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外伝 はじめての離ればなれ!アテナとヘリオドール③

前回までのあらすじ


どうしてもダンジョンをクリアしたいので、単身赴任をすることになった。

side -ヘリオドール-


□□□□ ~心配の種~ □□□□


主が単身赴任とやらに赴いていってしまった。

期間は約5ヶ月間だという。


その間、妾達の面倒は勇者様とゼオライトが見てくれることになったのだが.....


「姉さまは本当に良かったのか?」

「なにがー?」


「なにがって.....。主と離ればなれになることじゃ」

「だいじょぶだよー!コンちゃんもいるしー、ゼオラもいるからねー( ´∀` )」


妾はよく知らないのだが、姉さまは主に依存していると以前聞いたことがある。

と言っても、その姿を実際に見たことがないので、「そうなのか」程度にしか思っていないが。


別の意味での依存、例えば食べ物を食べさせてあげたり、体を拭いてあげたりしているのは最早お馴染みの光景なのだが、それらは依存というよりかは甘えに近いものだと思われる。

実際、それらの行為は別に主でなくとも妾やゼオライトで代替が利く。単に主が積極的に行っているに過ぎないのだから。


しかし、今回は勝手が違う。


完全に主がいないのだ。

以前聞いた『依存』とやらが出るのではないだろうかと心配でならない。


だからこそ、妾が残った訳なのだが.....。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

それは主が単身赴任に赴く前。


「嫌じゃ!妾は主とともに行くのじゃ!」

「俺とドールがいなくなったら、それこそアテナが寂しがるだろ?」


「ゼオライトがおるではないか!」

「う~ん.....。多分ゼオライトさんだけではダメだと思うんだ。

 あいつは親しい人が側にいないと極度に不安がるみたいでさ」


「以前言っておったやつであろう?それならば、主がおらぬと意味がないではないか!」

「確かに前はそうだったんだが、最近は俺がいなくてもドールが一緒にいれば平気みたいでさ」


「ぐ、ぐぬぬ.....」

「な?頼む。こんなことを頼めるのはドールだけなんだよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


納得した訳ではないが、愛しき主がどうしてもと頼むから、そのときは仕方なく承諾した。


「本当に大丈夫なのであろうな?5ヶ月間も主はおらぬのじゃぞ?」

「だいじょぶだよー(・ω・´*)コンちゃんは心配性だねー!

 5ヶ月なんて150回眠ればいいだけじゃなーい!よゆうー、よゆうー!あーははははは( ´∀` )」


全然違うのじゃ!


そもそも姉さまは普段から猫みたいに食っては寝ての繰り返し。

そんな生活をしていれば、「150回眠れば~」なんてあっという間に到達してしまう。


「ゼオラー、お菓子ちょーだーい( ´∀` )」

「はい、どうぞ」



本当に心配でならない。



□□□□ ~アテナの成長!?~ □□□□


主が単身赴任に赴いて1ヶ月。


妾が懸念していた心配は今のところ全く見られない。


そしてこの1ヶ月で、妾と姉さまもだいぶ今の生活に慣れてきた。

と言っても、毎日だらだらしてはぐ~たらな毎日を送り、たまに市場へと買い物に出掛ける日々なのだが。


「コンちゃんおつかれさまー(o゜ω゜o)」

「お疲れ様。なかなか良い動きでしたよ」

「うむ」


妾達は今、ゼオライトの特訓場に来ている。


勇者様とゼオライトは勇者業をやめて以来ダンジョン経営に勤しんでいる為、普段の生活ではレベルが上がらないみたいだ。

そこで勇者様がゼオライトの為に、B~Sの魔物が1体ずつ無限に沸くモンスターゾーンが設置されている特訓場なるものを造り、そこで日々体を鍛えているのだとか。


(毎日だらだらしておっては体が鈍るし、何よりも太るからのぅ.....)


だから妾も特訓場を利用させてもらっている。

それに更に強くなって、一刻も早く主の役に立ちたい。


と、まぁ妾はそれで良いのだが.....


