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042_美濃併呑と伊勢侵攻

 


 信長様は稲葉山城を岐阜城と改名した。

 この頃から信長様は天下布武印を使い始めた。

 ここから、信長様の天下布武が始まるのだろう。

 殿の方は、桑名を与えられたことで張り切っている。

 張り切るのはいいが、張り切りすぎてポカをしないでほしいものだ。


 俺はというと、俺もなかなかの広い土地を支配している。

 その中でも長島城は重要拠点に指定した。

 長島城は天正十三年(1586)の天正大地震で崩壊することが分かっているので、補強をメインにした改修をさせている。

 蟹江城も天正大地震で崩壊するけど、こちらは今のところ手をつけるつもりはない。

 そこまで手が回らないというのもあるが、長島城は桑名と尾張を結ぶための重要な拠点になることから、最優先で補強をしているのだ。


 桑名と尾張を繋ぐ道は浮橋を用意するつもりだ。

 小舟を繋いで板を置くタイプで、川が増水した時は小舟を回収して、橋へのダメージを回避する予定だ。

 木曽三川に浮橋を渡すにはどれだけの数の小舟がいるのかな?


 さて、ミッションのほうだけど……。

 ミッション『服部友貞を倒せ!』がクリア判定された。

 服部友貞は桑名に潜んでいたところを捕縛されて、最後まで織田家に仕えるのを拒否したことから打ち首になっている。


【ランクE】

 ・清酒(小樽)×10

 ・味噌(小樽)×10

 ・醤油(小樽)×10


 ミッション『西美濃四人衆の内応!』もクリアだ。


【ランクC】

 ・鉄砲×10


【ランクD】

 ・火薬(1箱)×10

 ・鉛玉(100発)×10


 ミッション『稲葉山城攻略!』もクリアだ。


【ランクB】

 ・とてもよい薬×10


【ランクC】

 ・丈夫な刀


 ミッション『斎藤龍興の逃亡!』はノットクリアだった。

 ミッションの内容は逃亡を見逃してやろうだけど、俺は龍興が逃亡する現場を見ていない。

 逃げるのは検索で分かっていたし、ミッションでも分かっていたので、長良川を見張っておけばよかった。

 初めてのノットクリアなので、結構へこむ。


 ミッション『桑名三城攻略!』はクリアした。


【ランクC】

 ・丈夫な槍


【ランクE】

 ・清酒(小樽)×10

 ・焼酎(小樽)×10

 ・味噌(小樽)×10

 ・醤油(小樽)×10


 そして、新しいミッションも発生した。


【ミッション】

『羽津城攻略! : 羽津(はづ)城を攻略しろ!』

『報酬 : プレゼントをランダムで三個』


【ミッション】

『浜田城攻略! : 浜田城を攻略しろ!』

『報酬 : プレゼントをランダムで三個』


【ミッション】

『釆女城攻略! : 釆女(うねめ)城を攻略しろ!』

『報酬 : プレゼントをランダムで三個』


【ミッション】

『楠城攻略! : (くす)城を攻略しろ!』

『報酬 : プレゼントをランダムで三個』


 四つの城を攻略するミッションだ。

 ここからは一つ一つの城を地道に攻略していけということだろうか?

 とりあえず、長島城の改修と四城に対する調略を並行してやっていこう。


 俺は常に桑名にいるので、領地の方は清次に任せている。

 清次は長島城に入って、古木江城、鯏浦城、蟹江城を管理している。

 補佐には雲慶と山内伊右衛門一豊をつけている。伊右衛門は最近一豊と名乗りだした。

 三人に任せておけば、領地の方は大丈夫だろう。


 半兵衛、利益、貞次は俺の近くにいる。

 半兵衛は俺の軍師なので常に近くにいてもらわなければ俺が困るし、貞次は鯏党の党首なので常に近くにいてもらう。

 しかし、利益は違う。こいつは俺の目の届くところに置いておかないと、遊び惚けるというのが主な理由だ。

 ただ、利益は滝川家の血筋で、滝川一益様とは親戚なので最前線の茂福城との連絡役をさせている。

 桑名城(東城)と茂福城は二里ちょっと離れているけど、利益と松風のコンビはその距離を十分ちょっとで走り抜けるらしい。

 整地された道路があるわけでもないのに、この速度は異常だ。いったいどこを走っているのやら。


「勘次郎!」

 殿に呼ばれたので顔を上げて殿の顔を見る。

 碌なことを考えていない時の顔だ。

「なんでしょうか?」

「城下の視察にいってくるぞ!」

「構いませんが、護衛を連れていってくださいね」

「無用だ」

「ダメです」

「ダメって、お前……俺は子供じゃないだぞ!?」

「子供の方が聞き分けがいいですよ?」

「ぐぅ……」

 俺は殿が城下を見て回るのはいいことだと思っている。

 だけど、殿を一人で城下に出すほど桑名は安全ではない。


「利益。殿のお供をせよ」

 縁側で日向ぼっこをして、うたた寝をしている利益に殿のお守を命じる。

「面倒です」

 言うと思ったよ。

「今日の酒はなしでいいんだな?」

「いきます! 前田利益、殿の護衛任務を立派に果たしてみせます!」

 利益は横になっていた状態からぴょんと跳ね起き、気をつけから敬礼をする。

 まったく、現金な奴だ。


 殿と利益が見えなくなる。

「貞次。二、三人つけておいてくれ」

「はっ!」

 姿はないけど声は返ってくる。やっぱ忍者ってかっこいいよね。


「半兵衛、四城の方はどうだ?」

「滝川様も頻繁に降伏を促していますが、思わしくないです」

 半兵衛は淡々と語る。

「攻めるとして、策はあるか?」

「最終的には大軍を持って包囲しますが、それまでは調略で落としていきます」

「前回、信長様がおいでになった時も囲んだが降伏しなかったぞ」

「いきなりやってきて包囲するのと、あるていどの地ならしをした後の包囲では効果が違います」

「そんなものなのか?」

「そんなものでございます」

 半兵衛はクールだな。

 もっと楽しそうにすればいいのに。って、人を騙したり殺したりする策を考えるのだから、無理な話か。


 

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