その65、OH! 爆弾発言
実はイメージとして10回分で1話、一区切りでやっております。
戻ってみると体育館は封鎖され、上空には警察の飛行自動車がいっぱい。
教師たちや警備員たちが、警官と話している。
「で、あなたは例のテロリストと接触したわけね?」
「そうなんです!」
私に飛びかかってきた中岡稲見は何やら聴取されているようだ。
一緒にいたゆみかも同じように聞かれているが、ちょっとテンションは低め。
「……いえ、何もされてません。むしろ、私たちを守ってくれてました」
やや固い声ながら、どうも『私』の弁護をしてくれているらしい。
ちょっとだけ、感動したかも。
「お疲れ様です」
騒ぐ周りにまざりながら見物にしている私に声がかかる。
見ると、後ろに半透明の影が――
「松上くん?」
私は声を抑えて言った。
そこに立つ松上少年は半透明で、周りからも無視されている。
なるほど、ステルスと認識阻害の魔法か。
やはり彼はかなり優秀な魔法使いらしい。
「今回は強敵でしたねえ」
「まあね……でも」
「気になるのはこれでしょう?」
「え」
見ると、半透明の松上少年は黒いマスクを取り出してきた。
金字で蟹のマークが入った真っ黒なマスク。
「ひょっとして……」
「ええ、僕です」
松上少年はマスクをかぶると、半透明なままさっきの蟹仮面に変わった。
体形もすっかり変わり、180センチ近い長身。
「あまり好みの展開ではありませんでしたが、まあ仕方なかったので」
「こういうことは事前に言ってほしいものね……」
「スミマセン」
「ま、詳しいことはまた放課後に、秘密基地で」
私がそう言うと、松上少年はうなずいてから消える。
後で私もFA部員と共に事情聴取を受けた。
今回は軽く済んだが、おかげで午前の授業はすっかり潰れてしまう。
そして、放課後。
「で、どういうこと?」
『秘密基地』の魔法空間で、私は松上少年と対峙していた。
「今回から、僕らも魔女狩り退治に参加することにしました」
「それはいいけどさ」
「気づいているかもしれませんが、徐々に魔女狩りも増えて強力になっています」
「……そうだね」
「それに、今回のはちょっと特殊でしたしね」
「姿が見えなかった」
「それもありますが、人為的なものがあったようなんです」
「は?」
「今回のカメレオン型……変だとは思いませんでしたか?」
「――。特定の相手を狙っていた」
「ええ、今までというか、魔女狩り本来の性質とは少々異なる」
「つまり?」
「まあ、つまり誰かに操られていたという可能性が高いんですよ」
とんでもないことを、松上少年は言った。
よろしければ、感想や評価ポイント、ブクマをお願いします!
感想は一言でも歓迎!
あなたの応援が励みになります!




