表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
289/301

その289、スーツの改良が急がれる



「それで……黒羽さんがその試合に出るんですか?」


「まあ、そうなる。というか、そうなった」



 『7番』研究所にて。


 私は集まった連中に状況の説明をするのだった。



「魔女狩りが消えたと思ったら、そんなことに……」



 ゆみかは半分呆然として言った。



「だけど、あのクンバンダってのは、すごく強いんでしょう!?」



 蛹形態の八郎くんは、うろたえた声で言う。



「でしょうね」


「でしょうねって、そんなの戦ったら、黒羽さんどうなるんですか?」


「さあね。負けたらボコボコになるけど、命の取り合いはしないという契約よ」


「だったら、僕が……」


「無理。もうそういう契約になってるから。変更は無理だね」


「そんな……」


「別にあんたがやるわけじゃないんだから」


「自分でやるんなら、もっと気楽です……!」



 何故か八郎くんは怒ったように言った。というか怒っている。



「やるのは私だけど、みんなにも協力はしてほしい」


「それは、もちろんですけど。特訓とか?」



 ゆみかはギュッと手を握って、顔を紅潮させた。



「いつでも付き合いますぜ!」



 そこに田中くんが言ってくる。



「今からじゃ間に合わんでしょ。戦闘用にスーツをちょっと改良したいの」


「ふむ……。以前に僕らのツールを貸したような、ですな」



 うなずく松上少年。



「ああ。それなら、短時間だけど強力な敵と戦える。負けてもいいけど、一方的なものになると困るのよね」



 しょっぱい試合だと、あの女神が機嫌を損ねるかもしれんしね……。



「ま、そういうことなら、我々の分野です」



 松上少年が笑い、ヅカテ氏は無言で肩をすくめた。 



「そういうわけで。この場にいる皆さんの魔力データなどをとりたい。協力願います」


「データだけ?」


「ツールのある人は、それも試合の時に貸すことになるでしょうな」



 まさに寄せ集めだが、成功経験もあるしな。どこまできるか。



「それで、強化の素材にこれを使ってほしい」



 私は、女神からもらったあるものを松上少年に渡す。


 見た感じは、大きな鱗みたいな代物である。



「ドラゴンの鱗? いや……」



 さすがの松上少年でも、その正体は即座にわからないようだ。



「それが一種のブースターとアブソーバーに使える……と、思う」


「なるほど。興味深いですな」



 松上少年は鱗を穴が開くほど見つめてから、グッと親指を立てた。



 まあ、そういうわけで。



 試合に備えてのスーツ改良が行われるのと並行して、私は体調の調整に勤しむ。


 心身がだれないように、しかし疲労しすぎないように。



 ……。



 しかし、結果がどうなるにしろ、前世の日本はサキュバスの群れに居座れるのか。


 誰にどう作用するかはわからんにしても、混乱は必須だろうな。



 とはいえ、何もなくっても異常気象やら何やらで、平穏無事は願えまい。


 それならば、サキュバスの存在がプラスになるよう願うだけだ。



 やれやれ……。






よろしければ、感想や評価ポイント、ブクマをお願いします!

感想は一言でも歓迎!

あなたの応援が励みになります!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