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幕間 はじめてのお使い!

第4.5章の終話となります。

□□□□ ~お姫様の退屈な日常~ □□□□


ここはとある場所にある城の一室。

その一室は絢爛豪華.....とは言い難いが、それでも身分の高そうな者が使用するにふさわしい造りとなっている。


部屋の中を見渡すと、それ使えるの?それ置く意味ある?、と思わずツッコミを入れたくなるような丈夫そうで無骨な調度品の数々。

パッと見、まるで部屋全体が絢爛さよりも頑丈さを重視したような印象を受ける。


更には、人が使用するには十分過ぎるほどの巨大なかわいい天蓋付きベッド。

ただ、ベッドの存在だけがあまりにも浮きすぎていて、この部屋にはあまりにも似つかわしくはない。

用意した人物のセンス、常識を疑ったほうがいいレベルまである。


そして、そのベッドの近くにはテーブルがあり、その周りにはなにやら本らしき物が多数散乱している。

高貴な者が使用する部屋で間違いはないだろうが、それでも、その光景が妙にこの部屋の雰囲気とマッチしてしまうところが不思議なものだ。

それぐらいこの部屋は無骨さが滲み出ているのである。


では、その無骨さが滲み出ている部屋で散乱している本とは一体なにかと言うと.....


『ゴブリンにでもわかる帝王学』


こんな本があるということは、この部屋の主は相当身分の高い人物と見て間違いはないだろう。

王、または皇帝の直系、いや、お世継ぎ辺りではないかと推測できる。


そんな高貴な部屋に一つの影が.....。


その一つの影は暇そうに部屋の中をごろごろとしている。

寛ぎ具合から見てもこの部屋の主と推測できるが、それにしてもこの一室を使用するにふさわしい身分の者には到底思えない。高貴さというものが全く見受けられないのだ。

しかも、ただただぐ~たらしてばかり。なにをする訳でもなく、ひたすらごろごろしている。


そして、退屈そうにしている影の元にもう一つの影が.....。


その影の風貌は年季が入っており、どこか柔和で如何にも賢そうだ。

眼鏡こそ掛けてはいないものの、掛ければお似合いなこと間違いなし。モノクルなんていいかもしれない。



さて、接触した二つの影はどうやら話を始めたようだ。


「はぁ.....。またこのように散らかしてしまわれるとは.....」

「じぃ、退屈なのだ」


「退屈ではございません。姫様には学んで頂かないといけないことがたくさんございます。

 ですからこのように、姫様にでもわかりやすい本を集めましたものを.....」

「それ、つまらないのだ」


話の内容からすると、この部屋の主はこの国のお姫様らしい。

そしてこの年季の入った老人風の影は、お姫様からは「じぃ」と呼ばれる存在みたいだ。


二人の容姿を見比べてみると全く異なるので、恐らくこのじぃなる人物はお姫様との血縁関係は無さそうだ。

所謂、お姫様の教育係といったところだろう。


「つまらないではありません。姫様におかれましてはお父君の跡を.....」

「つーまーらーなーいーのーだー!」


「はぁ.....。つまらないと仰せですが、そもそも読んですらおられないですよね?

 それで、どうしてつまらないとおわかりになるのですか?」

「ゴブリン嫌いなのだ」


なんとも意外な理由だった。

いや、女の子ならゴブリンは嫌いで当然か。


ただこのじぃは、ゴブリンは関係ないですぞ!、と心の中でツッコんでいることだろう。


「じぃ。外に遊びに行きたいのだ」

「いけません。お父君に言われておりますでしょう?外は危険だと」

「一度も出たことないのに、危険かどうかなんてわからないのだ」

「何度も言っておりますが、お父君は姫様が心配なのです。どうかご理解ください」


恐らくはこんなやり取りが、お姫様とじぃの間で何度も繰り返されているのだろう。

お姫様がぷぅっと頬を膨らませている様子を見て、じぃもほとほと困っているようだ。


ただ、外に出したことが1度もないというのは些かやり過ぎなような.....。


つまり相当過保護、いや、親バカな父親なのだろう。

もしかしたら、部屋に似つかわしくないかわいい天蓋付きベッドを用意したのは、その父親なのではなかろうか。


「さて、それではお勉強すると致しましょうか」

「しないのだ。我は寝るのだ」

「寝るではありません。お勉強しないといつまでたっても.....」

「うるさいのだー!」


───ドンッ!


