その263、苦戦の予感と混戦
空を覆うモンスターの大群……。
野衾。モスマン。芭蕉の精。火炎怪鳥……。
いよいよ、あの蝙蝠野郎も出てくるか?
準備したいが、私も襲ってくるセイウチ怪獣を相手にして忙しい。
次々に出てきて、倒すと死体となって邪魔だ!
かと言って、ほっとけば物騒な火炎弾を吐くのだから始末が悪い。
そうしていると、またも骨イノシシが突進してきた。
<魔力集中。粉砕>
私は魔力をハンマー状にして骨イノシシに叩きつけた。
破壊されると動かなくなるが、それでも半端なものでは動じない。
骨イノシシには警察の銃器もあまり役に立たないようだ。
むしろセイウチを牽制するのに役立っている感じ。
「でりゃあああああああ!!」
空中で田中くんがプロペラ機で飛行モンスターを相手取ってる。
その補助には、岡田ユズル。
おお、なかなかのチームワークじゃないか。
感心していると、また別の獣が飛び出してきた。
青い毛並みをした狼……!
そいつが吠えると、恐ろしい冷気がこっちに向かってくる……!?
あわてて障壁で防ぐが、巻き添えを食ったヤタガラス隊員はぶっ倒れた。
自力で逃げ出しているようだが、生身の人間ならひとたまりもないな。
狼はイノシシやセイウチよりも小さいがその分数が多い。
突破させないようにするのに、手間取る、手間取る……。
「これじゃほとんど戦争だ……!」
私は叫びながら複数を魔弾を打ち払うが、他にもモンスターはいっぱいだ。
と。
街の闇から鬨の声みたいなものが――
じゃーん、じゃーん、じゃーん、と……。
シンバルに似たような音? が響いてくる。
音は派手だが、気持ちが冷え込むような辛気臭い気配だ。
その途端に、敵の攻勢がさらに強くなった……?
いや、違う!
こっちの主戦力だったエルフたちがパワーダウンしたのである。
バカスカ敵を葬っていた魔法が急にしょぼくなった……。
やっぱり、あの厄介な音魔法……か
しかも今回は2種類。
あの蝙蝠が出てくるとすれば3種類か。
少なくとも3種の仲間が弱体させられる計算だ……。
そうなると、次なる主戦力は混成集団の『7番』組か。
猫だの飛行機だののツールがある連中はかなり活躍している。
逆に言うと、負担がでかくなっているわけで……。
<僕が出ましょうか?>
忙しい中、八郎くんから通信が入る。
<君は切り札だ! 今はまだ守備を頼む!>
私が叫ぶと同時に、空中に魔法陣が浮かび蟹型ツールが降りて来た。
蟹型は小規模なレーザーを撃ちながら、味方の援護をしていく。
「こりゃちょいと分の悪い勝負になってきましたな……!?」
魔法を放ちながら変身スーツ姿の松上少年は自嘲的に叫んだ。
私が答えようとする前に、次なる敵勢が現れる。
それは、地面を統べるように移動するカタツムリ……のようなもの。
続いて、アルマジロ……というより鎧竜みたいな怪物。
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