「姉さまは鍛えぬので良いのか?」

「うんー。私は戦わなくていいんだってー」


「良い訳ないであろう?」

「いいんだよー?私は『いるだけで役に立つ(※1)』ってー、歩がいってたからねー( ´∀` )」


あの主がそんなことを言うのかどうか甚だ疑問しか残らない。

しかし、主は姉さまには妙に甘いところもあるから全否定できないのがもどかしい。


「それにねー、私を『俺の命よりも大切だ(※2)』ってー、いってくれんたんだよー(*´∀`*)」

「なん、、じゃと!?う、嘘であろう!?」


「ほんとーだよー!だからだいじょぶなんだー!」

「・・・」


主からはそのような話を一度も聞いたことがない。

しかし、姉さまの態度からはどうにも嘘を言っているようには見えない。


(ど、どういうことじゃ!?二人だけの秘密ということか!?

 恋人ではない、というのは方便だったということなのか!?)


あまり考えたくないことだが、そう考えると姉さまの落ち着いた態度の説明がつく。


今まで主にベッタリだった姉さまが、主の単身赴任については快く送り出したこと。

今まで主にベッタリだった姉さまが、主がいなくなって久しいのに全く気にも留めていない様子なこと。


つまり、これら全てが『正妻としての余裕』なのであると.....。



(.....ま、負けぬ!今はまだ姉さまが一歩先行しているだけに過ぎぬ!

 いずれ主の心は妾で満たしてみせるのじゃ!)



□□□□ ~アテナの異変!?~ □□□□


主が単身赴任に赴いて、早3ヶ月。


あれからも姉さまには変わったところは見受けられない。

どうやら妾の懸念は取り越し苦労だったみたいだ。


そして主からは、「ダンジョンを無事クリアし、王都に向けて出発した」との手紙が届いた。

日程から考えれば、ちょうど約束の5ヶ月目で帰ってくることになる。こんなに嬉しいことはない。


だから、この喜びを姉さまと分かち合おうとしたのだが.....


「姉さま!姉さま!朗報なのじゃ!まもなく主が帰ってくるそうなのじゃ!」

「.....そっかー(´・ω・`)」


喜び勇んでいる妾とは対照的に、姉さまはどこか素っ気ない態度だった。

いや、素っ気ないと言うよりも、どこか上の空といったほうがいいかもしれない。


「どうしたのじゃ?先程まではあんなに元気だったのに」

「.....んー。なんでもなーい」


ほんの数分前までは我が物顔で寛いでいた姉さまが、今ではまるで別人のようになってしまった。

姉さまは割りとコロコロと感情が変わる神様ではあるが、ここまで様子がおかしいのは初めてかもしれない。


これはもしや.....


(まさか.....主が帰ってくるのが嫌とかではあるまいな?)


信じられないことだが、しかし、十分に考えられる。


主が帰ってくると伝えてからの急な変調。

そして、主がいない間のわがまま放題の数々。


今までの生活は、姉さまにとってはまさに楽園そのものとも言えるものだった。

勇者様は姉さまには逆らう様子は一切なく、ゼオライトは最早甘やかし放題。

主という枷がなくなった姉さまは、妾がどんなに注意をしようとも、それはもう我が物顔で過ごしていた。


そんな生活が主の帰還によってまもなく終焉を迎えようとしている。

それはきっと姉さまにとっては相当の痛手なのだろう。



(やれやれ。全く困った姉なのじゃ.....。主には姉さまをたっぷりと絞ってもらわねばな)


この時の妾は、気落ちしていると思っていた姉さまを眺めながらそう思っていた。



□□□□ ~アテナの異変!~ □□□□


主が単身赴任に赴いて4ヶ月目。


後1ヶ月で主が帰ってくるというのに、どうにも場が暗い。

部屋が暗いとか、外が暗いとか、そういうことではなく、雰囲気が重いというか、居心地が悪いというか.....。


当然そうなっている原因は.....


「姉さま?どうしたというのじゃ?」

「.....(´・ω・`)」


明るさの象徴とも言える姉さまがしょんぼりしているせいだ。

ムードメーカーである姉さまが元気がないだけでこの終末感。


(いるだけで役に立つというのも案外嘘ではないのかもしれぬな.....)


そして、この事態を重くみた妾達はいろいろと心を砕くようになった。


まずは遊びに誘ってみたのだが.....


