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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第百六十五話 飲み会

 枢機卿によって昏倒させられたマイキー君は教会の人たちにどこかに連れ去られていった。

 ・・寝室だよね?

 そしてちょうど俺達は夕食の時間となり、枢機卿と共に食堂へと向かった。

 王城の時ほどの豪華さはないものの、美味しい料理とワインで満足の行く食事だった。

 ちみっ子達も肉料理とデザートをたくさんおかわりしていたな。まあさっきはモデル役で大変だったからおかわりストップはかけなかった。

 そして食後。

 一旦風呂に入った後で、約束通り枢機卿と飲むことにした。


「ユタカ殿、よく来てくれた」


 招かれた枢機卿の部屋は質素ではないが華美な装飾もない落ち着いた部屋だった。部屋は広いがビジネスホテルのようなシンプルな感じだ。


「せっかくなので秘蔵のワインを出しましょう」

「そんな高い酒はもったいないですよ」

「そう言って取っておいて、飲まないまま私にお迎えがきてしまう可能性もありますからな。他の誰かに飲まれるくらいなら今こそ飲むときです」


 大丈夫、アンタあと二十年は余裕だよ。

 しかしそんなに高いワインを出されては申し訳ないので、こちらも手持ちの日本酒でも出そう。

 宮城に行った初日、福寿荘に宿泊した時に飲んで気に入った『宮寒梅』という酒だ。宿のお土産コーナーにあったので一本買っておいた。

 いい機会なので異世界の人にも味わってもらおう。


「こいつは私の産まれた国の酒です。よかったら試してみてください」

「おお、何とも美しい瓶に入った酒ですな! 黒かと思いきや光に当てると緑に見えるとは。この国やマーズ神国でもここまでの瓶は作れませんぞ」


 まあ地球産なもので。

 それよりも中身を試してほしい。ってか俺も飲みたい。


「この酒は一気に飲むのではなく少量を味わうようにして飲む酒なので、こちらを使ってください」


 ワイングラスに注がれてはたまらないので、お猪口を二つと徳利を取り出し先ずはお酒を移し替えた。

 そこから枢機卿のお猪口に酌をする。


「・・一見水にしか見えないが、この香りは間違いなく酒ですな。しかもとても良い香りだ」

「さあ乾杯といきましょう」


 俺も自分の分をお猪口に注ぎ手に持った。

 それを見た枢機卿は香りを楽しむのをやめて、お猪口をこちらに近づける。


『乾杯』


 二人で盃を掲げて乾杯した後、まずは一口飲む。

 口に入れた瞬間フルーティーな香りが広がり、その後爽やかな酸味が広がる。

 甘口な酒で油断すると止まらなくなってしまう程の飲みやすさ。

 どうして米からこんな酒ができるのか不思議でしょうがない。


「・・これはなんという旨さ。ワインとは違う果実感と透き通るような水の味。どのように作られているのか皆目見当がつきません」

「これには果物は使われてなく、米という穀物から作られているんです」

「そんなバカな!? 瑞々しい、マスカットのような香りがするのに穀物だけですと!?」

「ほんと不思議ですよね。俺でもそう思いますもん」


 基本的に米と米麹と水だけなのに、酒蔵によって全く別の味になるのだから不思議としか言いようがない。故に説明もできない。

 まあ消費者としては旨いのなら気にしないが。


「ユタカ殿、もう一杯もらってもいいですか?」

「いくらでも飲んでください。ただ飲みやすいけど酔いやすい酒なので気を付けてくださいね」


 そう言いながら枢機卿に酌をする。

 だが流石に若い連中とは違って、枢機卿は香りや味をゆっくりと楽しみながら飲んでいる。どうやら心配は無用らしい。

 むしろ異世界人なのにその飲み姿には美しささえ感じる。

 歳を重ねた男の持つ貫禄なのだろうか。俺もこの人のように飲めるようになりたいものだ。


 ・・と思っていた時もありました。


「五番! ローディー司教歌います!」

「引っ込め音痴! ここは私、神殿騎士団団長の腹踊りを披露しよう!」

「腹筋の割れた腹踊りなど邪道! 私のだるだるボディこそ踊るにふさわしいわ!」

「バカ者共め! やはり私の美声で聖典を諳んじて――」

『引っ込め枢機卿!』


 何故か教会の神官たちや神殿騎士団の連中まで集まってきて、どんちゃん騒ぎになってしまった。

 来る人来る人が酒を手に集まるので、みんなガバガバ飲み続けている。もちろん枢機卿もだ。

 あ、また一人増えた。これで十八人目だ。

 ここの教会のトップの枢機卿と神殿騎士団の団長がこんな状態なのでもはや無礼講だ。立場など関係なしにワインを手にして騒ぎ続けている。

 普段からこんな感じなのかな? まあ仲がいいのは良いことだが。

 この雰囲気の中にいると、上野でレンや龍二さんたちと飲んでる時を思い出す。

 今回の件が片付いたら一度連絡を取って飲みに行くかな?

 いやいや、まだ水神社に潜ってないのに帰るとか、ホームシックじゃあるまいし!

 少なくとも水神社を復活させて、満喫するまでは向こうにいるつもりだ。

 精霊結晶はもう目前まで来ている。

 あとはさっさと持って帰るだけ・・

 でもこういう時ってだいたい何か起きるよね?

 俺はフラグ建築士の資格は持ってないので、ひとつ穏便にお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] ]_・)一級フラグ建築士………………(笑)
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