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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第2章 対決、「断罪官」

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第37話 激突、断罪官・3

 お待たせしました、1日遅れの投稿です。


 それからも春風とディックは、襲いかかってきた断罪官の隊員達に、「竜巻」と「爆発する矢」をお見舞いし続けた。


 しかし、2人が幾ら隊員達を吹き飛ばしても、彼らは何度も立ち上がって突撃してくるので、2人はかなりの疲労と焦りを募らせていた。


 (ちっくしょう! どんだけタフなんだよこいつらはぁ!?)


 と、隊員達を前に春風は「ぜぇ、はぁ……」と肩で息をしながら、心の中でそう呟いた後、


 「ディック君、大丈夫?」


 と、チラッとディックを見ながらそう尋ねた。


 それに対して、ディックも春風と同じように「ぜぇ、はぁ……」と肩で息をしながら、


 「だ、大丈夫だ。ま、まだ……いける!」


 と、目の前の隊員達を睨みながらそう答えたが、よく見ると、ずっと矢を放ってた所為か、彼の両手はぶるぶると震えていて、今にも弓を落としそうになっていた。


 そんなディックの様子を見て、


 (参ったなぁ。早くなんとかしないと、アメリアさんを助けに行く前に俺も彼ももたないぞ……)


 と、春風がタラリと汗を流していると、


 「……っ」


 と、それまでピートと震えていたエステルが、ディックの傍に立って、彼の手にソッと触れた。


 そして、エステルが目を閉じて、


 「ーー」


 と、ぼそぼそと何かを呟くと、ディックの全身が「白い光」に包まれた。


 「え、ど、どうしたの!?」


 と、突然の事に春風が驚いていると、エステルは今度は春風の手に触れた。


 すると、ディックと同じように、春風の全身を「白い光」が包んだ。


 (な、何、この光は……!?)


 と、春風が驚いていると、


 「あ、あれ? 何だ、疲れが消えていく? ていうか、力が漲ってくる?」


 と、それまで感じていた疲労が嘘のように消えていただけでなく、自分の中で「強くなった」と感じるようになった。


 あまりの事に春風は困惑しながらも、


 「えっと、エステル……さん。あなた、一体何をしたの?」


 と、エステルに質問すると、


 「あ、あの……『体力回復』と『身体強化』のお(まじな)いを、かけました」


 と、エステルは声を震わせながらそう答えたので、その瞬間、


 (あ、そうか。これがこの娘の『能力』なんだ)


 と、春風はそう納得した。


 その後、


 「あ、あの、ハルさん!」


 「な、何?」


 「わ、私も、一緒に戦います! 姉さんを、助けたいから!」


 と、エステルが真っ直ぐ春風を見てそう言ったので、


 「わかった。俺とディック君から離れないでね」


 と、春風はエステルを見てそう返事し、それに続くように、ディックもエステルを見てコクリと頷いた。


 すると、


 「ぼ、僕にも、何か手伝わせてください!」


 と、ピートまでもが「はい!」と手を上げながらそう言ってきたので、


 「え!? う、うーんと、じゃあ……」


 と、春風は少し考え込んだ後、腰のポーチに手を突っ込んでごそごそと何かを探し出し、


 「よいしょっと!」


 という掛け声と共に、ポーチから大きな木の箱を幾つかピートの前に置いた。


 突然の事にピートは「うわ!」と驚いた後、


 「え、何これ? 小さい瓶がいっぱいある?」


 と、箱の中に入ってる大量の小瓶を見てそう言うと、


 「俺が作ったフルーツ味の回復薬。俺達が『欲しい』と言ったら渡してね」


 と、春風は笑顔でそう返したので、ピートは「う、うん、わかった!」と力いっぱい頷いた。


 一方、断罪官側はというと、未だに抵抗し続ける春風達に、隊員達は疲労と苛立ちを募らせていた。


 (く、このままではこちら不利になるか……)


 と、若い青年が、他の隊員達を見て心の中でそう呟くと、


 「私が時間を稼ぐ。その間、みんなは自分の回復を優先するんだ」


 と、隊員達を見回しながらそう言って、長剣を手に春風達のもとへ突撃した。


 『あ、ルーク副隊長!』


 と叫ぶ隊員達を無視して、「ルーク副隊長」と呼ばれた若い青年は、持っている長剣の柄をグッと握りながら走る。


 そんな彼を見て、


 「ま、また来た!」


 と、ピートが驚くと、すぐにディックはそのルーク副隊長ーー以下、ルークに向かって矢を放ったが、


 「甘い!」


 と、ルークは矢が地面に刺さる前に、長剣を振るって複数の斬撃を飛ばし、それでその矢を何度も斬り裂いた。


 ばらばらにされた矢は、その後爆発する事もなく全て地面に落ちた。


 それを見て、


 「う、嘘だろ!?」


 と、ディックが驚いていると、


 「異端者共! 貴様らはこの断罪官副隊長、ルーク・シンクレアが成敗してやる!」


 と、ルークがそう名乗りながら、素早くディックの傍に近づき、


 「死ねぇ!」


 と、彼に向かって剣を振り下ろした。


 それを見て、


 「ディ、ディックゥ!」


 「兄ちゃんっ!」


 と、エステルとピートが悲鳴をあげると、


 「させるかぁ!」


 と、春風が素早くディック前に立ち、ルークの剣めがけて杖を思いっきり振るった。


 ーーガキィン!


 その瞬間、剣が杖とぶつかり、その衝撃が強かったのか、


 「グアッ!」


 と、ルークは後ろの方へと吹っ飛ばされたが、すぐに体勢を整えて地面に着地した。


 「この子達に手出しはさせないぞ断罪官! それ以上近づくんじゃない!」


 と、春風がルークに向かってそう叫ぶと、


 「ち! ならば、まずは貴様からだ()()!」


 と、ルークは春風に向かってそう罵った。


 その瞬間。


 ーーブチン!


 「……あ? 今、なんて言った?」


 春風の中で、何かが切れた音がした。


 


 


 

 


 



謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えていたら、その日のうちに終わらせる事が出来ず、1日遅れの投稿となってしまいました。


 本当にすみません。

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