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お父さんと、五匹目

 コハクの案内で、国境の山まで来た。索敵を使うと、多数の魔物が棲息しているのが分かった。

 お父さんの居場所を知らせる付与を付けておいて良かった。

 山頂付近から、反応がある。そして強い魔物の反応も!

(みんな、急ぐよ!)

 黒くて大きなドラゴンが、お父さんと、父様の部下の…誰だっけ?と、戦っている。攻撃を尻尾で薙ぎ払い、二人にブレスを吐く…!間に合わない!破壊光線が、二人を貫いた。

 地上に降り立ち、コハクに二人を守護で守って貰う。もう一度吐かれる破壊光線を、マジックブレイクで打ち消して、マナドレインで意識を奪う。

「お父さん!」

 不味い!息してない!アイテムボックスから神の実を取り出し、半分に割って口の中に押し込んだ。もう一人にも!

 小さいとはいえピンポン球サイズなので、半分でも口を大きく開けて無理やり押し込んだけど、大丈夫だろうか?そして二人にエクストラキュアとエクストラヒールをかける。

「グオォ…(一体何が…)」

「お父さんに酷い事して許さないんだから!」

「グガ!(待て!そなたは女神か?)」

「違う!」

 特大の雷を落とすけど、鱗に弾かれた。次はホーリー!

「グガ!(待てというに!参った!頼む!見逃して…いや、従魔としてくれ)」

 ホーリーは、鱗を弾き飛ばした。

「要らない!もふもふじゃないし」

(ルーナ!お父さん達が息を吹き返したよ!)

「グオォ(何故だ、我は強い!そなたの役に立つぞ!)」

「お父さん!大丈夫?」

「ルーナ?…何故、ここに」

「フレイド様!危ない!」

「グオォ(待て、敵対の意思はない。神子よ、我に仕えさせてくれ)」

「まず人に頼むのに偉そうだし、そんなでっかい従魔要らない」

 黒竜の姿が歪んで黒髪の青年が現れた。

〈神子様、どうか私を従魔に加えて下さい〉

 おお…美青年。お辞儀姿も完璧だ。

「何が…どうなっている?」

「何で私の従魔になりたいの?」

〈私は人や神に興味があるのです。過去には冒険者として人の中で暮らした事もあります。あなたからは並々ならぬ力を感じます。どうかお側にいる事を許して頂けないでしょうか?〉

 うーん、執事っぽい。悪い人?じゃなさそうだし、いいかな?

(ルーナちゃん、従魔にしてもいいんじゃないかしら?滅多に見ない上物だし)

「分かった。ならオニキスで」

 セバスチャンはやめておいた。呼ぶ時に恥ずかしい。

 よしオニキス、ステータスオープン!


 オニキス(806) ルミナリアの従魔

 黒竜 (エンシェントドラゴン)

 レベル821

 スキル 闇魔法 暗黒魔法 補助魔法 時空魔法 煉獄ブレス 暗黒ブレス 翼斬 インパクトキック 爪斬撃 噛み砕き カーズ 絶対防御

威圧 超速回避 高速演算 直感 瞬脚 縮地

高速飛翔 人化 魔眼 念話 多重思考 結界

気配隠匿 状態異常無効 苦痛耐性 看破

隠匿 立体機動 偽装 感情操作 索敵 

自動治癒 暗殺術 短剣術 弓術


 うーん、コハク以上のチート。そして800歳超え。レベルも凄い。コハクでも勝てなかったんじゃないかな?

そしてダーティーなスキル群。短剣術や弓術は、冒険者時代に取ったスキルかな?


「ルーナ?どうなっている?ドラゴンなのか?」

「うん。従魔になりたがっていたから、しちゃった」

「いやしかし、ドラゴンだぞ?」

(本当にルーナって、魔物ホイホイだよね)

「何それ!サファイア酷い!」

(あはは、でも僕達みんなルーナが大好きなんだよ)

(あたちも好きなのー)

(ルーナちゃんの不思議な魅力よね)

「従魔と話してないで、大丈夫なのか?」

〈私が主を害する事などありえません〉

「おっ…おう」

「お父さん達は、大丈夫?体に変な所ない?帰ったら必ず教会に行ってね!」

(大丈夫よ、ルーナちゃん。そう簡単に人が神の力を得る事はないから)

 ちょっと安心した。まあ、半分だしね。

「お父さんは昔ドラゴンをやっつけたんだよね?」

「ああ。お母さんと一緒にね。しかしあの時の竜とは比べものにならない力だった。こうして生きているのが不思議な位だ」

 いや、一回死んだから。

〈その辺の駄竜と一緒にされては困ります。私は本来なら人など及ばぬ存在。主が至高の存在であればこその従魔契約ですから〉

「聖女になったとは聞いたな。羽根も生えているし」

「それについては否定しない。神様も言ってたし」

「神と、話せるのか?」

「ほ、本当なのですか?ルミナリア様!」

 あ、余計な事言っちゃった。どうしよう?

「あ、自分はローレンと言います!ミーシャと同期の孤児院育ちで、生きる為とはいえ人に言えない事も沢山してきました。正直、水晶に反応が無いのが不思議な位です。自分は、このまま伯爵様に仕えていて本当にいいのだろうかと不安なんです」

「水晶が反応しないなら、大丈夫だと思うよ?王国の法はどうか知らないけど、神様はちゃんと見てるから」

「ありがとうございます!ルミナリア様」

「はあ…規格外過ぎて怖いが、ルーナの事は俺達は勿論、兄上達も全力で守るからな」

〈その程度の実力で主を守るなどと、笑止〉

「オニキス、ダメだよ!私は私の家族も大切に思ってるの!それにお母さんみたいに、力だけじゃ守れない事もあるし」

〈承知しました。無礼を済まない。主の父君〉

「いや、ルーナを大切に思ってくれるなら、仲良くしていこう」

 オニキスは、何故か私を崇拝してるっぽい。先は分からないけど、今はただの子供なのに。





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