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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第四十六話 何を作ろう

「ダンジョンの中だと簡単な料理しか作れないから、家で料理をたくさん作ってアイテムボックスにしまっておくんだ」

「ゆーちゃんすてきなの! だんじょんでもおいしいごはんがたべられるの!」


 火の魔法を使える俺はそれでも他の冒険者に比べれば料理を作る時は優遇されている。

 なにせ他の冒険者はそのぶんコンロを持っていかなければならない。

 基本的に余計なものは持って行きたくない。食材は消費するからいいけどコンロだと帰りも持って帰らなければならない。

 狩りに行くのであれば、当然帰りはドロップアイテムをできるだけ持って帰りたい。

 俺も今までは荷物は必要最低限だけ持って、カートのスペースはできるだけ空けておいた。

 そもそもコンロを持って行ったところで、作れる料理に限りがある。

 ここは出来立て熱々をアイテムボックスにしまって、いつでも美味しいものを食べれるようにしたい。

 コンロを使ってインスタントラーメンを食べるのもキャンプみたいな感じで良いのだが、逆に言えばキャンプでやればいい話だ。

 誰であってもダンジョンにいれば精神的に疲弊してくる。

 食事はそんな精神を回復させてくれる大事なものだ。

 食事が美味しければ美味しいほど心は満たされる。

 栄養と携帯性に優れているからと、カ○リーメイトばかりでは全く満たされないだろう。


「みーちゃんはダンジョンで何が食べたい?」

「かれーがいいの! あとはんばーぐ!」


 カレーなら作るのは簡単だ。ハンバーグもそんなに手間でもない。

 大量に作るのにはもってこいだ。

 とりあえず俺たちは食堂に着いたので券売機でオムライスを二人分購入する。


「かれーもすきだけど、おむらいすもすきなの」

「じゃあ今度オムカレーとか作ってみようか?」

「そんなたべものがあるの!? さいきょうなの!」


 カレーと組み合わせると割と色んなものが最強になる気がする。

 みーちゃんがさっき言ってたカレーとハンバーグでハンバーグカレーでももちろん最強だろう。

 俺達は食券を受付に渡し、呼ばれるまでテーブルに座って待つ。

 お昼時だが平日なのでそこまで混んではいない。

 これが休みの日だと観光客などで賑わっていたりするが、平日だと俺みたいな冒険者や桜木亭の職員が食べているぐらいだ。


「あとは、まめだいふくもいっぱいいれておくの」


 確かに豆大福もアイテムボックス内に入れとけば固くならずに済む。

 仕舞っておく用に多めに買っとくか。

 他にもアイテムボックスに入れるものを考えていると俺たちの分の食券の番号が呼ばれる。

 みーちゃんはそのまま席で待たせて、俺が二人分のオムライスを取りに行く。

 ここのオムライスは昔ながらのオムライスで、いわゆるふわとろオムライスとは違う。

 どちらのオムライスも好きだが、こっちの方が母が家で作ってくれたオムライスに近くて食べ慣れている。


「お待たせ」

「ありがとうなの」


 本当はケチャップで文字なんか書いてもいいんだが、さすがに食堂のオムライスなので最初からケチャップがかかっている。

 ちょっと残念だがみーちゃんはそんなことも気にせずに、オムライスをパクパク食べていく。

 みーちゃんはいつも食事を美味しそうに食べる。

 見ているとこちらもほんわかして食事を楽しく食べれる。

 みーちゃんが来るまで一人で食べていたわけだが、きっとみーちゃんがいなくなったらとても寂しくなる。

 もちろんそれは食事だけではない。

 いつも側にいてくれるみーちゃんにはとても感謝している。

 大きくなっても嫁にはやらん。



 オムライスを食べきりいよいよアイテムボックスに入れるための料理を作りに行くことにする。

 まずは大量の食材を・・の前に先に買わなければいけないものがある。

 ちょっと出費がかさむが、アイテムボックスに入れるためには必要だ。


「というわけでお買い物に行きます」

「すーぱーでおかいもの?」

「その前に大きな鍋を買いに行く」


 そう、カレーなど大量に作るために大きな寸胴鍋が欲しい。

 ハンバーグの場合だと並べておくバットなども必要だ。

 そうなると向かう先は一つ。


「かっぱ橋に行きます」

「かっぱがいるの!? みてみたいの!」


 河童はおらん。

 一応河童の像は立っているが、基本的には商店街だ。

 もちろんただの商店街ではない。

 日本屈指の調理器具の専門店が集まる商店街だ。

 飲食店を開くのであればここに来れば食材以外全てが揃うと言っても過言ではない。

 最近では観光客向けの食品サンプルでも有名だが、俺にとっては調理器具の方がなじみが深い。

 今いる上野からも車ですぐに着く。浅草に行くちょっと手前ぐらいにあるので、だいたい十分ぐらいだろう。

 料理をする人間からすればあそこは見ているだけでも楽しい。

 海外の見たこともない調理器具などもあるし、一般家庭では使わないような巨大な鍋もある。

 その鍋を買えば一気に数十人分のカレーを作ることもできるだろう。

 家にある通常サイズの鍋を使ってもいいのだが、それをアイテムボックスに入れてしまうと家で料理ができなくなってしまう。

 それとご飯を入れておく大きなおひつも必要だ。

 カレールーだけを食べるなどと切ないことはしたくない。

 いやカレールーは飲むと表現するべきか?

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― 新着の感想 ―
[一言] ふと気付いた、俺オムライス食べた事無いかもと ケチャップライスに目玉焼き乗っけて食べたりはするけど、オムライスとして完成したものは食べるどころか生で見たこともないと思う
[一言] オムカレーバーグが食べたくなった! 最強!!
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