その232、回転マッハキック!
「この!!」
ゆみかは猫の爪杖を振るって巨大野衾と戦っている。
そうこうしている間にも、他の野衾はどんどん群がってくるのだ。
<魔力弾拡散連射――>
私は身を回転させて、四方へ魔力弾をばらまいた。
これで一時的だが、野衾を散らすことに成功。
「あーもう! 何やってんのさ!!」
「すみません、遅れました!!」
ドタバタしていると、続いて蛇塚ラブ子と岡田ユズルの二人がやってきた。
ラブ子は半身蛇体のラミア姿で、ユズルはヘルメットにスーツ。
こうしてみると、初めて見るな彼の装備姿は。
「なるほど。数をそろえてきたわけか……」
怪人は増える仲間を見て、感心したように笑う。
「とっととボスをやっちゃいなさいって!!」
ラブ子は2匹の蛇が絡み合ったデザインの杖で、魔力を放った。
魔力は蛇のようにうねりながら、怪人に飛んでいく。
しかし、怪人は例の翼でそれを防いでしまうのだった。
「ならば、こちらも手数を増やすかな」
怪人が大きく笑った途端、地面が揺れた。
そして、どこからか不気味な蔦がワサワサと生えてくる――
植物は一気に大きくなり、やがて鳥のように空中舞い上がり始めた。
なによ、これ!!――と、ラブ子が叫ぶ。
空飛ぶ植物はまるで人のような顔を持ったひどく不気味なもの。
<検索。芭蕉の精――>
これも日本の妖怪か……。
植物の芭蕉が元となっているヤツだが、何で空を飛ぶんだよ!?
「あーーもう!!! 鬱陶しい!!」
「数が多い……!!」
ラブ子は蛇体の鱗を飛ばし、ユズルはスプレー型の杖から粒子状の魔力を撃つ。
粒子型の魔力は芭蕉の精を追い散らし、枯らせていく。
どうやら、相性は悪くないようだ。
見ると、怪人はビルの上に座って、のんきに見物をしているではないか。
逃げるでもなく……。
とことんバカにしているな、おい! この野郎……!!
私は近づくと、怪人はゆっくりと立ち上がる。
「やはり君が相手か」
怪人は笑い、再び飛び上がっていた。
と、その体がコマのように回転を始める……。
その強力なスピンを喰らって、私は吹っ飛ばされてしまった。
体勢を建てなそうとするのだけど、その度に弾かれ、空中で立ち往生してしまう。
こいつ……!!
下手したら、いつまでたっても切りがない。それどころか嬲り殺しになる。
なら、こっちも対抗するだけだ……。
私は体を車輪のように回転させ、魔力をフルにブーストさせた。
これならば……。
消耗が大きいけれど、省エネする余裕はない。
気策が功を奏したものか、何度もぶつかり合いうちに、ついに打ち勝った。
逆に相手を弾き返し、その翼を大きく破損させる。
今だ。
私はさらに全力回転してから、それに魔力をプラスして一気に蹴りこんだ。
脚部に魔力の爪をプラスしたもので、破壊力は抜群である。
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