「.....たのしくなーい」

「なんですと!?」


元からあまり期待していなかった勇者様が、激しく眼鏡クイッをしながら敢えなく撃沈した。

そもそもこの勇者様が用意される遊びは、姉さまにとっては全て楽勝なものらしいので期待する方が無理ってものだ。



それならば、と美味しい料理で挑んでみたら.....


「.....おいしくなーい」

「.....そ、そんな」


まるでこの世の終わりだと謂わんばかりに、ゼオライトが顔面蒼白になって膝を付いてしまった。

この前では美味しい、美味しいと騒いでいた料理なだけにどうにも解せない。当然、料理は変わらず美味しい。



かくなる上は、と姉さまの大好きなお菓子で釣ってみたが.....


「.....いらなーい」

「なん、、じゃと!?」


あのお菓子バカとも言える姉さまがお菓子を口にしないことに驚愕した。

そして同時に、ただ事ではない事態になっているのだと理解した。


「ほ、本当にどうしたというのじゃ?おかしいのじゃ」

「.....んー。歩と一緒じゃないとたのしくないしー、おいしくないのー(´・ω・`)」


今更!?

まさかここにきて懸念していた『依存』とやらが出てきたようだ。


しかし、後1ヶ月で主が帰ってくるというこのダイミングでなぜ.....


「.....な、なぜ今になって?」

「.....だってー、歩はもうすぐかえってくるんでしょー?(´・ω・`)」


姉さまのこの言葉で全てを理解できた。


「・・・」

「あゆむううううう(´;ω;`)」


普通なら、『待ち人がもうすぐ帰ってくる』と聞けば喜ぶものだ。妾がそうであるように。

当然、姉さまも嬉しいことは嬉しいに違いない。


しかし、妾と姉さまでは心構えの前提が元々違っている。


妾は元より付いていきたいと願っていたし、主と離ればなれになってからは寂しい日々の毎日であった。

そこに『主、じき帰還』の報が届いた為、妾は素直に喜びの感情を表すことが出来た。


対して姉さまは、主を快く送り出し、そして主と離ればなれになった後も少しも寂しい素振りは見せなかった。


では、全く寂しくなかったのだろうか?.....いや、違う。

姉さまの先程の態度からして、妾同様寂しかったのは間違いない。

ただその寂しさを表に出さずに、気丈に振る舞っていただけに過ぎなかったのだ。


そこに『主、じき帰還』の報が届いた為、気丈に振る舞っていた糸がぷつりっと切れ、姉さま本来の『依存』が顔を出し始めてきたということだ。


そう言えば、主は以前こうも言っていた気がする。

『もしかしたら、アテナが一番俺をよく理解し、一番俺の心に寄り添ってくれるのかもしれない』

と。あの時は、まさか、と一笑に付したが.....。


しかし今の姉さまの姿を見てしまうと、もしかしたら、との考えが頭から離れない。


主を快く送り出したのも、妾や姉さまを心配する主の心に寄り添ったため.....。

主と離ればなれになっても少しも寂しい素振りを見せなかったのは、主に余計な心配をさせないため.....。


(.....ぐ、ぐぬぬ!す、全ては主の為じゃと!?

 あ、あの姉さまが、そこまで考えておるとは思えぬが.....。し、しかし.....)



だが妾は、姉さまの圧倒的『ヒロイン力』の前に、ただただたじたじとなっていた。



□□□□ ~主の帰還~ □□□□


主が単身赴任に赴いて5ヶ月目。


そろそろ主が帰還する頃合いだと思われる。

長いようで、本当に長かった5ヶ月間だ。少しも短いなんて思ったことはない。


そして、主にもうすぐ会えるという期待感に妾はずっとそわそわしっぱなしなのだが、『依存』が顔を出し始めた姉さまはどうかと言うと.....


「ゼオラー!おかしー( ´∀` )」

「はい!」


すっかり元通り.....?になってしまった。

もうすぐ主に会えるという喜びは妾と一緒だと思うのだが、どうにも姉さまのことがよくわからない。


ただ場がとても明るいので、主を出迎えるには最高だと言ってもいいだろう。

少なくとも、場が暗いよりかは全然いい。主が心配しないで済むだろうから。



そしてついに.....


