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天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します  作者: バナナ男さん
第二十二章

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850/881

841 えっ?そうなの??

(リーフ)


『ギッ、ミギギギギィィィィッ────!!!!』


出現した巨大な獣王の手を大きく振りかぶり、黒い蝶の真上からドド───ン!!と落としてやると、黒い蝶はものすごい悲鳴を上げて、地上へ叩きつけられた。

すると高火力の攻撃をくらったその体は修復が間に合わず、身体全体が半分くらいの薄さになっているが、直ぐにまた再生を始める。


絶好のチャンス!


しかし、それ以上にあげ玉の事が心配で直ぐに飛んでいった方向へと向かおうとしたのだが──────なんと、俺の横からあげ玉が飛び出し、大きく開けた口から凄まじい衝撃波を黒い蝶に向かって放った。




(戦闘鳥)特殊スキル


< 憤怒の鳴き声 >


攻撃を受ければ受けるほど威力が上がる、特殊型の超音波攻撃スキル。

自身の現在のHPが低ければ低い程、更に現在罹っている状態異常の強さにより威力は上がっていき、自身の怒り感情値が高い程それに相乗して威力は極UPする。


(発現条件)

一定以上の怒りボルテージが上がる事

一定以上のステータス値を持つこと

一定回数以上瀕死状態を体験し生還を果たす事

「種族限界値」が突破している事



あげ玉の口から放たれた超音波攻撃の威力は凄まじく、黒い蝶の身体を更に押しつぶしていき、お煎餅の様な姿へと変えていく。


ミチミチミチッィィィ──────!!!!!!!


そのまま地面にめり込んでいく黒い蝶だったが、突然羽全体についている目や口がザザザ───ツ!!!とある一点へと集まりだした。


ちょうど羽の右上あたり。

そこに目と口が密集し、そこだけ盛り上がりを見せている。


何かを守っている───??


ジッとそこを注視していたのだが、あげ玉の攻撃が突然フッと止まったため、慌ててあげ玉の方へ視線を向けると……その姿に息を飲んだ。


黄色い身体にいつくも絡みつく黒い茨の様なツル。

良く見るとそれは痣のようにあげ玉の身体と同化していて、それが体中をギシギシッ……と締め付けている様だ。


「グ……ギィッ……!!」


あげ玉は苦しそうにうめき声を上げると、そのまま意識を失い地上へと落下していった。


「あ、あげ玉──────っ!!!」


俺は叫び声をあげながらあげ玉の落下した場所へ走ると、そこには地面に力なく倒れているあげ玉の姿が。

直ぐに駆け寄ったが、そのあまりにも酷い状態を見て息を飲んだ。


8割程が黒い茨状の痣に飲み込まれた身体。

更に羽の大部分が黒ずみ、腐った様に溶け始めていた。


呪いに罹った場合、まず起きるのは精神破壊で、次に体がジュクジュクと腐り内側から溶け始める。

それにも関わらずあげ玉は自我を保ち、あの黒い蝶に攻撃を喰らわせたのだ。

俺は直ぐに黒ずんでいくあげ玉に手を触れ、それ以上呪いが進まない様懸命にその体を擦った。


「あげ玉……あげ玉……俺、嫌だよ……こんな形でお別れしたくない……呪いに負けるな!!あげ玉!!」


ボロボロ滝の様に涙を流しながら大声で叫ぶ。

すると俺の頭の上に乗っていた黒みつがプルプルと震え、ペシッ!ペシッ!とあげ玉の身体に何度もぶつかり『頑張れ!』を表現してくる。

しかしあげ玉は酷く顔を歪めて苦しそうで、どうしようもできない俺は、その身体にギュッと縋り付いてワーワー泣き喚いた。

そんなワンワンと泣き出す俺を見て、黒みつが体当たりを止めてガタガタと震えた後、突然ポポ──ン!と上に飛び上がる。

そして───……?


ピカピカ〜!!!!


黒みつの身体が白く輝き出し、その上に見たことのない大きな魔法陣が出現した。

ポカ〜ンとそれを見上げる俺の耳に、優しい歌声が聞こえ始める。

それは────まるで前世で聞いた事がある聖歌の様であった。


「……?う、歌が……。これは……?」


戸惑う俺の前でその歌が進むにつれ光はどんどん強くなり、魔法陣からキラキラとした眩い光りが降り注ぐと、それがあげ玉の身体に吸収されていく。

驚きながらその様子をただ見つめていると、あげ玉の黒ずんでいた体は徐々に黄色へと戻っていった。


「の……呪いが解けていく……?一体何が起きているんだ??」


俺がスキル<鑑定(全)>を発動すると、あげ玉のステータス表に新たな文字が並んでいた。



【 聖王スライムの加護 】


スキル<”家族・愛”>で家族認定した者のみ授かる事ができる加護。

呪い無効、更にHP自動修復(小)を得る



「聖王スライム……そうか、黒みつのスキル効果か!

うわぁぁ────ん!!ありがとぉぉぉ────黒みつぅぅぅ〜〜!!!君のお陰であげ玉は助かるよ!」


ボロボロ泣きながら光りが収まり、落ちてきた黒みつをキャッチ。

そのままワッシワッシとその黒ボディーを撫で回すと、黒みつはドロリ……と水過多のスライムの様にゲル状になった。


あげ玉が死ななくて本当に良かった〜!!


俺がボロボロ泣きながらあげ玉の身体にしがみつくと、今度はあげ玉の身体が突然カッ!!と光りだしたため、またギョギョッ!?と驚き起き上がる。


「何だ何だ??今度はあげ玉の身体が光りだしたぞ??」


黒みつがまた何かしたのかと、掴んでいるドロドロ黒みつを見下ろしたが────黒みつはヨボヨボ……と力なく触手を出しそれを横にプルプルと振った。


どうやら黒みつのスキルではないらしい。

??じゃあ何だ??


そう思ったその時、ビッ────ビ────ッ!!と、警戒音が頭の中で響き渡り、突然目の前にステータスボードが姿を表す。


『ユニーク個体名:戦慄のポッポ鳥、モンスター資質:<戦闘鳥>は進化条件を満たしました。これより進化を開始します。』


真っ赤な文字で書かれたその文字を見て思わずポカン……。


「……えっ?ポッポ鳥って進化するの???」



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