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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第百五十六話 会談開始

「陛下、皆様をお連れしました」


 控え室を出てすぐ向かいの部屋、二人の兵士が立哨している両開きの扉の前でドラウザー軍務卿が声を上げた。

 どうやらここが会談場所の会議室らしい。


「どうぞ、入ってくれ」


 中から聞こえてきたのは若い男の声だった。

 この声の人が王様なのか?

 その声を聞いた兵士が二人で左右それぞれの扉を引いて開けた。

 会議室と聞いたので会社や学校のそれを想像していたが、赤い絨毯が目を引くかなり豪華な部屋だった。

 部屋の正面には大きな長テーブルがあり、左右それぞれ十人づつは座れそうだ。会食なんかも出来そうなテーブルだな。

 すでに右手側の席の真ん中に集まって男女五人が座っている。


「ユタカ殿と精霊様はこちらへ。司祭とソフィア殿はこちらとこちらに着席を」


 軍務卿に指示されて、俺達はテーブルの真ん中の席に着いた。

 タクマ司祭とソフィアさんは俺達四人の両横の席だ。

 全員が席に着いたところでメイドたちがお茶の準備を始める。

 同時に一番真ん中に座っていた二十代後半くらいの黒髪の男が話し始める。


「ようこそ来てくれた。私がこの国の王のヨウだ。まずはこちら側の人間の紹介をしよう」


 ヨウ国王か。王位を継ぐのはこのくらいの年齢でするものなのかな?

 もしくは先代に何かあったので代替わりした?

 聞いていいものなのかわからないので、とりあえず頭の片隅に追いやる。


「まず俺の隣りにいるのが王妃のエリスだ。さらにその横が第一王子のライオード」


 国王の右隣に座る茶のセミロングの髪の女性が王妃か。年齢はソフィアさんとそんなに変わらなそうだ。

 その隣の王妃と同じ髪色の少年が王子様か。こちらは八歳前後だろう。


「でこっちが宰相のオルムンドと近衛隊長のカールトンだ」


 今度は国王の左側、ひょろっとした白髪交じりの初老の男性が宰相で、その横の国王よりも頭一つデカい男が近衛隊長と。

 覚えるのが大変だ。最近不安な記憶力を試されてるようだ。


「ご丁寧にありがとうございます。こちらはまず私が冒険者のユタカと申します。で、こちらの三人が・・」


 そう言って俺が右側に座るちみっ子達に視線を向けた。


「みーちゃんなの!」

「・・ちーちゃんよ」

「ふーちゃんだよ」


 俺の意図を察した三人は、自分で自己紹介をした。

 名前だけの自己紹介だが、ちみっ子達の可愛さにその場にいた大人たちはみんなほっこり笑顔になった。


「はじめまして精霊様。お会いできて光栄です」

「こちらこそなの。よろしくなの」


 国王とみーちゃんの挨拶・・何とも不思議な絵面だ。

 紹介と挨拶をしている間にお茶が用意されたので、まずはみんなでティーブレイク。


「しかし今まで見ることが出来ませんでしたが、精霊様とはこんなにも可愛らしいのですね」

「うむ。娘にほしいくらいだ」


 国王と王妃がお茶を飲みながらそんな事を話す。

 国王だろうが大統領だろうが、うちの子は絶対にあげませんけどね。


「さて、そろそろ本題に入ろうか。王墓の精霊結晶が欲しいとのことだったね」

「はい。どうしても必要です」


 俺の方を見て国王が訪ねてきたので、はっきりとそう答えた。


「そもそも精霊結晶とは何に使うものなのだ? 精霊様しか扱えないものとしか我々は知らないのだが」


 知らないのか。

 まあ、精霊が実際に精霊結晶を使う場面なんてまず立ち会えないよな。


「精霊結晶は精霊が大精霊に進化するために必要なものです。実はヨセ山にもあったのですが、タッチの差で別の精霊に使われてしまいました。なのでどうしても王墓にある物をお譲りいただきたいのです」

「ほう、あの山にも存在していたとは」


 一応これまでの事情を説明しておく。

 『他の場所にもあるんじゃね?』とか言われても困るんだ。


「それで王墓にある精霊結晶を使って彼女らが大精霊になるというわけか」

「いえ、精霊結晶を使うのは別の精霊です。その精霊はその場から動くことが出来ないので、私達が代わりに探してました」


 現状、水神社の大精霊は当然ダンジョンから離れられない。

 ダンジョンの維持だけで精一杯だろう。


「なるほどな。わかった、持っていっていいぞ」

「はいありが・・え、いいんですか? こんなにあっさりと」


 もっと渋ったり疑ったりしてくるものかと思ったのだが・・

 こんなにすぐに許可が出るなんて逆に裏があるんじゃないかと思うわ。


「問題ないよな宰相?」

「もちろんです。この日のために保管していたのですから」


 宰相までもあっさりとオッケーを出した。

 普通宰相とか大臣ってこんな時は反対したり、条件を出したりして妨害するもんじゃないの?(ラノベ脳)


「宰相の言う通り、ハナから渡すつもりだったさ。そのために昔から王墓に保管してきたんだからな。まあ保管といっても触ることも出来ないがな」

「それに精霊結晶を譲渡してしまえば、もうこちらで管理する必要もなくなりますからな。国としても助かります」


 そんな厄介事みたいに言うなや。

 不用品を押し付けられたみたいじゃないか・・

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