悪魔との約束
そろそろテストで危ない・・・
小悪魔と契約
したいです・・・
楽冶さんに初めて会った次の日。
私は言われた通り昨日会った時間に待っていた。
気が向いたら と言われたものの誘われてるようなので来てしまう。
私は律儀な性格なのだ。
だがしかし
「……」
肝心の楽冶さんが現れない。
まさか今日は来てない?
いやいやそんなハズはない。だって昨日言われたのだから……
だけど来ない……うーん。
まさか嵌められた?この機会に少しでも男性の気持ちとかを知ろうとしてたのに……
などと頭を抱えていると……
バッ!
急に目の前が暗くなり
「だーれd「こあ~!!!」グフゥッ!」
声を掛けられたので思いきり平手打ちしてしまった。
バシィッッ!という効果音つきで……
「こあ!何しやがる!」
「あ。楽冶さんでしたか。よかった~」
「よくないわ!滅茶苦茶痛かったぞ!」
「いや急にやられたんで……」
言い訳してしまったが実際悪いのは楽冶さんじゃないのでしょうか……
いきなり女性に目隠しするなんて……
「いきなり目隠しするのが悪いんです」
「反省はしてない。後悔はしている」
「何に対してですか?」
「叩かれたことに対して」
それはそうだろう。
叩かれて逆の思考をしていたら悪魔の私でも若干引く……それよりも女性に目隠しをした事に対して反省はしないのだろうか……
「それよりさ。待っててくれたんだな。サンキュ」
「いえ。言われたので……」
「いや普通初めて会った人に誘われて待っててくれないって」
「そうなんですか?」
「いや実際は知らないがそういうもんだろ」
「はあ……」
やっぱりこの人はよく分からなかった。
あの後「こあはやさしいな」と言ってなでられたので恥ずかしくて叩いてしまった……
楽冶さんはあまり気にしてなかったようなのでよかったが気をつけないと。
今日は少ししか話せなかったが、明日も誘われたので行くことにしよう。
毎日楽冶さんと話す日が続いた。
ゆっくりとレミリア様の部屋の前まで話しながら歩く。
地下室入り口から部屋までの短い距離だが私はこの時間が好きだった。
楽冶さんとはとても話しやすかった。
最初は少し話していただけだが、今では笑い話や愚痴なども話している。
偶に図書館に連れて行ったりした。
その際に楽冶さんがパチュリー様を驚かす。
「もきゅっ!」にはつい笑ってしまい後で怒られた。
「じゃあパチュリー様。行ってきます」
「小悪魔……最近楽しそうね」
「そうですか?」
「ええ。本の整理よりは楽しそうだわ」
それはそうかもしれない。
本の整理はやりがいは感じるが、楽しいかどうかと言われるとよく分からない。
それに比べ楽冶さんとの話は、お互い笑いあえて楽しいものとなる。
「まあいいわ。また楽しんでいらっしゃい」
「はい。いつもの時間には戻ります」
そうして毎日私は待ち合わせ場所へと向かう。
「そうか……それは大変だな」
「そうなんですよー。楽冶さん手伝ってください」
「いやめんどくさい」
今日は私の愚痴を楽冶さんが聞いてくれた。
図書館の仕事は大変なのだ。
誰かさんが本を読んでは置きっぱなし。
ガラスは割れるし本棚は倒れる。
「今度魔理沙に会ったら言っといてやるよ」
「よろしくお願いします」
大体毎日こんな感じの会話をしてレミリア様の部屋の前に着く。
部屋に着くのが私は少し嫌だった。
「……明日も来ますか?」
「ああ……多分な」
毎回行われる会話。
いつも楽冶さんはこう答える。
そして多分と言いながら明日も来るのだ。
だから安心して分かれる。
「おやすみなさい楽冶さん」
「おうおやすみ。気をつけてな」
「そちらこそ。今から夜道でしょう?」
「ハハハ。確かにな」
「じゃあいつか俺が休暇をやるよ。その時は一緒に遊ぶか」
「本当ですか!?」
「ああ。俺は約束は守る!」
「じゃあ約束です!約束!」
「ああ!」
楽冶さんに休みがないと言い、この会話をした五日後。
楽冶さんはいつもの待ち合わせ場所に来なかった。
そして伝えられた。楽冶さんがもう来ないことを。
彼は約束を果たす前に紅魔館からいなくなった。
けれど先日やってきたのだ。しかも一週間滞在で。
これは約束を果たしてもらわないと……
「悪魔との約束は簡単に破棄できませんよ?楽冶さん」
そして私はある場所に向かう。
次話から現在の話に戻ります。
現在紅魔郷EXに挑戦中。
カゴメカゴメまで・・・




