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第185話 悪意ある脅しと呼び出しに、可憐様は御怒り!(11)
「はい、分かりました。可憐お嬢様……。爺は決して可憐お嬢様の後を追いません……。だから可憐お嬢様もしっかりとペガサスの御散歩を済ませてきてください……」と。
執事のセバスチャンは私へと深々と頭を下げながら、後は決して追わないと約束してくれた。
だから私は「ありがとう、セバスチャン」と、微笑みながらお礼を告げ、終われば。
「……ではセバスチャン、私は身支度があるので部屋へとお戻ります……」と穏やかに告げ。
私自身が友人の危機で、魂と身体を熱くさせ、気が荒くなっていることを執事のセバスチャンに悟られないように平常心を保ちつつゆるり、ゆるりと優雅に歩きつつ、自分の部屋へと戻り、安子さまを救出するための準備に入る。




