その71、巨大カマキリとブーメラン
昨日更新できなかったので、朝の分も含めて2回目です。
変身した私は低空飛行し、できる限りの速度で現場を向かった。
そして、到着した時には――
「魔弾!!」
ちょうど、魔法少女ゆみかが攻撃魔法を放っているところであった。
魔弾は見事に、魔女狩りの顔面に着弾。
だが、巨大な黒いカマキリの姿をしたソレには、効果なし。
これはまあ、いつものことだ。
<捕縛魔法。魔綱術>
私は魔力を練って半物質化、それをロープとして投げ打った。
魔法のロープは空中で分散して、見事後ろから魔女狩りをくくる。
「仮面の人……!」
私を見て、ゆみかはパッと笑顔になった。
「また無茶ばかりして!!」
私はロープを引きながら、ジリジリと魔女狩りを引き離す。
「ごめんなさい、でも……」
何やら弁解しているゆみかの後ろには、さっきの市役所員が。
涙と汗とよだれで、顔のメイクが無茶苦茶になっている。
「君はまず、自分の心配をするべきだな!!」
私は叫んで思い切りロープを引っ張る。
それによって、巨大カマキリは盛大にすっ転んだ。
さらにロープを操作して、動けないよう呪縛する。
敵が完全に動きを封じられたところで、腕の刃を展開。
一気にけりをつけようと、私は走る!
だが、その途中で背後から強い殺気を感じた。
私は腕の刃で反射的に防御する。
と、私めがけて何かが回転しながら飛んできたではないか!?
これは……刃物?! いや、ブーメラン?
飛んできたブーメランを弾くと、それは生き物のように飛び反転していく。
その先には、薄汚れたパーカーを着た男が立っていた。
パーカーの奥から、虫のような卑屈な目がのぞく。
「誰だ」
私は背後のカマキリを意識しながら、ゆっくりと男のほうを向く。
「邪魔するんじゃねえよ!!」
いきなり、男は叫びブーメランを投げつけてきた。
捉えにくい動きだが、読めない軌道でもない。
私は空中を飛んでブーメランをキャッチする。
ブーメランには……少なくない魔力がこもっていた。
どうやら、魔力で強化されたものらしい。
それにこの感じる魔力は、女性のものじゃない……?
「君も魔法使いか? ずいぶんな挨拶だな」
私はブーメランを弄びながら、パーカー男に言った。
「邪魔するなよ! そのクソ女、ぶっ殺してやる!!」
パーカーは怒鳴り、地団太を踏んだ。
まるで、癇癪を起こした悪ガキみたいだった。
「殺人は、犯罪だぞ」
「何でだよ……! あんたも、同類だろうが……!?」
どこか情けない声で、パーカー男は叫ぶ。
「……やっぱり、魔法使いか」
男の魔法使い。こんな形で3人目に会うとはね……。
どうもかなり危ないヤツのようだが、いきなり敵対すべきでも、ないな。
「落ちつけ。話し合おうじゃないか?」
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