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天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します  作者: バナナ男さん
第二十一章

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803 目指すのは……

(リーフ)


スキルを持っているのか!!


驚きに目を見開き、続けてそのなんとも強力なスキルについて、心の中で汗を掻く。


あいつがこの場にいる限り、モンスター達は永遠にパワーアップしてしまうという事だ。

それを証拠付ける様に、バキバキバキ────ッ!!!と大きな木が倒れる音と、モンスター達の大きくなっていく鳴き声に、『くっそ〜!』と、心の中で悪態をついた。


いつもよりパワーアップしたモンスターの団体が……一斉に街を襲ってくるんだ!


どんどん近づいてくるモンスターの鳴き声と足音、そしてトラップに引っかかったらしいモンスター達の悲鳴を聞き、背中には嫌な汗が流れた。

少しづつ少しづつ、その悪意の塊がこの正門に向かって近づいてくる。


「盾班!防御スキル展開!!」


ケンさんの指示にズラッ!と並んでいる前衛盾班達は一斉に光る大盾を出現させ、来るに備えた────が、何やら巨大な蝶が、妙な動きを見せ始めた。

両方の羽をググググ……と動かし、自身を隠すように萎めると、周りに纏わりついている黒いモヤ達が次第に形を変えていく。


そのモヤの形は、よく見れば無数の小さな黒い蝶たちであった。


「な、なんじゃ、ありゃ……?」


ドノバンが、空を舞う大量の黒い蝶たちを見上げて呟くと、突然空気を割る勢いの大声が、その場に響く。


『解析班より緊急伝達!!呪い属性の強攻撃が来ます!!!』


解析班からの伝達が聞こえた隊員達は大きく体を震わせ、一気にその場には緊迫した雰囲気が漂った。


「若い奴らは下がれっ!!!」


すると、ケンさんがバッ!!!と前に出て、巨大盾を構えるとそのままスキルを発現する。



<防衛者の資質>(ユニーク固有スキル)


<犠牲者の盾>


巨大な盾を出現させそのフィールド内の仲間達の受ける全ダメージを代わりに引き受ける自己犠牲型の防御系スキル。

その効果は物理、魔法、状態異常、精神攻撃、呪いも対象。

かつ自身の全耐性値は通常より極大に跳ね上がり、自身のHPが尽きるまで使い続ける事ができる。

耐性値の倍率は自身の防御力と様々な攻撃に耐えてきた経験値によって決定する。


(発現条件) 

一定以上の体力、防御力、各耐性値を持つ事

一定回数以上盾での戦闘経験があり、仲間の攻撃を防ぐ事

一定種類以上の状態異常を経験しそれから生還する事

一定以上の根性、慈愛、勇気を持つ事




前線で盾を構える前衛班の更に前に、グリモアの門より遥かに大きい光の盾が出現した。


仲間の命を守るため、ケンさんはここで死ぬつもりだ!


「後は頼んだぜ!────さぁ、呪いの攻撃、何発耐えられっかな〜♬」


ニヤリと笑うケンさんを、その場の全員が悲痛な顔で見つめたが、直ぐに「「「後は任せろっ!!」」」と言って、どんどんと一箇所に集まって巨大な円形になっていく小さい蝶たちを睨みつけた。


そして本体の黒い蝶と同じくらいの大きさになってしまった小さい蝶たちの塊は、本体が羽をバッ!!と広げた瞬間、まるで街に覆いかぶさる様にコチラにまっすぐ向かってくる。

いよいよか!!と全員がそれに備えていた、その時────……。



────トッ!



俺は即座にスキル<風の通り道>を発動し、空に向かう足場を創り出すと、まっすぐその黒い塊に向かって走りだした。


あっ!!!と驚く皆の顔、見開かれる目に大きく空いた口、慌てて前に出される手を背に、俺は黒い塊の真ん前に飛び出す。

そして────両手に持つ中剣を大きく回し、その黒い塊に向けてスキルを放った。



<魔術騎士の資質>(ユニーク固有スキル)


<羊たちのぐるぐるダンス(改・光)>



光属性の魔力を纏って回転し、竜巻を発生させる広範囲攻撃スキル。

自身の体力値、スピード、光属性値、魔力が早いほどその威力は大きくなりその威力は災害級と言っていいほどの強火力かつ超広範囲攻撃。


(発現条件) 


一定以上の体力、魔力、スピード。光属性値を持つこと

一定回数以上、光属性魔法と剣の戦闘を経験し回避されてしまう事、また瀕死状態を経験する事。



すると、その塊は空気に溶け込む様にブワッ!!と消え去り、攻撃の余波により真上の上空は晴れ渡ると、光はまるで舞台のスポットの様に、俺と地上を照らす。

その溢れんばかりの光の中────俺は風の通り道で出した魔法陣の上に着地すると、目の前にいる巨大な黒い蝶に向かって大声で叫んだ。


「俺に呪いは効かないぞ!お前は俺がぶっ飛ばす!!

だから皆!!自分の『未来』を諦めるな!!

足掻いて足掻いて足掻いて────全員でハッピーエンド、目指そうっ!!!」


そう叫び終わった瞬間────そこら中を飛んでいた伝電鳥達が、街やその周辺に向かって、まるで彗星の様に飛んで散っていった。



<おじいちゃんの資質>(シークレット固有スキル)


<聖心の光人>


呪いが無効、かつ全ての攻撃に《神属性》がつくパッシブスキル。

存在する全ての属性攻撃に対し絶対有利属性プラス消滅効果を持つ。


(発現条件) 

スキル<聖浄心><底なし泥沼根性>を持つこと

種族限界値が突破している事

純粋、無邪気、努力、根性、ポジティブが一定値以上である事

正の感情ゲージ値が他者の行動によって一定以上を上回る事



ここまでお読みいただきありがとうございましたヽ(;▽;)ノ

これから、大総力戦が始まります。

中々一話づつだと読むのがしんどいと思うので、一章分見直しが終わったら一気に全話アップにしようと思います

その章によって話数が違いますが、一ヶ月に1〜2章くらいアップできるかなと言う感じです

もし良かったら、戦いの行方を覗きに来てくれると嬉しいでーす


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― 新着の感想 ―
この後の展開が気になりすぎる… リーフ様達はどうやってこの先の敵に立ち向かっていくのか あとレオンがほんとに場違いなこと言ってるのがすごく面白かった笑 作者様へ いつも面白いお話を書いてくださってあり…
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