表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/349

第17歩目 はじめてのまねっこ!Aランク昇格試験③

今話登場人物


・アユム ・アテナ ・ラズリ(試験官さん)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


前回までのあらすじ


試験中、駄女神のせいで奈落の底に落ちた......


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「んーーーーー!おいしいぃーーーーーーーー(*´μ`*)」

「ありがとうございます。アユムさんはどうですか?」

「すごくおいしいです。でも驚きました。料理上手なんですね」


俺達は今、のんびりとラズリさんの手料理を満喫している


ラズリさんが仲間に加わって後、ダンジョン探索を開始したら、あっさりとセーフティーゾーンが見つかった


どうやら16~25階層のいずれかに該当するみたいだ

なんだか安心するとともにドッと疲れが押し寄せてきた

なのでセーフティーゾーンで休息を取ることにした


「料理も花嫁修業の一つですから。

 どうです?私、オススメだと思いませんか?」


自分でオススメって......

いや、確かに料理が上手なのはポイント高いけどさ


「婚活、がんばってください」

「あぅ......またフラれました」


ラズリさんはその場で膝を着き、がっくりと頭を垂れた


てか、またって......

誰かもらってあげろよ!


「歩~!次これー!これ食べたーい!はやくー!」

「はいはい」


ひな鳥のようにあ~んと開いている口へと肉を放り込む


「おいしいぃーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


両手を頬にあて、o(≧∇≦)o←こんな感じの顔で喜ぶアテナ

まるで子供だ。でも癒される


「ふふっ。ありがとうございます。料理人冥利に尽きます」

「ラズリさんは料理人ではなくギルド職員でしょ」


「それにしても驚きました。

 いつもアテナさんに食べさせてあげてるんですか?」


あれ?さらっとスルーされた?


「こいつは特別なんですよ」

「特別......///やっぱりお二人はそういう関係だったんですね!」


う、うぜぇ......

このうざさが婚期を逃してるんじゃないのか?


「単なる子守です。それよりも質問があるんですが」

「照れちゃってかわいいんですから!」


照れてない、照れてない


「さきほど料理する時に、空間から調理器具やら食材やら出してましたよね?あれってもしかして、アイテムボックスとかってやつですか?」


「おっしゃる通りです。探索者か勇者様が使える魔法です」

「え?探索者か勇者だけなんですか?」

「そうですね。それ以外の方はマジックバックを使われます」

「マジックバック......」


どうせならアイテムボックスを覚えたい

しかし俺の職業、凡人だしなぁ......


「マジックバックはアイテムボックスと同じものなんですが、種類が色々あります。種類によって値段も異なりますので、用途によって選ぶべきでしょう」


「でも、お高いんでしょう?」


「確か......無制限10種類収納でで100万ルクア。

 制限あり50種類収納で50万ルクアだったかと」


高えよ!

いや、便利さを考えれば妥当なのかもしれないが......


「なぁ、アテナ。俺って探索者に転職でき......」


「無理無理ー( ´∀` )歩は付き人の特性上、女神ポイント以外からはなにも取得できないよー!」


即答かよ!それにしてもやっぱりか......

女神の付き人は、スキルの取得制限がないから便利だけど、融通が効かない部分もあって意外と不便なんだよな


「ねーねー!それよりも体拭いてー!もっと構ってー!」

「はいはい」


俺の膝の上で、服をくいくいっと引っ張り、可愛くおねだりしてくるアテナ

こういうしぐさにはついドキッとさせられてしまう


ちゃんとしてれば可愛い子なんだけどな~。胸大きいし


その後アテナが満足するまで、奉仕という名の遊びに付き合うことになった


□□□□


「少し仮眠を取りましょうか」


ラズリさんの提案で仮眠をとることになった

アイテムボックスから予備の寝袋を渡してくれたのだが......


「私はいらないよー!歩と一緒に寝るー!」

「まぁ......///やっぱりそういう関係なんですね!」


とまぁ、こうなった

もうスルーしよう。めんどくさい


俺とアテナは一緒の寝袋で寝ることになった

当然、アテナが寝る場所は俺の体の上だ


「ねーねー。なでなでしてー?」

「ん?別にいいけど」


───なでなで


「きもちいいー!」


しばらくなでていると、


「ぽんぽんしてー?」

「わがままだな~。まぁいいけど」


───ぽふっ。ぽんぽん


「にへへー!」


にぱー☆とはにかむ、その姿はやはりかわいい


しばらくぽんぽんしていると、


「最後はぎゅってしてー?」

「......はぁ?なんか妙に甘えてくるな?」

「いいからーいいからー!はやくー!」

「はいはい」


───ギュッ!!


「こ、こんな感じでよかったか?」

「うんー。ねーこのまま寝てもいいー?」

「俺が疲れるんだが?」

「お願ーい!あとですごいこと教えてあげるからー!」


すごいこと?

