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天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します  作者: バナナ男さん
第四章

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155 イザベル戦闘開始( 前半 )

誤字・脱字のご指摘ありがとうございます(* ´ ` )(* . .)ペコリ

( ボブ )


「 へぇ〜まぁ、そうこなくっちゃ面白くないっすわ。


守ることしかできないお姫様。


すぐに王子様がそこに辿り着いて、その高慢ちきなお顔をぐちゃぐちゃにしてあげるっすからね? 」



俺はハンマーを構え直し全身に力を込める。




< 重圧士の資質 >(先天スキル)


< 肉体加護 >


身体強化を使った場合に自動発動


その威力を通常の1.5倍にする




「 守衛師ってぇ〜確か己の主君の城に何人たりとも入れないんじゃなかったっけぇ〜?


俺の仲間達、み〜んな入っちゃったっすよ?


自分を守る事で精一杯って感じっすか? 」



からかうようにそう言えば、女はまるで俺を見下してる様な目をしてニヤリと笑う。



「 はっ、力量も測れぬ愚か者め。


あんな者どもは、私が手を下すまでもないから捨て置いただけだ。


貴様程度では準備運動にもならんが、リーフ様の安眠のため仕方ない。


ほら、さっさと掛かってこい、筋肉ダルマが。 」



「 ────あぁ? 」



ピキッと額に血管が走り、俺はフルパワーで女を横から殴りつけた。


しかし、またしても俺のハンマーの先に出現する盾に、またイラッとしたが……そのままハンマーのラッシュ攻撃をくりだす。



「 ほらほら〜、随分大きな口を叩いていたけど、これじゃ〜反撃できねぇだろ〜?


あ〜そもそも攻撃手段がないのか〜、中途半端な戦闘資質っすね! 」



俺は光る盾にガキィーンと弾かれたハンマーを、後ろに思い切り引き、そのままスキルを発現させた。




< 重圧士の資質 >(ノーマル固有スキル)


< 強打 >


自身の攻撃力に比例した強攻撃を繰り出す攻撃系スキル


また攻撃性が高いほどその威力は増す


(発現条件) 


一定以上の攻撃力、スピードを持つ事


一定回数以上打撃系の武器での戦闘経験がある事





スキルを纏ったハンマーを思い切り振り下ろしてやれば、女の盾はその威力によりビキビキと細かい傷が入る。



やはり予想通り。


どんなに盾が頑丈でも、何発も攻撃を入れれば、いつかは破壊できる。


これでは、女を守る盾は無いも同然!



「 ────ほう?


私の< 鉄壁の盾 >にヒビを入れるとは、力だけは中々のものだ。 


そのパワーを別のことに活かしていれば、長生きできたかもしれないのにな? 」



そう言って女は腰に挿していた剣を抜いたので、俺はぷっと吹き出し、そのままゲラゲラと笑った。



「 あんたアホっすか?


守衛師のちんけな攻撃が、この俺に通じるわけがねぇだろ?


本物の攻撃ってやつをみせてやるっすよ。 」



俺は女に向かって真っ直ぐ飛び出し、またハンマーの連続ラッシュを繰り出した。


光る盾に俺の攻撃が当たるたび、ヒビはどんどんどんどん大きくなっていき、ついに────…………。



「 ひひひっ〜!!これで終わりっすよ────!!! 」



大きく振りかぶりそのまま、スキル< 強打 >を発動したハンマーを女に叩きつけると、パリィーンという音とともに女を守る盾が砕け散った。


これで女の前はガラ空きだぁ!



「 はいっ、ミンチ一丁、上が〜りぃぃぃ────!!!! 」



上に振り上げたハンマーを、盾を失くした女に向かい思い切り叩きつける!



────この瞬間!!!


肉を、骨を、全てをぐちゃぐちゃにしてやるこの一瞬!!!


これこそ人生における最高の瞬間────!!!



興奮は頂点に達し、土埃が舞う中、俺はその最高の一瞬で下半身を濡らしていたのだが────直ぐに違和感に気づく。



おかしい、おかしい、おかしいぞ?


何でいつもの肉を潰す感触がない??



徐々にはっきりしていく視界の中、俺の目の前に女が姿を現した。



先程と同じ光る盾を出現させ攻撃を止めている女の姿を……。



「 ……なっ!! 」


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