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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第3章 そして、「世界」は動き出す

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第52話 「師匠」との再会


 「えええええええっ!? しぃしょおおおおおおおっ!?」


 と、目の前にいる女性に向かってそう叫んだ春風に対して、


 「えへへ。やっほー!」


 と、女性は満面の笑みを浮かべながらそう返事した。


 そんな女性を前に、


 「え、えぇ!? な、なんで……」


 と、春風は未だに「信じられない!」と言わんばかりに激しく混乱していると、


 「ああーん春風ぁ!」


 と、「師匠」と呼ばれた女性はそう言いながら、春風にガバッと抱きついた。


 「ぐえ! ちょ、ええ!?」


 と、春風が突然の事に戸惑っていると、


 「会いたかったわぁ! 私の愛しい弟子兼マイスウィートハニー!」


 と、「師匠」と呼ばれた女性ー以下、「師匠」は春風に抱きついたまま、彼の頬をすりすりし始めたので、


 「誰が『ハニー』ですか……って待って、俺をそう呼ぶって事は、あなた本当に師匠なんですか!?」


 と、春風は「ハニー」と呼ばれた事に怒りながら、「師匠」に向かってそう尋ねると、


 「ひっどーい! あなたの師匠の、陸島(くがしま)凛咲(りいさ)だよぉ! 私の事、忘れちゃったの!?」


 と、「師匠」、否、陸島凛咲ーー以下、凛咲は今にも泣き出しそうに目をうるうるとさせながら、春風に向かってそう尋ね返した。


 春風はそんな彼女の言葉を聞いて、


 「あぁ、そのわざとらしい表情は間違いなく師匠……って、ちょっと待って」


 と、「ん?」と頭上に「?」を浮かべると、


 「俺、まさか地球に戻されちゃった!?」


 と、驚きに満ちた表情で凛咲に向かってそう尋ねたので、凛咲はその質問に対して、


 「ああ、大丈夫。ここはまだ『エルード』って異世界だから」


 と、満面の笑みを浮かべて答えた。


 その答えに春風は「え?」となると、改めて周囲を見渡した。


 「ここは……白い風見鶏だ」


 そう。そこはまさしく、現在春風が拠点にしている宿屋「白い風見鶏」の客室で、今、自身はその客室のベッドの上にいる事がわかって、


 (そっか。()()()俺、ここに運ばれたんだ)


 と、納得の表情を浮かべたが、


 「あれ?」


 と、春風は更に自身の体をよく見ると、


 「お、俺、上半身裸!? ていうか、手当てされてる!?」


 と言っているように、今自身は上半身裸で、胴体や腕に包帯が巻かれていた。


 因みに、下半身はちゃんとズボンを履いていたので、春風はほっと胸を撫で下ろした。


 すると、そこで春風はハッとなって、


 「……いやいやいや待って! なんで師匠がこの世界(ここ)にいるんですか!?」


 と、凛咲に向かって漸くしたかった質問をした。


 「来ちゃった!」


 即答された。


 その答えに春風は一瞬倒れそうになったが、どうにか持ち直して、


 「どうやって!?」


 と、再び凛咲に向かってそう尋ねると、


 「『愛』の力で!」


 と、凛咲に笑顔で再び即答されてしまったので、春風の中でブチッと何かが切れたのか、


 「真面目に答えてください!」


 と怒鳴った。


 すると、


 「私は真面目だよ」


 と、凛咲は急に真面目な表情でそう答えたので、それに春風が「え?」となると、凛咲は春風を抱き締める力を強くした。


 「うぐ! ちょ、師匠、痛い……」


 と、春風が痛みを訴えると、


 「……()()()()()()()()()()()()()()


 と、凛咲の口からアマテラス(地球の神)の名が出てきたので、


 「え……な、なんで……?」


 突然出てきた地球……日本の女神の名前に、春風は思わず目を大きく見開きながら尋ねたが、そんな春風を無視して、凛咲は話を続ける。


 「『ルール無視の異世界召喚』の事も、その所為でこの世界だけじゃなく地球まで危険に晒された事も、そしてそれを阻止する為にオーディン様と契約してこの世界に来た事も、その為に水音やユメちゃんに美羽ちゃん達を置いていかなきゃいけなくなった事も、全部知ってるから」


 その話を聞いて、


 「え……いや、ほんと待って……え?」


 と、春風は激しく困惑の表情を浮かべた。


 すると、凛咲は真っ直ぐ春風を見て、


 「心配した! 本当に心配したんだから! もしも春風の身に何かあったらどうしようって、凄く……すっごく心配したんだからね!」


 と怒鳴ると、ぼろぼろと大粒の涙を流し、再び春風を強く抱き締めた。


 その涙を見た後、


 「し……ししょ……()()()()()


 そう言って、春風も一筋の涙を流した。


 そして、


 「ごめんなさい……マリーさん。ごめんなさい」


 そう言って、春風もギュッと凛咲を抱き締めた。

 


 

 


 


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