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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第3章 そして、「世界」は動き出す

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第59話 オードリーの結論


 「さて春風さん。そして皆さん。詳しく聞かせてもらいますよ、『断罪官』と戦う事になった原因から、全てをね」


 『……は、はい』


 そう返事すると、春風達はオードリーに、自分達の事(といっても春風の方は()()ではないが)について説明を始めた。


 エステルが「呪術師」の固有職保持者だという事が発覚したところから始まり、彼女を討伐する任務がアメリアが所属していた断罪官の小隊に与えられたのだが、「妹を守りたい」という想いと「こんな事はもう嫌だ!」という想いから、アメリアは仲間を裏切って彼ら全員をその手にかけた。ただ、後に彼らが生きているとアメリアはギデオン本人から聞いたのだが、


 「正直なところ、信じて良いのかわかりません」


 と、アメリア本人はギデオンの言葉を疑っていた。


 その後、アメリアとエステルは生き残ったディックとピートと共に逃亡の旅を開始し、その最中にハンターの仕事中だった春風に出会い、それから春風はギデオンと()()()()()()()()になり、その翌日、春風はディックとピートと再会してそれをきっかけにアメリアとエステルに出会い、事情を聞いたのだが、ギデオン達と遭遇し、そのまま戦闘になった。


 やがてそこへ指名依頼から帰ってきたレナも参戦し、激しい戦いの末、春風のとっておきの大技「化身顕現」でギデオンを撃退。更に残った断罪官の隊員達も、空からいきなり現れた凛咲が撃退し、こうして断罪官との戦いに勝利したという。


 「……なるほど、事情はわかりました」


 全ての話を聞き終えて、オードリーは「うーん」と難しい顔になると、「はぁ」と溜め息を吐いて、


 「アメリアさん、エステルさん。それに、ディックさんにピートさん」


 と、アメリア達に声をかけた。


 名前を呼ばれて、アメリア達4人が「はい」と返事すると、


 「私からの結論ですが……」


 と、オードリーは再び「はぁ」と溜め息を吐きながらそう言い、その言葉に春風達がゴクリと唾を飲むと、


 「私では、あなた達をどうにかする事は出来ません」


 と、オードリーは真剣な表情でそう言った。


 その言葉を聞いて、


 「おいおい、そりゃないだろ市長さんよぉ!」


 と、ヴァレリーが「文句がある!」と言わんばかりにそう言ったが、


 「申し訳ありませんが、既に教会から『異端者』として認定されている彼女達をこのままここに留まらせて置くという事は、いずれこの都市になんらかの()()が起きるかもしれないという事です。私は、このフロントラルの市長として、住民達を守る義務と責任があります」


 と、オードリーは冷静な表情でそう言い返したので、


 「うぐ! それは……」


 と、ヴァレリーはそれ以上何も言えなくなった。それと同時に、春風達も無言で表情を暗くした。特にアメリア達は、「また逃げなきゃいけないのか……」と言わんばかりに、春風達以上に表情を暗くした。


 更に、


 「雪村春風さん」


 と、オードリーは今度は春風に声をかけてきたので、春風もそれに「はい」と返事すると、


 「あなたはずっと、自分が固有職保持者だという事を隠していましたね? それも、『始まりの悪魔』と同じ『賢者』の職能を持っているとか」


 と、オードリーはそう尋ねてきた。


 春風はその質問に対して「それは……」と表情を強張らせた後、


 「そうです。今まで隠して、申し訳ありませんでした」


 と、オードリーに向かって深々と頭を下げながら謝罪した。ただその際、


 「『賢者』は『賢者』でも、未熟な『見習い賢者』ですが……」


 と、付け加えるのを忘れずに。


 更にその後、


 「レナ・ヒューズさん」


 と、オードリーはレナにも話しかけたので、


 「は、はい!」


 と、レナが緊張した様子でそう返事すると、


 「フレデリックさん達から聞いたのですが、あなたは『悪しき種族』と呼ばれている『獣人』と『妖精』のハーフだそうですね?」


 と、オードリーがそう尋ねてきたので、レナは黙って自身の()()()姿()を見せると、


 「そうです、私は『獣人』と『妖精』のハーフ。そして、私も固有職能『妖獣士』の固有職保持者です」


 と、オードリーに向かって()()()自己紹介した。


 その自己紹介を聞いて、春風除いた周囲の人達が「え、マジで!?」と言わんばかりの驚きに満ちた表情になった後、オードリーはすぐに真面目な表情になって、


 「そ、そうですか」


 と言うと、


 「私としましては、あなた達もアメリアさん達と同様に、どうにかする事は出来ません。しかし、これまでずっとハンターとして住民達を助けてきた事実も否定する気はありません」


 と、春風とレナを交互に見ながら言った。


 その言葉に春風が「じゃあ……」と口を開いたが、それを遮るかのように、


 「ですので、アメリアさん達は()2()()()()()()()()()


 と、にこっと笑いながらそう言った。


 その言葉を聞いて、春風とレナは「はぁ」と数秒ほど固まっていると、


 「「はぁあああああああっ!?」」


 と、2人同時に驚きに満ちた叫びをあげた。

 


 

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