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106/301

その106、疲れや傷がたまった戦い……



 このまま膠着こうちゃく状態になるのか……?


 私はウンザリしながらも事態を静観するしかなかった。


 佐藤との戦いで色々消耗しすぎたか……。



 と――



 空中を飛ぶプロペラ機に変化が起こる。


 突如、操り手である田中くんに向かって急降下し始めたのだ。



 まさか、墜落?!



 いやいや。そうではなかった。



 プロペラ機は急降下しながら変形していき、そこへ田中くんが跳躍する。


 これは……鎧?


 というか、SFのパワードスーツみたいなものになり、そこに田中くんが乗り込む。



 カブトムシそっくりの角が特徴的なロボット……ゴーレム?


 パワードスーツは高速で飛行し、合成獣に挑みかかっていく。



 毒霧や毒針が降り注ぐが、黒い装甲は全て跳ね返していった。


 そして、パワードスーツの右腕から、光る羽? いや、刃のようなものが。


 いや、むしろ飛行機のプロペラだろうか。



 プロペラは高速回転し、パワードスーツはそのまま合成獣に叩き付ける。


 合成獣の肉も鱗も見る間に切り裂かれ、再生が間に合わないようだ。



 このえげつない攻撃に、暴れる合成獣も動きを鈍らせていく。



 そして。



 蟹型の放つ巨大なレーザーが合成獣を撃ち抜いた。



 ついに限界がきたのだろう。



 合成獣は黒い霧となって、大気に消え去っていく。



 ああ……やっと終わった。


 急に気が抜けて、私は立っていられなくなり、膝をついてしまった。



「ああ、しんどかった」



「疲れた……」



 朦朧としていると、秘密基地に松上少年たちも戻ってくる。



「終わりましたよ?」


「ジンさん、大丈夫? 顔色悪いけど……」



 二人に言われて、私はそっと自分の顔を撫でる。


 いつの間にか、変身が解けてしまったようだ。



「途中で、リタイアして……ごめん」


「いやあ。それまでの活躍があったから、僕らも勝てたんですよ」



 ボーッとした頭で謝る私に、松上少年はニコリと笑う。



「そうなら、いいけど……」



 言って、私は息をつく。



「これ、飲めますか?」



 気づけば、田中くんがスポーツドリンクを持ってきてくれた。



「ありがと……」



 私はペットボトルの半分ほどを飲み干し、ぐんにゃりしてしまう。



「まいったな……。いよいよ限界って感じ……」


「そうですね」



 つい弱音を吐いてしまうと、松上少年は困った顔。



「今のようにコソコソと駆除をやっているのでは、もうあかんでしょう」


「まったくだの――」


「!?」



 不意に知らない声が響き、私は疲労も忘れてそっちを見た。


 いつの間に、だろう。


 秘密基地の一角に、青い肌に赤い瞳のダークエルフが座っていた。



 ダークエルフは、面白いものを見るように私たちを見てニヤついている……。






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