そう言えば、道中でもなにか言いかけてたな

まぁ、アテナの言うことだし、期待しないでおくか


「あ、あの......そういうことは宿屋に戻ってからお願いします」

「なに勘違いしちゃってんの!?」


どうやら俺達が寝袋の中でもぞもぞ動いていたのが、ラズリさんに伝わっていたらしい

えっちぃことと勘違いされたみたいだ


「そういうことってなにー?」

「いいから寝ろ!」

「変なのー?じゃーおやすみー歩~。すぅ......すぅ......( ˘ω˘)」

「あぁ、おやすみ」


こうして、俺達はつかの間の休息を取ることになった


□□□□


......休息なんて取れる訳ないんだよなぁ


結局、俺は一睡もできなかった

いつもとは違い、今はアテナをぎゅっと抱きしめている


さらに寝袋という環境も影響しているのだろう


寝袋からアテナとラズリさんのいい香りが漂ってくる

さらには、俺の胸の上でぐにゅむにゅっと潰れたおっぱいの感触が、いつもよりもダイレクトに伝わる


こんなの寝れる訳ないだろ!童貞には刺激的すぎるわ!



アテナがもぞもぞ起き出してきたので、早速尋ねてみる


「それで?すごいことってなんだよ?」

「くぁ~(´・ωゞ)」

「くぁ~じゃねえ!気持ちよさそうに寝やがって」

「......だってー。この抱きまくら気持ちいいんだもーん!」

「誰が抱きまくらだ!」

「ふえーーーーーん!ごめんなさーい(´;ω;`)」


俺が頬をつねったことで、駄女神が喘いだ


「それで?」

「......ぐすっ。せっかく気持ち良く眠れたのにー!」

「・・・」


俺はそっとアテナの頬に手を伸ばした


「ま、まってまってー!話すからー!」

「最初からそうしろよ」

「まずはこれを見てみてー!」


渡されたのは、アテナにあげた俺のスマホだった

アテナに言われるままスキル欄をスクロールしていくと、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【女神レベル2で習得できるEXスキル】


女神Lv.3(消費2000)


女神Lv.3・・・Lv.3スキルの取得解放

       裏スキルの一部取得解放

       女神スキル【ゴッドまねっこ】取得解放

       女神ポイント獲得時50%UP

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「うおおおおおおおおおお!女神Lv.3が出てやがる!」

「ひぃ!ど、どうしたんですか?アユムさん」


やばっ。興奮しすぎてつい大声をだしちまった

事情を知らないラズリさんには悪いことをしたな


「うおおおおおおおおおおおおおおお( ´∀` )」


アテナはラズリさんの驚いた反応が面白かったのか、どうやら俺のまねをしたみたいだ


......よし、バカは後でつねろう


「す、すいません。なんでもないです」

「は、はぁ......」


俺はラズリさんに聞こえないよう、ひそひそと駄女神と話し出した


「いつからだ?いつから出てきた?」

「はじめて歩にぎゅってされてからだねー!」


「そうか。相変わらずよく分からんシステムだな。

 ......てか、もっと早く教えろよ!」


「言おうとしたよー!だけど歩がうるさいって言うからー」


道中でなにか言おうとしてたのはこれのことだったのか

いつもの戯れ言だと思ってた


「悪かったな。謝るよ」


───ぽふっ。ぽんぽん


「にへへー!いいよー!許してあげるー!」


アテナはいつものように、にぱー☆とはにかんだ

かわいい


「しかし、女神ポイント2000も使うのか。足りないな......」

「んー?全然余裕だよー?だからレベルあげてー!」


余裕?朝500ぐらいだったはず

色々奉仕はしたが、いいとこ1000あたりだろ


そう考えながらアテナを見ると、


女神ポイント:5000【↑4000】


「ふぁ!?なんでこんなに増えてるんだ!?」


「歩、いっぱいご奉仕してくれたからねー!

 それに寝ないでずっとぎゅってしててくれたんでしょー?」


「あ、あぁ......」


寝ないで、というか、寝れなかっただけなんだがな......


「嬉しかったんだー!だからたくさん増えたんじゃないー?

 ずっとぎゅってしてくれててありがとー!」


アテナはそう言うと、純真搾りだし100%のにぱー☆を向けてきた


やばい。すごくかわいい

見惚れ......る訳にはいかない!


俺は、ニケさん一筋!ニケさん一筋!ニケさん一筋!


とりあえず女神ポイントは大量にあるので、女神Lv.3を取得した


「歩~ありがとー!でねー、お願いがあるんだけどー」

「なんだよ?」

「女神スキルの【ゴッドまねっこ】ほしー!」

「役に立ちそうにない女神スキル(笑)をか?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【女神レベル3で習得できるEXスキル】


女神スキル【ゴッドまねっこ】(消費1000)


ゴッドまねっこ・・・ーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


どうやら詳細は見れないらしい

アテナの年齢もそうだが、一般の鑑定では見れないものもあるということか


「どんなスキルなんだ?」

「きっと歩の役に立つスキルだよー!ねーいいでしょー?」

「だからどんなスキルなんだよ?」

「まねっこするんだよー!」


説明になってねええええ!


