第29話 図書館には
朝になり宿の朝食を食べながら掲示板を見ると、どうやらシズネさんが無事にスレに私が教えた情報を上げてくれたらしく、大騒ぎになっていた。
窓から外を覗いて見るとちらほら旅人らしき人が忙しなく動いているのが分かる。
あの森を抜けてきたのか、それとも別のルートからきたのか分からないけど、位置さえ分かれば来られる人はいるだろう。
新しくこの場所のスレが立っているから、これからどんどん旅人が来るだろうね。
私はこれからメインストーリーになるであろう勇者の情報を手に入れることができたら次の場所へ行こうかな。
もともと私は仲間と旅がしたくてこのゲームをしているから、一つの場所に長くいることはしたくない。
いろんな場所に行っていろんな景色をみたり、食べたりしたい。
リアルの私には出来ないことだから⋯
ーーー
この町を散策した結果、図書館があったのでそこへ行って見たのだけれど勇者に関する情報がどうも抜けている様だ。
この世界には過去にも勇者がいたようでその記録は残っていたけれど最新の勇者の記録が抜けている。所々が空欄になっているのを図書館にいた司書さんに確認したが、呪いのせいか空欄を気にしていないようだった。
何度か話す内に思い出したのか空欄を確認したのち頭を抱えていたけどね、空欄の違和感には気付けても最新の勇者の事は思い出せないみたいだけど。
取り敢えず空欄になっていない場所から分かった事は、勇者がこの国の北側にある山を登って神様に祝福を貰い旅にでたことだけだった。
そう言えば今まで私は教会やら神殿のようなものを見ていない。
メインストーリーとして神様に忘れられた知識を捧げるはずなのに何処にもない、地図の共有だけであればギルドで出来るから忘れていたけど、本来は教会などで捧げるはずの場所がないとはどういうこと?
掲示板で探して見ると、どうやら小さい社に天使のような石像があってそれに祈りを捧げてみたが何の反応も無かったらしい。
教会や神殿を探してみたが今の所見つからず、情報募集中だそう。
もしかしたら何か勇者が祝福を貰った場所に神様に関する場所がその山にあるかもしれない。
改めて城下町の住人にあの山の話を聞いた所、あの山は霊峰で神様が降臨されたとされる場所で有ること、誰でも登ることができるが最近は誰も行かないそう。
モンスターが出てくることはない為、昔は良く登っていたそうだが、何故か最近は登ることがなくなったと。
何人か話を聞いたけれど誰もが同じ反応だった。
これも呪いのせいなのか?
それとも弱ってしまった影響で神様の存在も薄くなってしまったのだろうか?
私は何が起こってもいいように山に登る準備を始めた、あの山は常に上の方が雲で覆われているから飛んで行けそうにないし、雨が降っているかもしれないから対策しないとね。




