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243/301

その243、姿なき追跡者


本日2度目です。





「まったく、注意したのに……」



 私は急いでシルバに駆け寄り、助け起こす。



「ずいぶんと優しいことね?」



 色無トオルは笑いながら、歩いてくる。だが、その眼は全く笑っていない。


 私はワンドを握ろうとして、一瞬硬直した。



 強烈な見えない圧力が、全身にのしかかった感じだ。


 色無から発せられる魔力、あるいは殺気だろうか……。



「そちらのお子さんを連れて帰ったのに、ずいぶんな態度ですね」


「あら、これは失礼。でも、ちょっと間違っていてよ?」



 色無はスッと右手の指を差し出した。


 途端に額へ衝撃が走り、眩暈めまいがする。



 強い魔力を当ててきたか……!?



「そこにいるのは私の作品であって、娘じゃない」


「――え?」



 シルバは起き上がりかけた姿勢で、絶句する。


 そんなことじゃないかと思っていたけど、いきなりぶっちゃけるか……。



 私は静かにワンドを振るう。


 再び圧力が来るが、それを跳ね返し、ヘルメットとスーツが全身を覆った。



「一体どういうつもりかしらないけど、ずいぶんひどいこと言うね」


「この場合はこういうべきかしら? 『お前の知ったことではない』」



 歩きながら、色無は大きく手を振るった。


 瞬間、黒い稲妻がところ狭しと降り注ぐ。



 私は障壁でカバーするが、腕が痺れる……。やはり、本物の実力者か。



「さんざんこき使っておいて、今さら娘じゃないはないでしょう」


「黙れ」



 歩きながら、色無は虚空から杖を取り出した。


 龍のような生物が意匠された不気味なデザイン。



 同時に、色無の背後から何かが近づいてきた。


 音や気配はあるが、姿はまったく見えない。



 そして、その気配は色無の背中に融合していくのだった。


 色無の全身から触手のようなものがはえ、緑色の皮膚が半身をつつむ。


 ヒルだかカメレオンだか……とにかく不気味な格好だ。



「ひどいセンスだ」


「余計なお世話――!」



 杖を振るって襲ってくる色無。



<魔力散弾>



 私はすぐさま散弾を放ち、ボーッとしているシルバを抱えて逃げ出した。



 天井を壊しながら、上へ上へと逃げる。


 それでも色無はしつっこく追ってきた。まったくもって執拗だ。



 どうにか地上の建物へ飛び出たと思ったら、今度はあのドームが邪魔。


 斬りつけてみたが、すぐに元へ戻ってしまう。



 こりゃまた厄介な……!



 大きな魔力をぶちかまそうとした瞬間、後ろから殺気を感じて飛び上がる。


 こっちを追って色無も地上に出てきたようだ。



「わかってると思うけど、生かしては帰さない。死んでも同じだけどね」



 色無は冷たく笑いながら、フッと姿を消した。


 隠形の魔法か……!? 急いでサーチするが、ヘルメットの視界にも映らない。



 魔力すら感じなくなった。


 と思っている矢先、衝撃が走って地上へ落下した。



 踏ん張って体勢を立て直すと、またも衝撃……。いや、攻撃か……。


 どうやら姿を消す魔法らしい。カメレオン型の魔女狩りを思い出すな。






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