とても合理的な作戦。
ロザリンド視点になります。
ロザリンド風、あぶり出し。
用意するもの
・容疑者数人
・適当なサイズの部屋
・机と椅子
・掃除用具ロッカー
・ホラー系魔具(リサイクル)
・カメラ魔具
・クラリンと掃除機魔具
・忍者
・映像記憶魔具
というわけで、スタート!
まず、あらかじめ机の下にマドハンドゴーレム30体を設置。ステルスの魔法により、外見上は見えません。
掃除用具ロッカーには、シャカさんとシャカ君が詰まってます。狭いのでみっしり詰まってます。
さらに、監視カメラ的な魔具も設置。ふふふ、さてさて、クッキングスタート。
予定通り容疑者数人が入ってきました。呪われてる人達は黙々と研究してますね。呪われてない2人は落ち着かないご様子。片方…確か第3の室長さんはイライラしているご様子。
ここで、マドハンドゴーレムを遠隔操作する。命令はシンプルに『近くにいる人間に触れ』にした。さっそく第3の室長、スタウトさんにマドハンドゴーレムが触れた。スタウトさんは…多分院長の悪戯だと思ったんだろうな。マドハンドゴーレムさんとこんにちはして、超驚いてました。でも、変身が解けないなぁ。この程度じゃ足りないのか、呪われてる人達の中に犯人が居るのか…どっちだろ。
しかし、もう一人の研究員さん…超いい人や。魔物かもしれないマドハンドゴーレムに対して、必死に他の研究員さん達を守ろうとしている。しかし、気になるのはスタウトさん。何か迷っている様子である。
まあいいやとシャカさん・シャカ君に『近くにいる人間に抱きつけ』と命令をだした。研究員さんが悲鳴をあげて倒れると、スタウトさんの姿が粘土みたいに崩れだした。
ふーん、犯人はスタウトさんでしたか。カメレオンの突然変異種獣人。通常のカメレオンと違い、色素だけでなく形状変化も可能なカメレオンだ。
彼をどうするかについては今回の反応を見て決めようと思ってた。うん、きーめた。
というわけで、クラリンにゴーレムを片付けていただきました。あっはっは。ビックリしてます。さらに脅迫…じゃなかった、お願いしていた院長に研究員さん達を部屋から出してもらう。え?脅は…お願いのネタ?今回の呪いの件がバレたら、魔法院の予算大幅カットですよね(満面の笑み)…とか言いましたよ。もう宰相様(父)には報告済みですがね(笑)
そして研究員さん達が出ていくと、予想通りスタウトさんは自殺をはかった。良かったー、わかりにくい毒とかじゃなくて。歯に仕込んでたりとかだとわかりにくいし。
うちの有能な忍者がスタウトさんを羽交締めにしています。ジャッシュにも一応ステルスをかけてましたが…なくてもバレなかったのではと思うぐらい、私も存在を忘れてました。
いや、あぶり出したはいいけど自殺をしかねないから私が彼を部屋のすみに配置したんだけど…本人が傷つきそうだから言わないが…動くまで存在感がマジでなかった。
「は、離せ!」
「…スタウト」
「………ジャスパー様!?」
スタウトさん(本名もスタウトらしい)はジャッシュに気がついたらしい。
「…今はジャッシュです。話を聞いてください。それが叔父上…ジューダス殿下の望みです」
彼は抵抗を諦めたようだが、ジャッシュを睨みつけている。
「ジャッシュは裏切ってないよ。むしろ、裏切ったのは貴方」
「な!?」
実際は裏切らせたんだけど、余計なことは言わない方がいい。後で知ったジューダス様自身の真意を思えば裏切ってないけどね。スタウトさんは怒りのターゲットを私にかえたようだ。あっはっは、めっちゃ怒ってますね。私は余裕で微笑んだ。
「おかしい、と思わなかった?優しいあの人が、貴方を捨て駒にするかもしれない命令をするなんて」
「!?」
「思い出せ。『最後に会ったあの人』は本当に『お前の主』だったの?おかしいと思わなかった?優しいあの人は、本当に戦を望むかしら。他国とはいえ、他人の不幸を望むかしら」
あ、青くなって…白くなった。知り合いにカメレオンの獣人はいなかったけど、面白いな!リトマス試験紙並みに色が変わるわ~。ちなみに怒ると赤、悲しむと青、強い感情が白、喜ぶとピンクになるらしい。ちなみにジューダス様から聞きました。
「…お前…貴女は何を知っているのですか?あの方は無事なのですか!?」
「おわっ」
いきなり肩を掴まれて揺さぶられた。ジャッシュが止めようとわずかに動いたが、視線で大丈夫だと伝えた。
「それでは、実際に見ていただきましょうか」
私はスタウトさんにニッコリと笑った。




