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その45、松上少年大いに語る

ブクマや評価くださった方々、まことに感謝感激。

よろしければ、感想なんかもいただきたいなあ、と……。




「最近世間を騒がしている黒い、鳥のようなモンスター。知ってるでしょ?」


「うん、ネットでもよく出てるよな?」


「私たちはアレを魔女狩りと呼んでいる」


「物騒な名前だなあ」


「存在自体も物騒だけどね。あいつらは、基本普通の魔法使いには倒せない」


「……すると? 噂のダークバードは男かい?」


「……それがちょっとややこしいんだけど、基本と言ったでしょ? あれは例外」


「黒羽さん、詳しいんだなあ」


「まあね。何故かというと――」



 そこで私は少し距離を取ってから、ワンドを振るって『変身』した。



「ええ……!?」



 田中くんは唖然とした顔で、私を指して口を開いたまま。



「……あんた、男だったの?」


「違う!!」



 トンチンカンな結論を出す田中くんに、私はマスク越しに怒鳴った。



「言ったでしょ。私の場合、特殊なの!」


「ほーん……。そんで、俺にも魔法が使えるって、ことは???」


「あなたにも、魔女狩りと戦う力があるということですな」



 松上少年はニヤリと笑う。



「そりゃすごい!」



 田中くん、実に素直な反応である。



「ここまで来た以上は、あなたにも協力してもらうわよ?」


「そりゃあ、いいけど。魔法はどこで習うんだい?」


「ご心配なく。初期魔法なら、僕がレクチャーしましょう」


「お前に?」


「そうバカにしたものではない。これでも天才ですから」


「天才って……」


「そういやあ、松上くん? 君って何か色々知ってるけど……」



 私が疑問を呈すると、



「じゃあ、次に僕の話をしましょうか? まあ、僕は前世の記憶がある人間なんですよ」


「そうなのか? また変な話だなあ……」


「魔法のあふれる世界でオカルトを疑われるのも、それこそ変な話ですね」



 松上少年は苦笑してから、咳払い。



「ま、そのおかげで肉体年齢は8歳ですけど、精神年齢は40を越えてます」


「はあ。じゃあ、もうオジサンなんだ?」


「そういうことです」



 私が微妙な視線を送ると、松上少年はうなずく。



「おかげでろくに耳も目もきかない赤ん坊時代は困りましたが。肉体から半分魂を離脱させることで、現状把握ができたんです。で、この世界を知るうちにまたまた困った」


「困ったんだ?」


「ええ。何しろ魔法だの異世界だのが当たり前で、その上女尊男卑な風潮まであるんですからね。非常に困りましたよ。自分にも魔法の才能が有るのを知ってから、余計に」


「稀有な才能ってことで、注目されるから?」


「それだけなら、いいんですが……。かなり高い可能性で、殺されるかもしれませんから」


「殺される!?」


「マジか!?」



 私と田中くんは同時に叫んでいた。



「はあ、黒羽さん? あなたのような立場の人でも、理解できませんか?」


「何を?」


「今現在人間の魔法使い……あえて魔女としますか? 彼女らにとって男性の魔法使いというのは絶対に認められない、許せない存在なんですよ」







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