第143話 可憐様の御友人様は今日も御機嫌麗しいみたい? (11)
今度は山田さまがクラスメイトのヤンキー達へと意味不明な言葉を告げ、私のことを侮るから。
「私が沖〇さまの御歌を唄ってはいけませんの?」
と、不快感を募らせた顔で尋ねました。
「……ん? ああ、別に可憐が歌を唄っても、うちらは関係ないよ。もう馴れたから。あっ、はははははは」
山田さまは私は大変に不満……。不機嫌極まりない様子でいるのに笑い誤魔化してきました。
だから私は「山田さま~」、プンプンと自分の頬を膨らませつつ不満を漏らすのですが。
「もう、いいじゃないか~、可憐は~。しつこいぞ……。クラスの皆は、初心な安子が本当に幸せになれるのか? その事が気になって仕方がないのだから、可憐は少し黙って大人しくしていろ。分かったなぁ?」
山田さまは私が頬をプンプンと膨らまし、不機嫌極まりない様子になれば。慌てて私許へと寄り、耳元で、小声でボソボソと話しかけ、今後のことを説明をしてきました。
「はい、わかりました」
私は山田さまから、恋愛経験の乏しい安子さまが昨日の、優男のヤンキーの兄ちゃんに騙されていないかをクラスのみなさんは大変に心配して夜も眠れないのだと教えてもらいましたから。
私は山田さまに対して素直に頷いたのでした。
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