「ぷごっ!?」


お姫様の「うるさいのだー!」という言葉とともに、じぃの腹に綺麗に吸い込まれていく小さき豪拳。

見事なボディーブローと言えよう。かなり痛そうだ。


───ガラガラガラ


そして、ボディーブローを喰らったじぃはその一撃で吹き飛び、そのまま部屋の壁に叩きつけられた。

部屋を揺るがす衝撃に様々な調度品が床に落ち、倒れ、そして壊れ、部屋中に散乱する。


どうやらこれも日常の光景なのかもしれない。

だからこそ、お姫様の部屋だというのに絢爛豪華な部屋なのではなく、頑丈そうな部屋に無骨な調度品が置かれているのだろう。


「じぃ、おやすみなのだ。ご飯になったら起こしてほしいのだ」

「.....」


そう言い残してお姫様は寝てしまったが、当のじぃは既に意識を失っているようだ。

普通ボディーブローはじわじわくるものであって、一撃でノックダウンするものではないのだが.....。



まだ幼い少女と言えど潜在能力の高さは、さすがは高貴な血筋に連なる者ということなのだろう。



ちなみに、このあとお姫様は3日間も眠り続けたらしい。

ついでに言うと、じぃもお姫様に起こしてもらうまでは意識が戻らなかったとかなんとか.....。



□□□□ ~お姫様へのお使い~ □□□□


数日後。

とある王城の玉座に3つの影が集まっていた。


一つはお姫様で、もう一つはじぃ。

そして最後の一つは、威厳に満ち溢れ堂々と玉座に君臨している立派な影だ。


玉座に君臨しているということはつまり.....


「王よ。姫殿下をお連れしました」

「うむ。ご苦労である、宰相」


やはりこの国の王であり、お姫様の父親であるその人だった。


さて、お姫様の父親は王者にふさわしい風格を兼ね備えてはいるが、どこか他人には冷たそうな印象を受ける。

こう他人には心を開かないような、こう他人を信じていないような、そのような感じだ。


しかし、こういう人に限って.....


