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その139、怪物総進撃



 北海道の某所に出現したのは、炎に包まれた大トカゲだった。



「サラマンダーだね」



 映像を見たヅカテ氏は頬を指で掻きながら言った。



 体長は10メートル前後。


 周囲の温度を無駄に上げながら、チロチロ火炎を吐いている。


 気のせいか、今一つ動きが鈍いように思えた。



「コンディションが悪いようだなあ。まあ不向きな気候の場所から当然か……」



 北海道でもかなり寒い地域に出たようで、大きな被害はまだ出ていない。


 これならほっといてもいいかな? 地元のほうで何とかするだろ。


 そう思っていると……。



<速報。沖縄近海に大型モンスター出現>



「え?」



 画面には映るのは海上に浮かぶクラゲと蛸を合成させたような巨大なモノ。 



「小さいが、クラーケンだな……」


「これで小さいんですか?!」


「うん。まだ成長途中の幼体かもしれないな」



 ヅカテ氏の説明に、私は唖然とするばかり。


 近くの港がミニチュアに。船がオモチャに見えるような大きさなのに……。



 しかし、これらはまだ始まりに過ぎなかったわけで。



 日本のあちこちに、異世界のモンスターが無秩序に出現していた。


 ……おそらく、人為的に。



 自然発生の妖怪とは違い、そのほとんどが人口密集地かその近辺に召喚されている。


 中には、小学校や幼稚園から出るものも。



「これは……色んな意味で効果的なテロ行為だわ」



 私は自分でも驚くほど冷たい声で言った。



「この混乱に乗じて――ということも十分ありえますね」



 松上少年は無表情で頭を掻いていた。



「物騒なことだ……」



 ヅカテ氏はため息をついて、部屋から出ていく。


 かと思うと、服を着替えて杖を手に戻ってきた。


 革製も見える軽鎧ライトアーマー姿で、頭には鉢金はちがねみたいなものをつけている。



「もしや、モンスター退治に出られるのですか?」


「このへんにも、出ないと言えるかな」



 松上少年の問いに、ヅカテ氏は苦笑して答えるのだった。



<速報>



 まるでヅカテ氏の言葉に応えるように次なる報せが画面に映る。


 ただ、これまでのようなニュース映像を受信したものではなく……。



<当施設の近くに、モンスター出現を感知しました……! ワームです!>



 ワーム……虫のことではない。


 ドラゴン属に位置する蛇のような胴体のモンスターだ。


 東洋文化の龍に近いが足はなく、貴金属を好む性質だとか。



「ドラゴン系か……。厄介だなあ」



 ヅカテ氏は露骨に嫌な顔をした。



 ドラゴンと言えば、以前にもドラゴン属性の魔女狩りでえらいことになったものだ。


 あそこまでとはいかなくても、厄介なモンスターには違いない。



「……これは、おかしいぞ?」



 急に松上少年はブツブツ言いながら、空中に大型地図を展開させた。


 この施設周辺の地図らしいが――……。



 なんだ? まるで施設をぐるりと囲むように、赤い点が無数に点滅している。



 まさか、これは……。



 モンスターだらけじゃないか!? と、松上少年は頭を抱えて叫んだ。







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