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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第二百十五話 ちみっ子帝国の勝利

 黄ワイバーンの背中から首に移動してそこに跨った。

 怯える黄ワイバーンが頭を振ってくちばしで攻撃しようとするが、その位置からでは俺に攻撃を当てることは出来ない。

 それでも必死に頭を振り続ける黄ワイバーンに、逆に俺がその顎下を両手で抱えるように手を回して自分の体の方へと全力で引き寄せる。


 キャメルクラッチ(駱駝固め)


 人間相手には首や背骨にダメージを与える技だが、今回は完全に首を取りに行く。


「ギュ・・ギュァァ」


 首を逆側に曲げられているのでまともに鳴くことも出来ない黄ワイバーン。

 何とかもがいて振りほどこうとするも、強化された俺のパワーで完全にクラッチされている。

 そしてついに――


 ゴキッ。


 鈍い音とともに黄ワイバーンの首がへし折れた。

 その時点で勝負が決したのか、完全に無抵抗となりその体が消滅しだす。

 俺はその前に黄ワイバーンから飛び降り、地上で墜落から復帰しようとしている青ワイバーンの背中にドロップキックを食らわした。

 もはや死に体の青ワイバーンだがまだ消滅しないので、とどめに背骨へ拳を打ち下ろした。


「ギュガァァ・・」


 断末魔を上げて消えていく青ワイバーン。


 三体目、四体目撃破。


 残るは上空でこちらを警戒している赤ワイバーンのみ。

 やつを倒せば俺の勝ち。地下十五階突破となる。

 しかし赤ワイバーンは完全にこちらを警戒しており、天井スレスレで滞空している。

 これでは奴の背中に乗ることが出来ない。

 そして当然だがこちらに突撃してくることもなく、炎弾を放ってくるだけだ。

 トカゲのくせに頭が回るな。

 俺のスキルで遠距離攻撃となると、火、水魔法とスラッシュショットがある。

 しかしどちらも弾速がそこまで早いわけではない。

 赤ワイバーンとの距離は最低でも二十mはあるので普通に避けられるだろう。

 奴の炎弾は問題なく迎撃できるが、このままでは千日手・・なわけがない。

 こちらだって遠距離攻撃については考えてきている。

 と言うか、異世界に居たときにはすでに考えていたのだ。

 強化のスキルを手に入れた後野宿中に、これならワイバーンレンジャーと戦えると思った。

 だがそれでも今回のような状況になった場合、攻撃手段が無くなってしまう。

 だったらボウガンでも買うか?

 もしくはこっち(異世界)で魔導具でも手に入れるか?

 どちらにしても無駄に金がかかるな。特にボウガンなんて今回きりになりそうだ。

 じゃあどうするか?

 ちみっ子達に料理を出しながら、ウロウロしていたときに気付いた。

 まったく金のかからない、強力な遠距離攻撃を。


「そこから動かないのならずっとそうしてりゃいいさ」


 俺はアイテムボックスからこぶし大のソレを取り出した。

 今回は体全体に強化をかける。この動作は全身の筋肉を使うからだ。

 それはとても原始的な行為。


「食らいやがれっ!」


 大きく振りかぶって手にしたものを赤ワイバーンに向かって投げつけた。


 ゴシャっ!


「ギャアアァァァッ!」


 恐るべきスピードで飛んでいった()が赤ワイバーンに直撃した。

 これぞタダで強力な遠距離攻撃ができる『投石』だ。

 強化と組み合わせることで土魔法の石弾よりも強力な弾丸を発射できる。

 異世界で野宿のたびに手頃な石や岩を拾っておいたので、残弾はたっぷりとある。

 最も原始的で、誰にでも出来るが俺にしか出来ない攻撃。


「さて、何発耐えられるかな?」


 俺は次々にアイテムボックスから石や岩を取り出しては赤ワイバーンに投げつけていく。

 強化された俺が投げる弾丸はオオタニサンもビックリなスピードだ。おそらく時速二百kmは出ていると思う。

 何発か避けられたところでこちらの手は止まらない。次々に凶悪な弾丸が赤ワイバーンに命中していく。

 本当なら近接戦闘で終わらせたかったんだ。なのに赤ワイバーンが無駄に賢いから・・

 ボッコボコになった赤ワイバーンは、天井スレスレを飛ぶどころか滞空していること自体がギリギリな様子だ。

 ではそろそろとどめを刺しに行こう。

 俺はラスト一発の弾丸を投げつけるとともにダッシュして、石弾が命中して怯んだ赤ワイバーンの背中にジャンプして乗った。

 赤ワイバーンは俺が乗ったことに気付いたのかどうかわからないが、力を無くして地面に墜落していく。

 だがまだ消滅していないので生きてはいるのだろう。


「お前たちの負けだ、ワイバーンレンジャー!」


 俺は赤ワイバーンの首に右腕を回し、脇に抱えるようにして体重をかける。

 そうなると赤ワイバーンは顔面から地面に向かって落ちていく。

 もはやこちらのロックを振りほどく力もないようだ。


 ブルドッキング・ヘッドロック


 赤ワイバーンはそのまま顔面から地面に激突して絶命、消滅していった。

 俺はもちろん強化で防御していたので無傷だ。

 完全勝利。あ、投げた石は拾っておこう。また使うかもだしな。

 そう思って移動しようとしたとき、赤ワイバーンの消えた場所に一冊の本が落ちていることに気付いた。

 これはいつものソロ討伐の報酬なのだろう。

 だがソレを拾う前に先にこれをやっておかないとな。


「ワイバーンレンジャー敗れたり! これで世界は我らちみっ子帝国のものとなるのだ! ワハハハ」

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― 新着の感想 ―
更新ありがとうございます。 ちみっこ帝国、だと……!? なんて恐ろしいパワーワードだ……! ……あ、そういえば私、ちみっこの『お願い攻撃・可愛いポーズ付き』の耐性(極)があるので、平気だった(笑) …
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