第99話 愛しのお姉様は生徒会長様なので~(2)
その後は野村幸先輩さまから。
「可憐~! 前に一歩出ろ~!」
と、まるで鬼軍曹のような物々しい言い方で名指しされ。
「はい!」
と元気よく声を出した私なのですが、前に一歩でると。
「白鳥可憐~。気合を入れてやるから~。歯を食いしばれ~。今直ぐにだ~」
野村先輩は私が彼女に将来を誓い合った彼氏さまがいることに対して、驚愕したこと……。絶叫をあげたことをちゃんと見て、聞いていたらしくて、この私へと愛の蹄鉄! 折檻! と言う物をしたくて仕方がないようですから。
私に前に一歩でるようにと告げてこられたのですが。
私以前から、この愛ある鉄拳制裁を受けたくて仕方がなかった。
だから私は「はい」と嬉しそうな声で返事をして、
「うぅ、ううう」
と嬉しそうに、たこさんみたいに唇を突きだしつつ顔を突きだせば。
「……可憐、お前何をしているのだ?」
我がチームの特攻隊長さまが困惑した表情で私に尋ねてこられたので。
「私は野村先輩さまら、大変に愛情のこもった折檻を頂くために。野村先輩さまへと私の頬を差し出している最中でございますが。野村幸先輩、それがどうかしましたか?」
私が首を傾げ可愛く尋ねると。