「父様。用とはなんなのだ?」

「おぉ~。よく来たね~。余のかわいい娘モリオンよ」


意外と身内、ひいては子供に甘かったりするものだ。

その証拠に、モリオンの父親は既に王様の顔から一人の父親の顔へとなってしまっている。


「鬱陶しいのだ。やめるのだ」

「おぉ.....。かわいいモリオンよ、怒らないでおくれ。父様悲しくなっちゃう」

「はぁ.....(普段は素晴らしい王なのだが、こればっかりはどうにも.....。やはり家臣達を遠ざけておいて正解だった)」


顔に頬擦りしている父親を払いのけるモリオン。

もはや王ではなく、ただの気持ち悪い親バカになっている王様。

そして、そんな王様を白い目で見つめ、大きなため息をついている宰相。


普段玉座には大勢の家臣が詰めかけているものなのだが、今この場には3人しかいない。

つまり、じぃこと宰相が、娘と対面した王様がこうなることを見越して気を回した結果なのだろう。


・・・。


しばらく王様のモリオン溺愛っぷりが続いたのち、


「かわいい娘モリオンに頼みたいことがある」

「なんなのだ?」


ようやく本題に入るようだ。


ここまで実に30分。

この王様の親バカぶりも相当なものだ。

仮にモリオンが思春期に入ったら、恐らく嫌われるタイプの父親だろう。


「単刀直入に言うと、かわいい娘モリオンに人間族のことを調べてきてもらいたい」

「そ、外に遊びに行ってもいいのだ!?」

「外には行ってもいいけど、遊びではなく潜入調査だよ」

「やったのだー!外に遊びに行けるのだー!」


どうやら王様の言葉はモリオンには届いていないようだ。

モリオンの心は既にお外へと羽ばたいていたのだから。


しかし、それでもモリオンが怒られないのは、「のだー!」とかわいく万歳している姿がきっと可愛いからに違いない。

そんなモリオンの様子を見て、極度の親バカである王様は既にデレデレ状態だ。


なるほど.....。宰相が苦労する訳だ。


・・・。


結局、その後もモリオンが役目をちゃんと理解できたのかどうかは怪しいものだ。

そこで困り果てた王様は宰相と相談して、目付け役という名のお世話係を付けることにした。


そういう方向性で決まった王様は話を進める。


「我が一族が人間族に虐げられてきたのは知っているね?」

「知らないのだ」

「だよね~。知らないよね~。.....宰相、どういうことだ?」

「.....王がそうやって姫殿下を甘やかしてばかりおられるから、姫殿下は全くお勉強をなさらぬのです」


宰相に指摘されて、王様がばつの悪そうな表情をしている。


これはあれだ。

王様は娘が大好きすぎて怒れない系のやつだ。.....それなら母親はどうしたのだろうか?


「父様、『虐げられてきた』とはなんなのだ?」

「そうだね.....。イジメられてきたってことかな」


「父様はイジメられたのだ?」

「父様ではなく我が一族だよ、かわいい娘モリオン」


「それでなんなのだ?」

「イジメられた一族の怨みを晴らさないといけないよね?」


どうやらモリオンの一族は人間族に長いこと虐げられてきた一族らしい。

しかし、モリオンは全くお勉強をしていないのでその事実は知らないとのこと。


怨嗟とはその思いを抱く者あらば世代を越えても続くものだが、いつかは断ち切らないといけないものだ。

歴史的に、感情的に難しい側面もあるだろうが、そんなことを言っていてはいつまで経っても解決しない。


どこかでスパッと断ち切る勇気が必要なのだが.....。

案外モリオンの世代で、この王様が抱く怨嗟の渦は断ち切られるのではないだろうか。


地球もぜひ見習って欲しいものだ。


「人間族をイジメるのだ?」

「そうだよ、かわいい娘モリオン。さすがは余の娘だ。賢い、賢い」


「我は賢いのだー!」

「はぁ.....(それが良くないと、なぜおわかりにならないのか.....)」


のだー!とかわいく万歳しているモリオンは嬉しそうに微笑んだ。ギザギザ歯がちょっと怖い。


それにしても、宰相が大きなため息をつく気持ちもよくわかる。

仮にこの調子で王様がモリオンを育てていたら、将来はきっとバカ殿様ならぬバカ姫様が出来上がることだろう。

教育係を宰相に任せて正解だと思う。とは言っても、その宰相ですら手を焼いているようだが.....。


「でも父様」

「なんだい?かわいい娘モリオンよ」


「我はイジメられてはいないのだ。もし人間族をイジメたら、我もイジメられるのだ。そんなの嫌なのだ」

「だよね~。嫌だよね~。.....宰相、どういうことだ?」


「.....何度も言いますが、王がそうやって姫殿下を甘やかしてばかりおられるから、姫殿下は全くお勉強をなさらぬのです」

「.....」


またしても王様はばつの悪そうな顔をしている。

本当にこの王様は宰相の思う通り、普段は素晴らしい王様なのだろうか。甚だ疑問だ。


・・・。


さて、どうやら王様もほとほと困り果てているようだ。

人間族への復讐を果たす為にモリオンを情報収集の一環として派遣しようとしたら、「イジメたくないのだ」ときたもんだ。


結局、悩んだ末に王様が出した答えは.....


「ではこうしよう、かわいい娘モリオンよ」

「なんなのだ?」


「人間族と仲良くする為に、父様は人間族のことをよく知っておきたいんだよ」

「仲良くするのだ?」


「そうだね。だから人間族の地へと行き、よく調べてくるんだよ?」

「わかったのだー!」


逆説的説得方法だった。


「人間族をイジメるために調べてこい」ではなく「人間族と仲良くするために調べてこい」と言うことで、モリオンのやる気を出させたようだ。

確かにこれならモリオンはやる気になるだろうが.....。果たして大丈夫だろうか?



