155 イザベル戦闘開始( 前半 )
誤字・脱字のご指摘ありがとうございます(* ´ ` )(* . .)ペコリ
( ボブ )
「 へぇ〜まぁ、そうこなくっちゃ面白くないっすわ。
守ることしかできないお姫様。
すぐに王子様がそこに辿り着いて、その高慢ちきなお顔をぐちゃぐちゃにしてあげるっすからね? 」
俺はハンマーを構え直し全身に力を込める。
< 重圧士の資質 >(先天スキル)
< 肉体加護 >
身体強化を使った場合に自動発動
その威力を通常の1.5倍にする
「 守衛師ってぇ〜確か己の主君の城に何人たりとも入れないんじゃなかったっけぇ〜?
俺の仲間達、み〜んな入っちゃったっすよ?
自分を守る事で精一杯って感じっすか? 」
からかうようにそう言えば、女はまるで俺を見下してる様な目をしてニヤリと笑う。
「 はっ、力量も測れぬ愚か者め。
あんな者どもは、私が手を下すまでもないから捨て置いただけだ。
貴様程度では準備運動にもならんが、リーフ様の安眠のため仕方ない。
ほら、さっさと掛かってこい、筋肉ダルマが。 」
「 ────あぁ? 」
ピキッと額に血管が走り、俺はフルパワーで女を横から殴りつけた。
しかし、またしても俺のハンマーの先に出現する盾に、またイラッとしたが……そのままハンマーのラッシュ攻撃をくりだす。
「 ほらほら〜、随分大きな口を叩いていたけど、これじゃ〜反撃できねぇだろ〜?
あ〜そもそも攻撃手段がないのか〜、中途半端な戦闘資質っすね! 」
俺は光る盾にガキィーンと弾かれたハンマーを、後ろに思い切り引き、そのままスキルを発現させた。
< 重圧士の資質 >(ノーマル固有スキル)
< 強打 >
自身の攻撃力に比例した強攻撃を繰り出す攻撃系スキル
また攻撃性が高いほどその威力は増す
(発現条件)
一定以上の攻撃力、スピードを持つ事
一定回数以上打撃系の武器での戦闘経験がある事
スキルを纏ったハンマーを思い切り振り下ろしてやれば、女の盾はその威力によりビキビキと細かい傷が入る。
やはり予想通り。
どんなに盾が頑丈でも、何発も攻撃を入れれば、いつかは破壊できる。
これでは、女を守る盾は無いも同然!
「 ────ほう?
私の< 鉄壁の盾 >にヒビを入れるとは、力だけは中々のものだ。
そのパワーを別のことに活かしていれば、長生きできたかもしれないのにな? 」
そう言って女は腰に挿していた剣を抜いたので、俺はぷっと吹き出し、そのままゲラゲラと笑った。
「 あんたアホっすか?
守衛師のちんけな攻撃が、この俺に通じるわけがねぇだろ?
本物の攻撃ってやつをみせてやるっすよ。 」
俺は女に向かって真っ直ぐ飛び出し、またハンマーの連続ラッシュを繰り出した。
光る盾に俺の攻撃が当たるたび、ヒビはどんどんどんどん大きくなっていき、ついに────…………。
「 ひひひっ〜!!これで終わりっすよ────!!! 」
大きく振りかぶりそのまま、スキル< 強打 >を発動したハンマーを女に叩きつけると、パリィーンという音とともに女を守る盾が砕け散った。
これで女の前はガラ空きだぁ!
「 はいっ、ミンチ一丁、上が〜りぃぃぃ────!!!! 」
上に振り上げたハンマーを、盾を失くした女に向かい思い切り叩きつける!
────この瞬間!!!
肉を、骨を、全てをぐちゃぐちゃにしてやるこの一瞬!!!
これこそ人生における最高の瞬間────!!!
興奮は頂点に達し、土埃が舞う中、俺はその最高の一瞬で下半身を濡らしていたのだが────直ぐに違和感に気づく。
おかしい、おかしい、おかしいぞ?
何でいつもの肉を潰す感触がない??
徐々にはっきりしていく視界の中、俺の目の前に女が姿を現した。
先程と同じ光る盾を出現させ攻撃を止めている女の姿を……。
「 ……なっ!! 」




