第二話
お!誰か来たようです!
今までは一ヶ月に一人くらいだったのに、前回のイベリスさんからは……なんと一週間足らずで新たなお客さん!
もしかして、チラシ配りの効果が出てきたのかも!?
入ってきたのは、桃色のふわふわした髪が印象的な、柔らかい雰囲気の女性。
冒険者って感じでは……なさそう?
「どうぞ、おかけになってください!」
「あっ、あっ……ありがとうございます」
緊張しているのか、言動がたどたどしいです。
「お名前をお聞きしてもいいですか?」
「……ら」
「……もう一度お願いします」
「す、すみません……シトラ……です」
「シトラさん!いいお名前ですね!どのようなご相談を?」
「あっ……し、仕事を……さがしてて……」
仕事探し……かな?
どうやら、この方もお仕事を探しているようです!
「仕事探しですね!お聞きしたいのですが……前職は冒険者とかですか?」
「……無職」
「あ……初めてのお仕事探しなんですね!素敵です!」
転生して間もないのかもしれませんね。
転生してくる人は後を絶たないんです。魔王が倒された今でも。
「神能はどのような……?」
「あっ……えっと……洗脳です」
「もう一度……」
「『洗脳』です!!……あっ、すみません」
「あっ……あぁ……こちらこそごめんなさい。耳が悪くて……」
いけない、いけない……お客さんに迷惑をかけては相談屋失格です。
「『洗脳』……発動条件なんかは?」
「……声を……聞かせることです」
声を聞かせることだそうです……。かなり強そうな力なのですが……この方の性格的に少々難しい条件ですね……。
それでも、相談屋!受けた相談は全部解決します!
「あっ……あと植物……とかにも効きます。すみません……」
植物にも……効く?
……あ!来ました!ビビッと来ましたよ!
「ではこんなのはどうでしょう――」
〜次の日〜
「イベリスさん、今日もお疲れ様でした!」
「ありがとうございます!それと昨日のあの子、熱心に働いてくれて、村の人からも感謝されてます!」
「それはこちらも嬉しいですね!」
さて、そんな彼女、シトラさんのお仕事とは……
「がんばれ……おおきく……なれ……」
「本当にありがとうねぇ。嬢ちゃんが囁いてくれるおかげで畑の野菜、元気に育ってるよ」
――畑での植物応援係!
シトラさんにしかできない、世界にひとつだけのお仕事です!