こうしてモリオンは王様の特命を受け、人間族の地へと調査もとい、遊びに行くことになった。



・・・。



その後、


「王よ。姫殿下は大丈夫でしょうか?」

「うむ.....。不安ではあるが、娘以外にこの大役を果たせる者はおるまい?」

「それはそうですが.....」

「我が一族の悲願成就の為にはなによりも情報収集が必要だ。

 先のような失敗は二度と合ってはならぬのだからな」


特命を授けたはいいものの、モリオンを心配する二つの影。



まるで何も知らない赤ん坊のようなモリオンではあるが、王様の言う『モリオンにしか果たせない』とはどういう意味なのか。

王様が目の中に入れても痛くないほどにかわいがっている娘を、断腸の思いでわざわざ情報収集に行かせる程の『我が一族の悲願』とは一体なんなのか。


この時はまだ誰も知る由はなかった.....。



「早速、遊びに行くのだー!」

「ひ、姫様!お待ちください!あ、遊びに行くのではございません!調査しに行くのでございます!」



王様の計画は着々と進行している!?


                                   第三部 完         



次回、第四部第5章!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


これにて第三部第4.5章は終了となります。

第5章に突入する前に、『キャラクターステータス』と『キャラクター紹介』を掲載する予定です。


『キャラクターステータス』には勇者トキオとゼオライト、そして勇者サキのステータスを追加で記載してあります。

『キャラクター紹介』には本編では記載されなかった小ネタというか、補足を記載してあります。


ご興味をお持ちの方は、是非覗いてみてください。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さて、前話でも記載しましたが、第4.5章について少し語ろうと思います。


この第4.5章、特に勇者サキが登場して以降の反響はかなりのものでした。

平たく言えば、批判批評の嵐。多数の読者様がこの作品を見限られた結果ともなりました。


他サイトも含め、以下のようなコメントを多く頂きました。


『つまらない』、『不愉快』、『この子出す意味ある?』などなど.....。


『つまらない』というご意見に関しては、ごもっともだと思います。

私自身も客観的に見れば面白いとは決して言えません。それでも書かせて頂きました。


『不愉快』というご意見に関しても、ごもっともだと思います。

そういう目的の為に登場させたヒロインの一人となりますので、むしろ狙い通りとなります。


『この子出す意味ある?』というご意見に関しては、必須であるとお答えさせて頂きます。

勇者サキの存在意義はかなり高いものだと、私自身は思っております。


では、どういうことかと言いますと.....。


ファンタジーのテンプレとも言える常識を壊させて頂く必要があると判断したからです。

ファンタジーの王道、テンプレ、常識と言えば、超ご都合主義です。

例えば、神がなぜかほぼ『善神』であったり、勇者がほぼ『善の存在』であったり、ヒロイン全員が主人公に惚れてしまったりなどなど。


ファンタジーものにご都合主義は当然必要ですが、超ご都合主義である必要はないと思っています。

特にこの作品の主人公は、思わず「はぁ?なに言ってるの?」と言いたくなるような綺麗事ばかり吐くような聖人君子でもなければ、異世界に転移して全く悩むこともなく即殺人を行えるような超人でもありません。

単なる凡人が神の付き人として異世界に来ただけです。


凡人には凡人にふさわしい役割を与えるのが当然なのかな、と思います。

異世界に来たからといって、いきなり聖人君子になれる訳でもなく、超人になれる訳でもありません。

もしなれたのだとしたら、それはもともと凡人ではなかったと言っていいでしょう。


人が、環境が、人を変えるとも言いますが、この作品の主人公はあくまで凡人設定です。

だからこそ物語においても、凡人の主人公にふさわしいシーンを用意させる必要がありました。



以上を踏まえまして、第4.5章について語りますと、


先にも記載しましたが、『ヒロイン全員が主人公に惚れるのはおかしい』という主旨のもと、勇者サキが登場しました。

もっと言えば、モリオンを除く、新しく登場した女性全てが主人公を嫌悪しています。

ゼオライト然り、エリス然り、ひと・いる・いぬ子然り。


凡人とはつまり普通という意味でもあります。

主人公が聖人君子であったり、超人であるのならばヒロイン全員が惚れてもおかしくはない.....?(それも懐疑的ではありますが)のでしょうが、普通の人となると話は変わってきます。


