表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/301

その119、深夜の行動



「――ということなんだけど」


「なるほど」



 渡した資料を読みながら、松上少年はしきりにうなずいていた。



「……私に色々渡してくれた相手からの情報。どこまで信じられるかわからないけど、調べる価値があるように思うの」


「そうですね。特に、この街のモンスター出現頻度も妙だ。何かが大気中の魔力を消し去るとというのは、ちょっと難しい……あるいはどこかに吸収しているかもしれない」


「何かって?」


「自然現象かもしれないし、誰かが意図的にやっているのかもしれません。ああ、この資料を少しお借りしても?」


「コピーだからご自由にどうぞ」


「ありがとうございます。できることなら、この少年に会って直接調べてみたいですな」


「何とかして接触できないものかしら」


「手段を問わなければ、すぐにでも」


「できれば問いたいわね」


「まあ確かに。ただ、僕も学校とかで色々することも多くて……」



 だとは思っていたが。松上少年はちょっと困った顔になる。



「いくらか使い魔を放っておいたから、観察は続けているわ。何かあれば連絡する」


「すみません」


「いいの、ヤタガラスもどうにかまとまってるし」



 こんなわけで。


 私は使い魔からの情報を待ちながら、日々の日課などをこなしていたが――



 その夜だった。



 渡家周辺に配した使い魔から連絡が来る。


 車が何の音もなく、渡家から発進したというのだ。


 どうやら隠れ身の魔法を使って、車の音やライトを外部に漏らさないようにしている。



 だが。



 上空から追う使い魔の眼には、近くの山のほうへ走っていく車体がハッキリ見えていた。


 魔法を使っていても、まあ素人レベルだな。



 私は妙な胸騒ぎをおぼえて変身すると、すぐにワープ魔法で現地に飛んだ。



 やがて車は人のない山の中に入っていき、停車する。


 車から人が降りると、後部座席から大きなものを運び出した。



 魔法で浮かせているから、おそらくは娘がやっているのだろう。


 人影は木々をくぐって、奥のほうへと歩いていく。



 私は影からそっとつけていった。


 暗闇だが、ハッキリとえている。



 大きな袋の包まれたソレは、



<生体反応。魔力微弱>



 魔力? 前は全く感知できなかったはずだが……。


 いや、今はそれはいいか。



 私は姿を隠したまま、上空からその大きな袋を奪って飛んだ。


 そのまま、『秘密基地』に移動して袋を開ける。



 出てきたのは、異様な風体の肥満体。


 こうしてみると、言葉が通じるかどうかさえ怪しく思える。



「渡 八郎くんだね?」



 私はヘルメット越しに、肥満体の少年に言った。



「……は、はい」


 非常に聞き取りにくい声だが、どうにか返事は返ってきた。



「いきなりで悪いけど。君は当分家には帰れないことになった」



 一体何で渡一家がああいう行動に出たのか……まあ、それは突っ込むまい。



 それよりも――と、私はすぐさま松上少年へ連絡を取った。







よろしければ、感想や評価ポイント、ブクマをお願いします!

感想は一言でも歓迎!

あなたの応援が励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] お久しぶりでーす 久しぶりに見たら与党が変わってたっ! 肥大化…蛹かな?
2020/01/28 14:59 謎の百合好き
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