩っている。


これだけレベルを上げたのは……それだけダンジョンに潜ってきた証だ。


ダンジョンキーのダンジョンも二つクリアした。

……まぁ、4、5回死にかけたけどね……


それに冒険者としてダンジョンもかなり潜った。

とはいえダンジョンキー以外のダンジョンは俺に取ってはお金稼ぎ&スキル集めなんだけど。


ちなみに……LV4、5のダンジョンキーではアイテムも良いものが揃ってた。


特に凄いのはこの2つ。


◇◇


呪われし黒影の闇靴


ランク Aランク(呪)


歩く度に大地から魔力を吸い取る呪われた靴。その力のせいで身につけると死ぬまで歩き続けなければいけない。


◇◇


とんでも防具1号。歩けば歩くだけ魔力が回復するわけで。そして当然俺に呪いはない。



◇◇


邪竜鱗の胸当て


ランク Aランク(呪)


一国を破滅に追い込んだ邪竜の鱗で作られた胸当て。

その軽量の鎧からは想像もつかないような防御力を誇り、龍の爪でも傷付けることはできない。

ただし、着けたものはその精神を邪竜に乗っ取られ、死ぬまで暴れ出す。


◇◇


とんでも防具2号……本当におっかない呪いなんですけど。この防御力は凄まじい。


呪いが通用しないとはいえ、俺も初めてこれを着用した際、邪竜の言葉が聞こえたよ。


まぁ、


(貴様は暗黒剣士かっ!?これでは身体を乗っ取れぬわっ!)


と悔しそうな声を出して以来、一回も出なくなったけどね。あいつどうなったんだろ。





とまぁ、レベルもスキルも、そして武器も防具も今は充実している。


どんなダンジョンだろうと受けてたってやるさ。


さぁ……出発だ!!



とりあえず、この年始、仕事が休みの間はどしどし更新していきたいと思っています!


評価&ブクマ登録ありがとうございます!励みになります!!よろしくお願いします。!!

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