普通の主人公に対して、10人のヒロインがいれば10人惚れるということは100%あり得ません。

必ず1人か2人は嫌悪する子がいて当然です。むしろいないほうが不自然であり、気持ち悪すぎます。


それがサキであったり、ゼオライトだったりします。

つまり、より主人公の凡人らしさを出すにはサキは必須のキャラだったということになります。



では、ご批判を多く頂くことになったサキについてですが、


まず、『ヒロイン全員が主人公に惚れるのはおかしい』の代表格として登場させる必要があったキャラ、というのはご理解頂けなくとも、おわかりにはなって頂けたと思います。


次に、あのウザすぎる性格については意図的にそうさせていただきました。

先にも記載した通り、勇者全てが『善』というのもご都合すぎます。

勇者が善なのではなく、勇者をしていた人が善なのであって、勇者であっても中の人次第ということになります。


神々が選んだのだから.....と思われる方もいるでしょうが、その選んだ神々もまた『善』ではない可能性が本来なら高いです。

超越せし力を持つ神が数百、数千、数万の時を生きていれば傲慢にならないはずがありません。


果たしてそれで『善』と言えるでしょうか?

そして『善』とは言えないような神が選んだ勇者全てが、果たして『善人』の可能性があるでしょうか?


また、主人公達がいる世界は勇者を神の次に崇めるほどの世界です。

富、名声、力。この3つが揃う勇者が傲慢にならないほうが、私的には不思議でなりません。

仮に聖人君子のような勇者がたくさんいるのであれば、世界は、地球は、もっと平和でしょう。


そういう私自身の偏見のもとに作りあげられたのがサキです。


悪とまでは言いませんが、神同様に傲慢な勇者は必要です。

魔勇者に関しては少し主旨が異なるので、ここでは割愛します。


では傲慢な勇者にするとしたら、どの年代の、どういう人物がいいかと考えた時に思い付いたのがギャルJKです。

もちろん私個人の偏見が前提なので、ギャルJKの方には謹んでお詫び申し上げます。


そしてキャラ立てする以上は、インパクトのあるものにしないといけません。

そうではないと『傲慢な勇者』としての役割を担えないからです。やるなら徹底的に、です。



その為、多くの読者様に批判を頂くような結果となりました。

ですが、その批判こそ『サキ』というキャラの本質であり、存在意義でもあります。


例え多くの読者様に見限られようと、主人公の凡人さを際立たせるには必要なキャラだったと言うわけです。


ただ惜しむらくは、第4.5章が始まった最初のお話に、今回の章はちょっと違うよ、みたいな一言を記載していれば良かったかな、と思う次第であります。

とは言うものの、記載したところで結果は変わらないでしょうが.....。


長くなってしまいましたが、『サキ』は超ご都合主義打破に必須なキャラだったということです。

そしてこの第4.5章全体が、そういう主旨のもとで繰り広げられた物語だったということになります。



これからも主人公には、凡人が似合うシーン(=よりリアルに近い環境)を用意していこうと思います。

とは言いましても、第4.5章のような章は今後出す予定はありません。

ここから先はファンタジーものとして、ファンタジーらしい物語を進めていく予定です。


異論、ご批判などはあるでしょうが、この作品はそういうもとで進められるものだとご理解頂けたら嬉しいです。



最後までお読み頂き誠にありがとうございました。



これからも『歩くだけでレベルアップ!~駄女神と一緒に異世界旅行~』をよろしくお願い致します。


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