その216、応援は遅れてやってくる
今回は違う時間帯で投稿です。
スレイプニルに対して、鳥型ツールが爪を光らせて襲いかかった。
不意を突かれたスレイプニルは鳥型の爪や翼で切り裂かれ、後退していく。
だが、それも序盤のうちだけだ。
スレイプニルは徐々に勢いを取り戻して、暴れ出す。
それでも、ゆみかの方には行けないのだ。それで十分である。
ゆみかはヴァルキリーを抱えて、ワープでその場から逃げ去っていた。
と、同時に鳥型は私の元に戻り、再び粒子となって合体。
……こういうやり方もできるとはな。なかなか便利である。
スレイプニルは起こって地面を踏み鳴らし、稲妻を放つ。
そして、猛然と私に突進してきた。
「なんの!!」
私は両手に盾を展開して、攻撃をそらすように叩きつける。
それでも神馬は肉食獣のように吠え、襲ってきた。
こりゃまるでモンスターハントのゲームだな……。
敵の動きはある程度決まっていて、癖というかモーションがある。
慣れてくると、どことなく不自然な動きだなと思った。
接近戦も、遠距離もむずしく、中距離でジリジリやるしかない。
さて、どうする……。
このままじゃ、多分こっちが先に魔力切れだが――
考えている最中にも、敵は攻撃を緩めない。地味にきっつい。
そして、何度かの激突の後、スレイプニルは停止した。
ブルブルと首を振り、何か戸惑っているような動きだ。
もしや、チャンスか……?
てなことを考えた途端に、スレイプニルは今までで最大の雷撃をまき散らした。
私は咄嗟に防御できたが、周辺はもうグチャグチャの廃墟である。
「こいつ……!!」
吹っ飛んだ私はつぶやきながら、転がり、立ち上がる。
スレイプニルは何故か泡を吐きながら、足を踏み鳴らし、身悶えた。
やはり変だ。混乱している……?
そう思った時、横から光のリングが飛んできた。
リングは、スレイプニルの首にはまり、光を発する。
途端に、黒い神馬は嘶き、首を振り回した。
私が驚いていると、リングが周辺からスレイプニルへと飛んでいく。
飛び交うリングはスレイプニルの足、胴、頭にはまり、動きを封じていった。
これは……拘束用の魔法だな?
周りを見ると、いつの間にか翼を広げたサキュバスがたくさん……。
やがてスレイプニルはリングで全身を覆い尽くされ、動かくなった。
生命反応はある。うん、死んではいないな。
「やあ、お疲れさんです。なかなか苦労したようだわねえ」
一人のサキュバスが手を振りながら降りて来た。
「ええ。まあ、よくこれだけ集められましたね?」
「スレイプニルを捕まえるってんで、他を後回しにしたからさ。またすぐ行かなきゃならないのよねー。いやー、忙しい」
サキュバスは首を鳴らしながら、困った顔で言う。
「あんたブレードの関係者でしょ? 上に顔効くみたいだから、もうちょい大掛かりな捕り物できるように言ってよ。呼び出したモンスター退治するんじゃキリないわ」
「確かに……」
ほとんど泥縄みたいな状況だから、使われるサキュバスもイライラしてるんだろう。
「しかし、協力者が多いですからねえ」
「それで自分の住む国メチャクチャにすんの? 人間の女は何考えてるんだか……」
サキュバスは呆れたように言ってから、拘束された黒馬を運んでいった。
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