第73話 あっ! そう言えば? (2)
「ユイ! 泣いているこの娘……。どうやらあんたの知り合いみたいだよ……?」
麻宮ユイお姉さまの知人らしき、クルクルパ~、頭……ではなく。クルクルパーマネントのヤンキー姉ちゃんさまが、愛しのユイお姉さまへと調子よく、気軽に声をかけたから、私が少しばかりムツと不貞腐れて泣くのをやめると。
「あっ! この娘! 泣き止んだ!」
と、また頭の悪そうな、茶髪に髪を脱色したクルクルパーマのヤンキー娘が私の大袈裟な嘘泣きに気がつき不味い! と思えば。
「このベ〇ばらのマリーアントワネットのような縦ロールでヤンキーしているみたいで可笑しな娘だけれど。ユイ先輩とは恋仲だと言っているけれど? ユイ先輩って~、男気無いと思っていたら、同性愛のユリユリ娘だったんだね~。うち知らなったよ~。あっ、はははははは~」
と気が抜けた声音と笑い声……。
最初はこいつ! 私のこのキメな! お嬢さまらしい縦ロールのツインテールが可笑しいと抜かし、侮ってきました。
だから私は空手の正拳突きで、殴るやろうか? と思うのですが。
麻宮ユイお姉さまが、同性愛が好みだと教えてくれたので、今回は私は寛大に許してさしあげようと思えば。




