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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第2章 対決、「断罪官」

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第48話 激突、断罪官・決着?


 「フェニックス」となった春風の一撃を受けて、ギデオンの全身は炎に包まれた。


 そしてその炎が消えると、文字通り「真っ黒コゲ」となったギデオンはバタリと仰向けに倒れ、それと同時に、地面に着地した春風の姿が元に戻った。


 (……勝った……のかな?)


 と、そう思った春風がゆっくりと後ろ振り向き、


 (ギデオン・シンクレア。手強い相手だったな)


 と、心の中でそう呟きながら、倒れたギデオンを見ていると、


 「春風ぁー!」


 と、レナ達が自分の所へと駆け寄ってきて、


 「父上ぇー!」


 『大隊長ぉー!』


 と、ルークと断罪官の隊員達が、ギデオンのもとへと駆け寄った。


 春風はルークに視線を向けて、


 「……あの人、やっぱり息子さんだったんだ」


 と、ボソリとそう呟くと、


 「……あれ?」


 急に視界がグラリとゆらめき始め、右足が急にガクンとなり、今にも倒れそうなった。


 そんな春風を見て、


 「は、春風ぁー!」


 と、レナが走るペースを上げようとした、まさにその時……。


 ーーストン。


 「おっと!」


 (……え?)


 何者かに体を支えられたのを感じたので、春風は「誰だ?」とその正体を確かめようとすると、


 「お疲れ」


 「え、レベッカ……さん?」


 その正体は、宿屋「白い風見鶏」の女将、レベッカだった。


 いや、レベッカだけではない。彼女の傍には、


 「どうも、ハルさん」


 「よ!」


 「やぁ」


 「あ……あれ? フレデリック総本部長、ヴァレリーさんにタイラーさん?」


 ハンターギルド総本部長のフレデリック、レギオン「紅蓮の猛牛」リーダーのヴァレリー、そしてレギオン「黄金の両手」リーダーのタイラーの姿もあったので、春風は思わず目をパチクリとさせた。それと同時に、


 「げっ! 何であの人達がいるの!?」


 彼らを見て、レナはそう驚きに満ちた声をあげた。


 「あの……何で、レベッカさん達がここに?」


 と、レベッカに支えられた状態の春風がそう尋ねると、


 「断罪官の連中があんたを探しにうちに来てから、ずっと嫌な予感がしてな。で、ウェンディから話を聞いたレナが飛び出したの見て……」


 「私達も、嫌な予感がしましたので、一緒にここへ来たという訳ですよ」


 と、レベッカとフレデリックがそう答えた。因みに、フレデリックに続くように、ヴァレリーとタイラーもうんうんと頷いていた。


 春風はフレデリック達の答えに「そうですか」と返したが、ふと、()()()に気付いて、


 「あの……()()から見てたんですか?」


 と、恐る恐るフレデリック達に向かってそう尋ねると、フレデリックが答える。


 「レナさんがハルさんと断罪官達の戦いに加わった所ですが、何か?」


 「それって、()()見てた……と?」


 「はい」


 その答え聞いた瞬間、


 「やっべぇえええええ! 自分からバラしておいてやべぇえええええ!」


 と、春風はそう叫びながら手で顔を覆った。それを見て、


 「もう、春風ったらぁ……」


 と、レナが呆れ顔になっていると、


 「そしてレナさん」


 と、フレデリックがレナに声をかけた。


 「ふえ? な、何ですか?」


 と、不意に声をかけられたレナがそう尋ねると、


 「随分と()()()()姿()ですね」


 と、フレデリック穏やかな笑みを浮かべてそう答えた。


 その答えにレナが「え?」と首を傾げると、


 「あああああ、しまったぁあああああ!」


 と、レナは自分が今変身状態である事に気付いて、


 「ままま、待って! これは違う! 違うのぉ!」


 と、大慌てでそう言い訳した後、何を思ったのか自身の左腕につけてる銀の腕輪を外した。


 次の瞬間、レナは眩い光に包まれた後、狐の獣人の状態から元の人間(?)の姿に戻り、


 「こっち! こっちが本当の私よ!」


 と、ドーンと胸を張りながら答えた。


 だが、


 「い、いや、レナ。()()……」


 と、春風が恐る恐る指を差してきたのでレナは「え?」と再び首を傾げると、手に持っている銀の腕輪と、頭にある狐の耳、お尻から出た狐の尻尾の順に触れて、


 「あああああ、間違えたぁあああああ!」


 と、文字通り()()()姿()を周囲の人達に晒してしまった事に漸く気付き、


 「ち、違うの! 私その、見た目は獣人だけど、実は獣人と妖精のハーフで……って、あれ!? 私何言ってんの!?」


 と、大慌てで更に墓穴を掘ってしまった。


 すると、


 「……くも」


 という声がしたので、春風達が「ん?」とその声がしたの方へと向くと、


 「貴様ぁ、よくもぉ!」


 そこには、隊員達の手当てを受けているギデオンの傍で、肩を震わせながら立っているルークの姿があった。


 ルークはバッと後ろを振り向いて春風を睨みつけると、


 「みんなは父上を連れてこの場から脱出しろ!」


 と、隊員達を見ずにそう命令した。


 それを聞いて、隊員の1人が、


 「る、ルーク副隊長はどうする気なのですか?」


 と、恐る恐るそう尋ねると、


 「私はここに残る。そして……父上をこんなにした、あの()()を滅ぼす!」


 と、ルークは怒りままにそう答え、春風に向かって剣を構えた。


 そしてそれを見て、


 『でしたら、私達もお供します!』


 と、4、5人の隊員達がルークの傍に立ち、それぞれの武器を構えた。


 そんなルーク達を見て、レナ達が思わず身構えると、フレデリックが「ちょっと失礼」と前に出て、


 「もう勝負はつきました。これ以上の戦闘行為は、中立都市フロントラルの代表の1人として許しませんよ」


 と、ルークに向かってそう言った。


 その言葉を聞いてカチンときたのか、


 「そうか……ならば貴様も『異端者』だ!」


 と、ルークと隊員4、5名が武器を握り締めながら、春風達に向かって突撃してきたので、


 「そんな!」


 「ちぃ!」


 「馬鹿共がぁあああああっ!」


 と、レナ達だけでなくヴァレリーまでもが戦闘態勢に入った。


 次の瞬間、晴れた空から紫色の()()が、ドーンと春風達とルーク達の間に落ちた。


 突然の事に「な、何だ!?」と、春風達だけでなくルーク達も驚きに満ちた表情になっていると、稲妻が落ちた場所から、


 「そこまでにしてもらうわよ、断罪官とやら」


 と、女性のものと思われる声がしたので、春風達が「え?」と一斉に首を傾げると、落ちた場所に立っていた土煙が晴れて、


 「私の()()()()()()()()()()()()()()の全力の一撃に、お前達は敗北した。これ以上手を出す気なら……私が許さない」


 そこには、ショートヘアがよく似合うスタイル抜群の20代くらいの女性が立っていた。


 その姿を見て、レナ達や断罪官達も「ほう……」と見惚れる中、


 「え……()()?」


 と、春風は女性を見てそう呟いた。

 


 

 


 


 

 次で今章最終話(の予定)です。

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