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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第五十話 レンからの電話

 アイテムボックスの準備が終わったある日、レンから電話が来た。


『ゆーさんお久しぶりです』

「久しぶりだな。花火大会の後からずっと潜ってたのか?」

『ええ。新しい階層なので無理せず少しずつの探索ですけどね』


 そういえば二十階層に到達したんだったな。

 こっちは最近冒険者以外の事ばかりやってるので、情報忘れかけている。


『ところで聞きましたよ、アイテムボックス』

「ああ、高倉さんから聞いたのか」

『というか桜木亭にスキルブックが展示されてましたよ。ご丁寧にゆーさんが寄贈したと書かれてました』


 ・・ちょっと恥ずかしい。


『ということで早いとこ最前線に合流してください。そうすれば探索が捗ります』

「そんな本音をズバッと言われてもね。こっちは十階を攻略したら、勉強のために他のダンジョンにも行ってみようかと思ってるんだ」

『えぇー! そんな寂しいこと言わないでくださいよ』

「むしろ喜べよ。お前達が俺に火をつけてくれたんだから」


 先行き不安だったあの頃に比べて、今冒険者として余裕が出来てきた。

 だからこそ他のダンジョンにも行ってみたいと思えるようになったんだ。

 もちろん改装が終わったら、うちのダンジョンに真っ先に潜るが・・


『他のダンジョンなんかよりも、うちの最前線で豊かなダンジョンライフを』

「豊かなダンジョンライフについては全く同意してやる。それをどこのダンジョンでやるかはこっち次第だが」

『いいなぁ。新鮮な食材や冷えた飲み物なんかがダンジョン内で出せるんですよね? 全冒険者の憧れじゃないですか』

「だろうな。レンだって金で買えるなら、高くたって手に入れてるだろう」

『今持ってる全財産出したって構いませんよ。アイテムボックスがあるならいくらでも稼げますもん』


 そりゃそうだろう。長期間潜ることも可能だし、その間に手に入れた素材類なんかもいくらでも持って帰ることができる。

 俺の場合あまり必要ないが、念のためのポーションも入れてある。回復スキルを持っている冒険者などはほぼいないので、長期間潜るなら必須なアイテムになる。

 いくらでも持っていけていくらでも持って帰れる。なんて素晴らしい。


『ゆーさん、もうダンジョンで狩りをしなくても、ダンジョン内で食堂でも開けば大儲けできるんじゃないですか?』

「やりはしないが、なかなか面白い案だな」


 ダンジョン内であったかい食事や酒を提供する。

 間違いなく大人気だろう。

 ダンジョン内であれば地上の数倍の値段だとしても需要はあると思う。

 まあそんなアコギな商売はしたくない。食料や回復薬が

無くて困ってる人がいるなら、ちゃんと分けてあげる。

 俺が散々助けられてきたのだから、今度はこっちが助ける番だ。


『龍二さんあたりは『それなら狩りをしまくった後、ダンジョン内で宴会でもしようぜ』とか言い出しそうですね』

「確かに言いそうな気はするが、イベントとしてそれは面白そうな気もする」


 ダンジョン内は別に飲酒は禁止されていない。

 ただわざわざ荷物を増やしてまで酒を持ち込むのは、ほんのごく一部しかいない。

 セーフエリアで大宴会するのもそうそう経験はできないだろう。

 今後のイベントの一案として考えておこう。


『うちのダンジョンだと洞窟タイプなので難しいですが、広いフィールドの草原タイプだったら車を持ち込むのも面白いかもしれませんね』

「でも魔物に攻撃されてボコボコにされる場合もあるぞ」


 移動は楽かもしれないが、何度も攻撃を受けたら修理費用がばかにならない。

 ちなみに自転車だったら持ち込んでる奴は結構いる。

 折りたたみの式の自転車に荷物を積んでみんなで仲良く走ってるパーティーや、自転車でリヤカーを引っ張って荷物や疲れた仲間を載せているパーティーなどもある。

 ただしこれは急に魔物に襲われた時などは困る。自転車に乗ってる状態ではせいぜい魔法を使うことぐらいしかできない。

 なので走行中は常に索敵が必須だ。


『となると装甲車とか・・』

「どうやって手に入れるんだよ」


 レンがおかしなことを言い始めた。

 アメリカ陸軍とかに知り合いがいるんですか?


『でも実際それで攻略が飛躍的に進むのであれば、金や伝手を惜しまない人もいるんじゃないですか?』

「そりゃダンジョンをクリアしたとなれば、とんでもない名声は手に入るだろうからな」


 金を持ってる大企業などがアイテムボックスを持つ冒険者を囲えれば、レンが言ったように金の力でダンジョンを攻略しようとするかもしれない。

 そうでなくてもいくつかの企業は冒険者パーティーのスポンサーになってるところがある。

 レンのパーティーも何度もスポンサーの話は出てるが、すべて断っている。

 レン曰く、『そんなの冒険者ではない』との事。

 強い冒険者やベテラン冒険者ほど矜持というものを持っている。

 もし俺がシロタイツ・マッチョを倒せないままの時にスポンサーの話が出たとしても、きっと断っていただろう。

 それだったら潔く引退をする。

 俺もレンも冒険者バカと言うか冒険者キチと言うか、理想を持って冒険者をやってるのだ。


「まあまずないだろうが、もしまたアイテムボックスのスキルブックやアイテム袋みたいのを見つけたらお前にやるよ」

『期待せずに待ってます』

「そんなこと言っていいのか? 最近の俺はみーちゃんと出会ったり、アイテムボックスを手に入れたりと運がいいみたいだからな」

『期待して待ってます』


 気持ちは分かるが、現金なやつだ。

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