第84話 ユリユリと言えばやはり、硬派の女性走り屋でしょう? (1)
「皆~、行くよ~!」
「「「「「はい!」」」」」
「「「「「はいな~!」」」」」
「「「「「よ~し!」」」」」
ユリユリと百合、百合しながら勇んで、『はいや~!』、『ごぉ~!』ではないですが。
やはりユリユリと言えば任侠道──!
『姉さん!』、『姉さん!』、『お姉さま!』
と、私達の場合は男子禁制の女性しかいない硬派な走り屋! レーシングチーム! お父さまの時代では《《カミナリ族》》と呼ばれていたらしいのですが。
今の世は暴走族と一般的に呼ばれているものへと私は麻宮ユイ先輩や執事のセバスチャンの反対を押し切り、《《チーム堕天使》》へと入隊……。
私のあこがれのお姉さま……。麻宮ユイ総長指揮の許……。今日も私はチームの友人達とピンク色の《《特攻服》》を身に纏い、大きなマスクを着衣して己の顔を隠しながら、自分の愛馬ペガサスで集会に参加を! と思ったのですが。
「えっ! 葦毛のサラブレットで集会に参加?」
ユイお姉さまが私の話を聞き、驚愕すれば。
「可憐ちゃんは本当にお金持ちなんだね、自分の乗馬用のサラブレットを持っているなんて……。本当に凄いな……」
と、私が入隊したチーム堕天使の副総長をしているボン・キュ・ボンで、胸に巻いているサラシがいつも解けそうな、《《カマチンカット》》の髪形で、松〇聖子さんのような、ブリブリ、ブリッ子の副総長の松田彩先輩さまが説明を聞き、感心をすれば。
「マジか?」
「マジなの?」
と、諸先輩方は驚嘆すれば。




