その92、ダンジョンは誰のせいか
2019年最後の更新です。
休んでた分をたしました。
来年もよろしく!
「どうやら、あのダンジョンは魔女狩りの巣窟らしいです」
しばらく、事態を静観していた私はまた松上少年に呼び出された。
「異種族の魔法使いを集めて、探索させているようですね」
「それ、どこ情報?」
「色々方法はあるのですよ。手強い魔法使いが多い中では苦労しますが」
「どうするつもりかしらねえ」
「ダンジョンは最深部のダンジョンコアを排除すれば消えるそうです。その前には強力なボスともいうべきモンスターがいますけど」
「まるでゲームじゃん」
「ははは」
「……警察は、果たしてどうにかできるのかしらね」
「さて……。何しろ人手不足ですから。こないだの一件ではアマゾネスと警察が揉めて面倒なことになったようですし。警察にもメンツがありますから行動が制限されるんでしょう」
現状は、魔女狩りの駆除に精いっぱいのようで……と、松上少年は笑う。
「また、あのでかい蛇が出ると思う?」
「でしょうね。飼い主の指示があればすぐにでも」
「飼い主?」
「黒羽さんの見た場面を映像で確認させてもらいましたが……。あれは誰かに使役されているものですね。いわば使い魔です」
「それって、あの山田の……」
「ええ、そうです。ですが、黒羽さんがあれだけ苦戦したってことは飼い主も相当に面倒臭い相手でしょうな。他の種族か、僕らと同類か」
「男性の魔法使い……」
「はい」
「……それで思い出したけど、他にも仲間っていないもんかな」
「何しろ基本素人ばかりでしょうからねえ。他種族と手を組んだほうが早いかも」
「それはそれで難しいんじゃない?」
「何しろコネも伝手もないですから。それに、下手すりゃテロリスト扱いになる我々に味方をしたいと思う物好きは少ないでしょう。いやもうテロリスト認定されてるか」
「はあ……」
そこで、私と松上少年はお互いにため息。
全く、事態は思わしくないことばかり。
と――
いきなり、私たちの前に四角い画面が浮き上がった。
見ると、何かが爆発したような惨状が映し出される。
さらには、散乱する瓦礫の上を魔女狩りの群れがわらわらと。
「……これは。あのダンジョンが爆発したようです」
「爆発!? まさか、警察が……」
「いや、爆発というか孵化というか、破裂というか……」
「意味わかんないんだけど!?」
「ダンジョンが崩壊して、中の魔女狩りが一斉に出てきたんです
「うえ!?」
画面には、近隣の屋根にへばりついているトカゲのようなものが。
「なに、あれ? トカゲ型?」
「んー……。というか、ヤモリですね、あれは」
おまけに、蜘蛛やコウモリ、サソリに蜂。食虫植物。さらにはコブラ。
今まで見た巨大魔女狩りのオンパレードだった。
「やはり、人為的なもんだなあ。誰かがダンジョン内部で養殖してたんですよ」
「誰かって、誰よ」
私は思わず叫びながら、ワンドを手に取る。
それを、松上少年がグッとつかんだ。
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