その97、意外なる猫耳
GL要素がないとのご指摘を受けました。
今後そのへんもフォローしていく所存。
ネタができたとも言えます。
「そうか、あれが狙いか――!」
松上少年が悔しそうに叫んだ。
「なにがって?!」
「今までの大型の長所を選りすぐった怪物……それを作るのが目的だったんですよ!」
「……今までの? ってことは、まさか」
私が嫌な予感をおぼえた時だった。
吠える合成獣の姿が、消える。
こいつは……あの、カメレオンの能力じゃないか。
あわてて探知魔法を使うが、やはり捕捉できない……!
かと思うと、風の唸るような気配。
私は瞬間的に障壁を張るが、強烈な衝撃が浴びせられた。
さらには、いきなり足に何かが絡みつく。
ひょっとして、植物の蔦? 何て厄介な。
私は感触を頼りに、見えない蔦を切り裂いて難を逃れる。
松上少年は空中を飛びながら、魔法陣を多重に展開させていた。
魔法陣は時に防ぎ、時にそらして見えない攻撃をかわしていようだ。
私も飛翔するが、その途端毒霧がまき散らされた。
「あっちぃ……!!!」
今度は障壁も間に合わず、私は毒を浴びて落下してしまう。
どんどん手足が痺れ、呼吸も困難になり始めた。
「さっきはよくもー!!」
声がしたので視線を送ると、いつの間にか自由になったサテュロスが杖を振るってくる。
やば……!!
松上少年の援護は期待できない。
何か手は。
私は本能的に魔力を集中させる。
反撃にしろ、防御にしろありったけを使う必要があるだろう……。
しかし。
私の前に人影いきなり割り込んで、サテュロスの杖を防いだ。
「させない!」
凛とした美しい、けどどっか聞き覚えのある声。
これは、まさか。
見ると、私を守ったのは猫の耳と尻尾を持つ美少女。
手には、先端に猫の手型の装飾がある杖を持っていた。
「何さ、お前ー!」
「テロ行為は、許さない! 怪物を引っ込めて!」
「はい、そーですかーっと、聞けますかってーのー」
「じゃあ、力づくでも!!」
言って、猫耳少女は杖を振るい、
「衝撃波!!」
魔法で、サテュロスを吹っ飛ばした。
「こいつ……グルマルキン!!」
人魚が矛を構えて、意外そうに叫ぶ。
「半分は人間だよ!!」
猫耳少女は叫んで、また魔法を使う。
人魚は、淡いピンク色の透明な球体に閉じ込められ、落下した。
「貴様あ……!!」
マシンガン男は、再生させた腕の銃を構え、猫耳を狙う。
だが、その瞬間、男はギョッとして硬直してしまった。
私はその前から大いに驚いている。
何しろ、この猫耳は――坂本ゆみかだったのだから……。
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