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その56、襲ってきた見えざる捕食者

ブクマ、感謝です!!



「何かいる!?」



 私は思わず叫んでいた。


 警備員が浮き上がる瞬間、わずかだがハッキリと感じたのだ。


 息づかいとも鼓動もつかない、何かが蠢き、脈動する気配を。


 そして、警備員は囚人の目の前で、消えた。



 いや、喰われたのだ。



 瞬く間に、会場は阿鼻叫喚の騒ぎになった。


 豪華な食事やお酒が散らばり、床を汚す。ああ、もったいない。



「急いで、避難を――!!」


「くそ、どこにいる!?」



 ああ、ホントもったいない……。


 私は散らばる料理に手を合わせながら、大声をあげる。



「あわてないで! 出口はいくつか、あります。速やかに逃げてください」



 魔力を少し込めて、大きく拡大した声。


 刃光院黒羽のポテンシャルがここで役に立った。


 名家に生まれた令嬢の、凛とした声。


 これは会場にいくらか冷静さを呼び起こしたらしい。


 私が出口を指すと、みんなあわてながらも避難を開始した。



 これで後は……。



 私は振り向くと、また一人警備員が持ち上げられ、喰われた。


 バキバキと、骨や肉の砕ける嫌な音がする。


 ゾッとしたが、震えてもいられない。



 しかし、相手の姿も数も、何もわからないというのはきつかった。


 逃げようにも、どこにいるかわからないのだ。


 そうしているうちに、また一人。



 ……うん?



 何人かの犠牲者を見るうち、私は気づいた。


 目に見えない襲撃者。


 どうも、警備員しか襲っていないような。



 観察を続けると、確かにパーティーの参加者は無事みたいだ。


 まさか、警備員が目当て? でも、なんで?



 パーティー参加者はそれなりの身分があったりして、狙われる可能性は高い。


 だが、相手は警備員を積極的に狙っている。


 邪魔だからか? こっちは向こうが見えないのに邪魔になるのか?



 わからん。全然わからん。



 私は混乱する嗜好の中、会場の外へ出た。


 外でも、騒ぎは伝染しまくり、建物全体が揺れている。



 だが、これ幸いでもあった。



 私は密かにトイレに隠れると、変身――



 パーティー会場にワープした。



 完全にメチャクチャになった会場では、警備員もみんな逃げて……いない。


 一人が床に倒れ、見えない何かに引きずられていた。



「そこか!!」



 動きから見当をつけて、私は警備員の近くを切り裂いた。


 と、その途端真っ黒な液体が空中に飛び散る。



 この黒いのから感じるのは……魔女狩り?


 一瞬だけど、輪郭らしきものも見えた。



 四つ足の、大きな獣じみたモノ。


 いや、むしろ爬虫類に近いようにも……トカゲ?



 けれど、また魔女狩りの姿は見えなくなってしまう。


 ヘルメットの補助があっても視覚に捉えられない……。






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