163/268
第163話 可憐様は御友人の動向を窺うようです(6)
「うん、そうだな」
「確かに」
「山~!」
「ヤンマー!」
「山田の言う通りだ!」
「安子は本当に大丈夫そうだ」
「うん」
「うんうん」
「上手くいけよ~、二人共~」と。
【堕天使】のみなさまも頷いたり、首肯をしたりしながら、山田さまの意見に理解して納得し、二人の愛が上手く育むようにと祝福、労いの声を公園の木々や草花……遊具の影に潜み、お若い二人の門出を泥や砂まみれになりながらも、心から祝うのだった。
安子さまと新ちゃんさまお幸せになるようにと心から祝うから。この場! 物静かな公園で私達は解散──!
『おつかれました!』と、みなさま小声で言い合い、労い、終わると私達は、その日は現地解散……。
私は自分の愛車……。お父さまに無理を言って購入してもらったKawasakiのマッハⅢ──じゃじゃ馬でウィリーしながら勢いよく、ビートの三本チャンバーから白煙を吐きつつ、セバスチャンが監視──。運転をするプレジデントを従えながら帰宅の途へと私はその日はつくのでした。
◇◇◇