「ただいま戻りました。トキオさん、ゼオライトさん。

 俺がいない間、アテナ達の面倒を見てくれて本当にありがとうございます」


愛しき主が帰ってきた。


たった5ヶ月間しか離れていないのに、久しぶりに見る主が不思議と愛おしく感じられる。

主の平凡.....?以下かもしれない顔を見ただけで自然と涙が溢れそうになったが、そんなところを見られると恥ずかしいのでここはぐっと我慢をした。


(.....おかえり、主。.....もう妾は二度と離れぬ。こんな寂しい思いはもうごめんなのじゃ!)


そう心に誓いをたて、主を出迎えようとしたら、


───ヒュッ!


一陣の風が頬をなでた。


そして、その風は.....


「うわああああああああああん(´;ω;`)あゆむうううううううううう!」

「うわっ!?.....久しぶりだな、アテナ。いい子にしてたか?」


まるでそこが本来の居場所だと謂わんばかりに、吸い込まれるかのように主の胸の中へと飛び込んでいった。う、羨ましい.....。


さらに、


「ばかばかばかっー!ばかばかばかあぁー!

 歩のばかっー!ばかっー!ばかあぁー!かえってくるのがおそーい!」


感情を爆発させるかのように、姉さまは主の胸板をぽかぽかと叩いている。ちょっとかわいい。


「歩がいなくて本当に寂しかったんだよー!すごく……すっごく寂しかったんだよー!!」

「そうなのか…...」


妾の心が、ぎゅっと締め付けられる。


この5ヶ月の間、なにも姉さまだけではなく、妾だってずっと寂しい思いをしていたのだ。

だが、いま目の前の光景を目の当たりにしてしまうと、妾が入り込む余地など全くない.....。


(主と姉さまはここまでお互いを想いあっているということか.....。これでは妾は.....)


妾が心の中でそんな絶望にも似た感情を抱いていたら、


「本当に寂しかったんだよー!時尾は歩みたいに優しくないしー、それにつまんないだもーん!」

「失礼なこと言ってんじゃねえ!この駄女神!!」


姉さまは主に頬をつねられていた。


「ふえーーーーーーーーーーーーーーーーん(´;ω;`)」


.....前言撤回なのじゃ!


今の姉さまを見ていると、やはり物事を深く考えられる神様だとは到底思えない。

妾が深読みしていただけに過ぎなかったようだ。


「ふえぇ、痛いよー!痛いけど、でもよかった……にへへー(*´∀`*)」


姉さまは目尻の涙を人差し指でぬぐいながらもいつものにぱー☆。かわいい。

顔は涙や鼻水でぐしゃぐしゃだが、いつもの可愛らしい笑顔がそこにはあった。


「・・・」

「・・・(にへら~)」

「・・・(ほわわ~)」


この姉さまのにぱー☆に、主はもちろん、妾とゼオライトの頬もついつい緩んでしまう。

もう本当に、手のひらを返してしまいそうになるぐらいかわいいし、癒される。ず、ずるいのじゃ!


「ねぇーねぇー。もういなくなったりしないー?」

「そうだなぁ。離れてみてわかったが、アテナやドールが一緒にいないと俺もなんか落ち着かないんだよ。

 二人は既に、俺の生活の一部になっているみたいなんだ。だから今後は離れたりしない」


「それって結婚って意味~?」

「全然違う」


「じゃー、夫婦~?」

「それも違う」


永久(とわ)に一緒ってことー?」

「それは勘弁してください!.....てか、とりあえず顔を拭け!きたねえな!!」


そう言って、主はポケットからハンカチを取り出そうとしていたのだが......


───ブーッ!!


と、ひと際下品な鼻かみ音が聞こえてきた。


「「・・・」」

「ねぇー!ねぇー!綺麗になったー?にへへー(*´∀`*)」


姉さまがいつものように、にぱー☆と主を見上げている。


いつもならかわいいと思える笑顔なのだが、今はそんな気分にはなれない。

だって姉さまの顔の高さと同じ位置にある主の服には.....。


ちっとも嬉しくない姉さまの涙と鼻水の跡。


「ああああああああああ!そう言えば、前もこんな展開だったああああああああああ!!」


ダンジョン内に響き渡る主の声。



そして.....



