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こんな腐った国を出て、違うところで暮らしたい

お久しぶりです。

ちょっと仕事が忙しく余裕ありませんでした。


再開します!

孤児院に戻った俺は、今日買ってきた道具をマジックボックスの中に入れていく。


「とりあえずハイポーションは必須……と。後は毒消しに……」


前回の事もあるし、今回はしっかりと回復薬を買った。何が起きるか分からないしね。


さっき、院長とリーシアの2人を呼んで今回のダンジョン攻略について説明をした。

それと同時に……これが終わったらこの国を出たいって話も。


最初話した時、まず2人に怒られた。一体何を考えているんだ、と。そして国を出たいと言う話をした時、何を言ってるんだとばかりに2人に笑われた……けど、金貨の山を見せたら2人とも黙ったよ。


そんな2人には全てを話した。

ダンジョンであった出来事。俺の職業(ジョブ)の事。さらには……ダンジョンキーの事も。


2人とも流石に青い顔をして黙り込んだな。


院長なんか、プルプル震えてた。きっと前回渡した金が、そんな辛い思いをして稼いできた事を知ったからだろうな。


「何でアルはそこまでする訳?」


話していくうちに涙目になっていたリーシアが問いただす。

そりゃあリーシアの性格を考えたら…泣くよなぁ。何度も命を落としかけてるなんて話せば……昔からの付き合いだ、ショックだろう。


「それに関しては……私が言わないといけませんね」


俺が説明できずモゴモゴしていたら……代わりに院長がリーシアに説明してくれた。そう、あのボフマンのクソ野郎がリーシアを妾に欲しがっている事を。そして、それによって孤児院が窮地に陥っている事も。


「そんな事……知らなかった……」


それを聞き思わず泣き出すリーシア。そうだろうな。俺が命をかけていたのも。孤児院が窮地に陥っていたのも。自分のせいだと知れば……こいつの性格考えたら……まぁ、そうなるよな。


そんな涙を見ながら俺は……もうこの話は終わり!とばかりに笑顔で、そして力強く言い放った。


「だからこそ……こんな腐った国を出て、違うところで暮らしたい。そのために……今回俺はダンジョンに行ってくる」


とね。




「何か久々だな。普通のダンジョンに来るのは」


思わずそう呟く。目の前には深い洞窟。今回は洞窟型のダンジョンか……


以前なら、ダンジョンを前にすると震えが止まらなかった。

いや、そもそもここまでの道のりで様々なモンスターから逃げ惑ってくるので……すでに疲労困憊となっていた。


でも今回は違う。


ここまでのモンスターを全て潰してきたけど疲れなど全くない。

そしてダンジョンの前に立っているけど、恐怖心など何も感じない。


俺は『簒奪王の太刀』をマジックボックスから取り出す。

俺の身の丈よりも大きい、禍々しい色をした刀身が目の前に現れる。


「さぁ……自分がどれだけ出来る様になったのか……腕試しだ!」


そう呟くと、俺は己に身体強化のスキルをかけて洞窟の穴に飛び込んでいった。




「ギシャャャャャアアア」


「グァォァァァォァァァアア」


声にならない悲鳴が洞窟内部に響き渡る。


グールやスケルトンといったアンデッド。ゴブリンやオークといった人型の魔獣。ジャイアントワームのような昆虫型のモンスター。その何れも『簒奪王の太刀』でその命を刈り取りながら俺は進んでいく。


そこに何も感情はない。

恐怖?怯え?そんなものはありもしない。

以前の俺ならこれだけたくさんのモンスターが現れたら、パニックになって荷物を投げて逃げ出したかもしれない。でも今は……





ただ淡々と潰していく。まさに作業だ。





今回、俺が受けた依頼はダンジョンの偵察。


こうやってちょっとずつ探りを入れて協会はダンジョンのランクを決めていく。


そして、ある程度全貌が見えてきたらランクを決め、冒険者の集まり……即ちギルドに声を掛け、ダンジョンを攻略する。


ダンジョンは攻略されると……不思議とモンスターを吐き出さなくなる。後はさらに冒険者を募り、じっくりと中のお宝を手に入れ、残りのモンスターを殺し尽くす。


ダンジョンが放置されると無数のモンスターが外の世界に現れる場合もある。その場合村が襲われたりもするのでとても厄介なものだ。




さて、俺が今回受けた依頼はダンジョンの偵察だ。


だが……




今の俺なら攻略できるのではないだろうか?




そんな自信を持っている。


だからこそ。


俺はその最深部まで迷う事なく突き進んでいく。


狙うは……ダンジョンの攻略だ。


モンスターはゴブリンやスケルトンなどから、オーガやスケルトンソルジャーに変わっていく。だが、今の俺に迷いはない。


「ダンジョンキーのダンジョンの方が比べ物にならないほど難しかった。こんな連中、何とでもなる」


そうやって俺はダンジョンの奥深くまで入っていったのであった。




あれからどれぐらい時が経ったのだろう?


気づけば、10階層……かなり深いところまでやってきた。


モンスターはというと……


「ヘルハウンドにキラービースト。リビングメイルに……ハイオーク、か」


うーん、これって最早A〜B級ランクのダンジョンだね……いずれもB〜Cランククラスのモンスターだ。参ったな……


流石にここまで来ると俺も疲れを隠せなくなってきた。とにかく数が多いんだよね。

まぁ、誰が見てるわけでもなし、疲れを隠す必要はないかもしれないけど。


単体では余裕で相手にできるんだけど……この数は流石にしんどいなぁ……


あ、そういえばさっきそのリビングメイルからスキル『堅牢』を強奪しちゃった。防御力を一時的に上げるものらしい。まぁ、あったら便利だね。


ってかアンデッド……俺、死霊術士(ネクロマンサー)職業(ジョブ)も持ってるんだよな。

どこかで調べてみないとなぁ。


そんな事を考えつつ、目の前の敵を一掃していると……


「あれ?ここは??」


俺の目の前には広大な空間が……そしてその中央に大きなクリスタル……ダンジョンコアが鎮座している。


俺は知らないうちにダンジョン最奥の広間に到達していたのだった。





とりあえず…31日まで毎日更新します!!


あと活動報告の方に……色々と今後の事について書かせていただきます!よろしくお願いします!!

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