その274、一転してえらいこっちゃという絶望なり
昨日、ちょっと時間が取れずに更新休みました。
「じゃあ、ポポバワの大発生と、使い魔はやっぱりつながってるんですか!?」
「さあ? 何しろ女神には簡単にアクセスできないし、しかも術者を選ぶし」
「……つまり選ばれた巫女のような存在しか連絡を取れないと」
私が叫び、首をかしげるサキュバスに、松上少年が言った。
「まあ、そんな感じだね。とりあえず私は無理」
「じゃあ、どうすれば……」
「どうするったって、女神にアクセスするなんて適応者でもすぐにできるこっちゃないよ」
「その必要な魔術などにはどれほどの準備がいりますか?」
「まあ……10年くらいかかるんじゃない?」
松上少年の問いに、サキュバスは悲劇的な数字を出した。
「それにアクセスでも意思疎通できるかわからないよ。相手は神様だもん」
「でしょうね……」
淡々というサキュバスに、松上少年も脱力したように笑った。死んだ目で。
「……いや、待てよ。このままいくと――」
そんな私たちをよそに、ヅカテ氏は魔法陣を多重展開させ、浮かぶ文字を見ていた。
「何かあるんですか? 日本が沈没するとか……?」
もう何があっても驚くもんか、と思いつつ、私は聞いてみた。
「いや、このままこの状況が続けば……日本列島の転移が早まる。確実に」
「え」
「なんですと!?」
私と松上少年はほとんど同時に叫んでいた。
「ちょ、対策してるからって、まだ準備の途中なのに……!?」
「とすると、どれくらいか!?」
松上少年もPCの前に座り込み、目を血走らせていた。
「……これじゃ、どんなに遅くてもあと3カ月以内に日本は転移する!!」
「ええ!?」
「いや、それどころか、ペースが上がれば下手すれば1週間と待たずに……」
松上少年が叫んだ後で、ヅカテ氏があわてた声で付け足した。
「もし、そうなれば……」
「ポポバワがどうなるかはわからんが、魔力層の衝撃で……おそらく、魔女狩りの大量発生が起こるな……」
「な、男子全滅から一転して女子全滅ですか!?」
「いや、魔女狩りの場合女性というか魔法使いの女……すなわち魔女を狙うんだが」
「おんなじようなもんですよ!!」
私はつい、感情まかせに叫んでしまう。
「仮に、今のポポバワと同じような数だとしても、それでもどうにもならない……」
計算された数字を見ながら、松上少年は顔面蒼白だった。
「あの使い魔たちはあてにできるのか……?」
「ならいいですけどね。あれを使ってるのはサキュバスの可能性が高いんでしょう?」
「あー、なら色々忖度する可能性はあるわねー?」
と、サキュバスは言ってほしくないことを言うのだった。
「……女性は見捨てるってことですか?」
無意識のうちだったか、私の声は殺気立っていた。
「黒羽――」
いつの間にか横にいたヅカテ氏が、私の肩に触れる。
「そんなことわかるもんか。私が使ってるんじゃないもの」
サキュバスが呆れたように肩をすくめるのだった。
「女性が対象だと……サキュバスの支援は難しいか……」
ただでさえ、我が国の――というか、地球の女性はサキュバスと関係が悪いのだから。
「でも、そうなるとどっちにせよ、日本人はいなくなる可能性がありますね。将来的にな話ですが……」
松上少年までも、絶望的なことを言うのだった。
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