(ああああああああああ!こ、これでは主の胸へと飛び込めぬではないか.....。

 ね、姉さま.....。よくも.....、よくも.....、よくも.....!絶対に許さぬ!絶対に許さぬのじゃ!!)



主との感動の再会を、姉さまの涙と鼻水の跡で邪魔された妾の憎悪だけがダンジョン内に渦巻いていた。




(※1)アテナ語訳『いるだけで役に立つ』=主人公語訳『邪魔だから側にいろ』

(※2)アテナ語訳『俺の命よりも大切だ』=主人公語訳『絶対に守ってやるよ』



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『アテナ』 レベル:3 危険度:極小


種族:女神

年齢:ーーー

性別:♀


職業:女神

称号:智慧の女神


体力:50

魔力:50

筋力:50

耐久:50

敏捷:50


装備:殺戮の斧


女神ポイント:147540【↑10000】(5ヶ月ぶりに歩に出会えた嬉しさ)


【一言】やっぱり歩のイス(膝の上)が一番だよねー(*´∀`*)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アユムの所持金:3356052200ルクア【↑4000000】(5ヶ月分)

冒険者のランク:SS(クリア回数:12回)


このお話の歩数:約16522800歩(5ヶ月分)

ここまでの歩数:約42547200歩

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『アユム・マイニチ』 レベル:9224【↑2011】


種族:人間

年齢:26

性別:♂


職業:凡人

称号:女神の付き人/竜殺し(ドラゴンスレイヤー)

所有:ヘリオドール


体力:9234(+9224)【↑2011】

魔力:9224(+9224)【↑2011】

筋力:9229(+9224)【↑2011】

耐久:9229(+9224)【↑2011】

敏捷:9484(+9424)【↑2011】


装備:旋風の剣(敏捷+200)


技能:言語理解/ステータス/詠唱省略


Lv.1:初級光魔法/初級闇魔法


Lv.2:浄化魔法


Lv.3:鑑定/剣術/体術/索敵/感知/隠密

   偽造/捜索/吸収/治癒魔法/共有

   初級火魔法/初級水魔法/初級風魔法

   初級土魔法/ 物理耐性/魔法耐性

   状態異常耐性


共有:アイテムボックスLv.3

   パーティー編成Lv.1

   ダンジョンマップLv.3

   検査Lv.3

   造形魔法Lv.3

   奴隷契約Lv.2


固有:ウォーキングLv.9224 8599/9225

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


次回、ラズリさんの手紙!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今日のひとこま


~自由に羽を伸ばしてたのでは?~


───すんすん


「なにしてんだ?ドール。俺の匂いなんか嗅いで」

「.....女の匂いなのじゃ」

「.....は?」

「なぜ主の服から女の匂いがするのじゃ?」


「いや、それぐらい普通はするだろ。街中に女性はたくさんいるんだし」

「.....違う。この匂いの付き具合はそういう類のものではないのじゃ」

「どういうことだ?」

「服にびっしりとこびり付いておる。これは抱き着かれでもしないとならないのじゃ」


「抱き着かれ.....?いや、そんなことはなかったと思うが?」

「.....浮気か?浮気であろう!?そうなのであろう!!?」

「ちょっ!?う、浮気!?な、なんのことだよ!?」

「勇者様が言っておったぞ?単身赴任中に羽を伸ばす男が多いとな!」


「はあああああ!?勇者様って、トキオさんのことか!?」

「話をごまかすでない!浮気をしたのであろう!?

 妾とは交わらんくせに、浮気をするとはどういう了見なのじゃ!!」

「ちょ、ちょっと落ち着け。俺は浮気なんてしていない。.....てか、浮気ってなんだよ?」

「他の女と交わることに決まっておろう」


「浮気の定義を聞いたんじゃねえよ!なんで浮気になるのかを聞いているんだ」

「妾と交わらぬからじゃ」

「.....え?じゃあ仮にドールと交わった後なら、他の女性と交わってもいいのか?」

「むむ?嫌と言えば嫌じゃが、それは主次第であろう?まぁ、妾よりもいい女がいるとは思えぬがの」



ラズリさんもそうだったが、この世界の女性の価値観はよくわからんなぁ.....。


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