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天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します  作者: バナナ男さん
第二十二章

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(二ール)866 次から次へと

☆グロご注意ください┏○┓ 


(ニール)


────ハッ!と気づくと、目の前には先程から変わらぬ黒く染まった空が……。

一瞬意識が飛んでいた事に気づき、その場で小さく頭を振ると、モルトの嫌そうな顔が目に入る。


「……気に食わないが、俺も同じ事を思っていた。」


そう言いながら更にブスくれるモルトの顔が面白くてつい笑ってしまうと────……。


────ガバッ!!!!

突然倒れていたゲイルが、起き上がった。


まだ動けるのかっ!!??

青ざめて起き上がろうとしたが、体が全く動かない!!


「う……ぐぐっ……。」


何とか立ち上がろうとしていると、ゲイルはゼィゼィ……と荒い息を吐きながら、近くに倒れているモルトを睨みつけた。


「あっ……がっ……っっ……クッ……ソっ……っ!!

ふ……ざけるなよぉぉぉっ……ぉぉ……俺はCランク冒険者の……ゲイル……様……

こんなっこんなっ!!底辺ゴミ資質のガキにィィィ────っ!!!」


息も絶え絶えに叫んだゲイルは、そのままモルトの方へ走る。


「モルト────────!!!!!!」


何とか立ち上がれた俺は、そのまま走ろうとしたが、すぐに足が崩れその場に思い切り倒れてしまった。

視線をすぐに上げれば、そこにはモルトに攻撃をしようと拳を引いているゲイルの姿が。


『やめろぉぉぉ────────!!!!』


必死に心の中で叫び、手を伸ばしたその瞬間────……。


「────っっ!!??ゲホッ!!!」


ゲイルが突然動きを止め、口元を押さえたかと思うとそのままヨロヨロと後退しだす。


な、何だ……??


不思議に思いながら、モルトと二人でそんなゲイルを視線で追うと、その場で口から大量の血を吐き出したのでギョッ!と目を見開いた。


「────っげっげっ!!グハッ!!」


ゲイルは苦しそうに血を吐き出しながら倒れ込み、そのまま悲鳴を上げながら地面をのたうち回る。

一体何が!??と驚きながら見ていると、吐いた血の中に小さな白い芋虫の様な虫が大量にいる事に気づいた。

それに気づいた俺とモルトは同時にゾォォォォ〜と背筋を凍らせる。


しかし動かぬ体ではどうする事も出来ずに、苦しむゲイルを見ていると、突然「ぎゃあああああ────────!!」とひときわ大きな悲鳴を上げゲイルが顔を上げる。

すると、目から鼻から口から、大量の白い虫が這い出てそのままゲイルの体中にくっつき皮膚を全て覆っていった。

よく見れば地面に落ちていた虫たちも同様にゲイルにくっついていき、皮膚の肌色が見えなくなってしまうと、今度は白い虫たちが赤く染まって全身は真っ赤に。

ゲイルの大絶叫が続いている事と、その凄まじい暴れ様から見て────どうやら虫に体を食われている様だ。


「う……うぅぅぅぅ〜……。」


潔癖症のモルトが今にも吐きそうに頬を膨らませていて、俺も同時に口を押さえてその衝撃的な光景に耐えた。

そして大した時間も経たぬまま、やがてゲイルの悲鳴は止んでいき絶命したことが分かると、それからどんどんその体が小さくなっていく。


そうして後に残るのは、赤色になって丸々太った虫達だけ。

俺は僅かに残っていた魔力で土魔法を使い、すぐにそいつらを全て潰した。


「な……何なんスか……アレ……。────お……オエッ!」


「う……うぇっ……!!わ、分かったぞ。アレは恐らく<食肉レッド蜂>の幼虫だ。

【強善薬】の正体はこれだったのか……?でも……普通はこんな状態にはならないはずだから、恐らく改造されていると思う。」



< 食肉レッド蜂 >

体長20cm程の蜂型Fランクモンスター。

お尻についている針に毒はないが、その気になれば人など簡単に貫通する程のパワーとスピードを持つ。

しかし草食性なため滅多に人は襲わない。

ただし、その繁殖方法は特徴的で、産んだ卵を葉や木に擦り付け他の生物の体内に入れ、体内で孵化後はイモムシ型の姿のまま体内で過ごす。

その間、宿虫を守るため一時的にその生物の体をパワーアップさせることから、大昔は強化薬として使われていた時期もあったが、その後、口や鼻から出てきた後、宿主の血を吸う事、更に数が多いと酷い貧血、時には死亡してしまう事から使用禁止になった。

寄生期間は一ヶ月、その間に【虫直し薬】を飲めば簡単に排出できる。



二人で顔を見合わし再びゾッとしていると、突然────……ボンッ!!ボンッ!!ボンッ!!!という大きな爆発音がそこら中から聞こえた。


「こ、今度はなんすかっ!!?」


慌てて周りを見渡すと、爆発音に続いて聞こえるのは沢山のモンスター達の鳴き声と、多くの人間の悲鳴。

更に続いて戦闘音まで聞こえ出したので、その場が非常に混乱している様が伺える。


「何故モンスターが街中に?!────もしや敵が何か仕掛けていたのか?!」


「分からないすけど、この悲鳴と戦闘音は……?────!そうか!お宝探ししにいったゲイルのお仲間達っす!

……って事は仕掛けたのはゲイル達じゃないみたいっすね。」


「そうだな。しかし不味いぞ。俺達は魔力が底をついているから……逃げられない!」


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