「いいでしょー?いいでしょー?いいでしょー?」


アテナが膝の上でじたばたと暴れ出した


「分かった!分かったから暴れるな!」

「で、ですから、そういうことは宿屋に戻ってから......」

「してないから!えっちぃことしてないから!」


結局、しぶしぶアテナにスキルを与えることにした

アテナはきゃっきゃっと嬉しそうにはしゃぎ、そのままラズリさんのもとに駆け寄った


「ラピスー!さっきのダンジョンマップってやつとアイテムボックスの魔法見せてー!」


「構いませんよ。好きなだけ見てください」


しばらくすると、今にもステップしだしそうなアテナが嬉しそうな顔で戻ってきて、


「歩~!歩~!これ見てみてー!」


スマホを差し出してきた

アテナに促されるまま、渡されたスマホをスクロールしていくと、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【女神レベル3で習得できるEXスキル】


ダンジョンマップLv.1(消費100)

アイテムボックスLv.1(消費200)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ちょっ!?これマジか!?」

「まじー!ねーえらいー?えらいー?」


どうやらゴッドまねっことは、相手のスキルをコピーするらしい

でも、まねっことコピーってちがくね?


そんなことはどうでもいいか!それよりも今は......


「でかした!アテナ!お前最高だよ!愛してる!」

「ふっふーん!智慧の女神にふさわしいスキルでしょー!」

「あぁ!スキルだけは智慧の女神にふさわしいな!」


俺はガシガシとアテナの頭をなでて誉めてあげた


「ちょ、ちょっとー?普段のほうがやさしいんだけどー?

 誉められてるのにいつもより痛いんだけどー?」


そんなアテナの言葉を無視して、早速スキルを取得してみた


「よし、完了だ!

 いでよ。無限なる宝物庫!アイテムボックス!」


・・・。


「ん?あれ?おかしいな?

 我が存在せし場所を示せ!ダンジョンマップ!」


・・・。


どちらも、うんともすんとも言わない

でも、スキルを取得したのは間違いない


「おい、アテナ。スキルが発動しないぞ?」

「んー?変だねー?確認してみるねー!」


アテナがスマホをいじって調べている


───ぽふっ。ぽんぽん


「にへへー!ぽんぽんするならやさしくしてよねー!」

「はいはい」


膝の上で足をぷらぷらしながら、嬉しそうにしている姿は癒される


「あー......わ、分かったよー」

「どうした?」

「ねー正直に言ったら怒らないー?」


アテナが不安げな表情で尋ねてきた


「怒る」

「じゃー言わな......」

「言わないともっと怒る」

「ふえぇ(´;ω;`)」

「早くしろ。本気で怒るぞ?」


アテナは観念したかのように俯き、一言


「......我が存在せし場所を示せ!ダンジョンマップ!」


そう言うやいなや、アテナの手の平に地図が表示された


「は?なんでアテナが使えるんだよ?」


え?もしかしてそういうこと?


「つまりねー......」

「つ、つまり?」

「【ゴッドまねっこ】で取得したスキルはー......」

「ス、スキルは?」


俺の勘違いであってくれ!


「取得しても私しか使えないみたいー」

「・・・」


アテナが俺の膝の上から逃げようとしている

俺は今、どんな顔をしているんだろうか


しかし、それでも、取るべき行動はただ一つだ


俺は全力で駄女神のほっぺたをつねることにした



「このくそ駄女神!お前が取得しても役に立たないだろ!」

「ふえーーーーーーーーん!ごめんなさーい(´;ω;`)」



......女神スキルはやはり女神スキル(笑)だった



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『アテナ』 レベル:3 危険度:極小


種族:女神

年齢:ーーー

性別:♀


女神ポイント:1750


【一言】アイテムボックスだけなら役に立てるよー(´;ω;`)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アユムの所持金:420000ルクア

冒険者のランク:B(クリア回数:5回)


このお話の歩数:約2100歩

ここまでの歩数:約338250歩

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『アユム・マイニチ』 レベル:822【↑3】


種族:人間

年齢:26

性別:♂


職業:凡人

称号:女神の付き人


体力:832(+822)【↑3】

魔力:822(+822)【↑3】

筋力:827(+822)【↑3】

耐久:827(+822)【↑3】

敏捷:882(+822)【↑3】


技能:言語理解/ステータス/鑑定Lv.2/浄化魔法Lv.2

   剣術Lv.2/体術Lv.2/索敵Lv.2/治癒魔法Lv.2

   感知Lv.2/隠密Lv.2/偽造Lv.2/捜索Lv.2

   吸収Lv.2/物理耐性Lv.2/魔法耐性Lv.2

   初級火魔法Lv.1/初級水魔法Lv.1

   初級風魔法Lv.1/初級土魔法Lv.1

   初級光魔法Lv.1/初級闇魔法Lv.1

   状態異常耐性Lv.2


固有:ウォーキングLv.822 102/823

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


次回、Aランク昇格試験④

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