第167話 彼は可憐様の御友人を守るために頑張るみたいです? (1)
そう私達が危惧していたこと……。新ちゃんさまが安子さまのことを騙して夜に誘い、ヤンキーの先輩さまへと二人きりにして差しだすこと……。
それを新ちゃんさまは、仕度はないから、彼は余り賢くないけれど。大好きな自分の彼女──安子さまを守護するために。新ちゃんさまは御自身の頭をフル回転させつつ、自分の大事な彼女を守る妙案を思案するのでした。
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第167話 彼は可憐様の御友人を守るために頑張るみたいです? (1)
「おい! 新! 儂の話しを聞いているのか、お前は?」
新ちゃんさんが余り賢くない頭で安子さまのことをどう守る? 守護する?
そのためには先輩さまに安子さまのことをどう誤魔化そうか? と思案をしている。
新ちゃんさまは傍から見ても先輩さまの問いかけ……。安子さまをいつ差し出すのか? の問いかけに対して上の空に見えるから、先輩さまは新ちゃんさまへとちゃんと自分の要望を聞いているのか? と尋ねた。
「えっ! ああ、聞いていますよ。先輩……。安子の事ですよね?」
新ちゃんさまは安子さまを守る方法を思案するのを辞めて、彼に不審がられないように慌てて声を返したみたいですが。




