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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第百四十七話 にゃんこの宿

「あ、この子達は精霊なんで」

「精霊・・」


 まだイマイチ理解できないようだ。

 まあいきなり精霊だと言われても困るよな。


「ギルドマスターのソフィアさんから紹介されたんですが部屋はありますか?」

「は、はい! 四人部屋でいいですか?」

「はい。それでお願いします」


 満室だった場合に自分の名前を出せと言われたが、先に言っといたほうが面倒がないと思い名前を使わせてもらった。

 お姉さんの口ぶりだと他にも部屋がありそうなので、満室ということもなさそうだ。


「ゆーちゃん、べっどはひとつでもいいの」

「・・一緒に寝ればいいのよ」

「部屋がないならともかく、四人部屋があるなら別々で寝ればいいんだ」


 別に一緒に寝るのはいいのだが、ちみっ子達は俺にしがみつくように寝るので、寝返りは打ちにくいしトイレも行きにくい。

 なので出来れば別々のベッドで寝たい。冬場なら暖かくていいのかもだが。


「泊数と食事はどうしますか?」

「日数がまだはっきりしてないので、一日ごとに清算でもいいですか? 食事は朝夕を付けてください」

「わかりました。では四名で一泊銀貨十六枚です」


 一人当たり食事付きで四千円くらいか。物価がよくわからないが別に高くもないだろう。

 俺はカウンターに入ったお姉さんに小金貨二枚を渡した。


「はい、では銀貨四枚お返しです。食事を食べる際にはキッチンに声をかけてください。キッチンが開いてるときならいつでも用意しますので」


 細かくは時間が決まってないのか。

 まあ時計があるわけでもないし仕方ない。

 だが逆に自由な時間に食べられるのは客にとっては都合がいいな。

 多少寝坊しても問題ないわけだ。


「部屋は二階の6号室です。何か御用の際には従業員に声をかけてください」

「わかりました。みんな行くぞ〜」


 部屋の鍵を受け取って三人に声を掛ける。

 ちみっ子達は子猫を撫で回して満足したのか、ツヤツヤな顔になっていた。

 一方の子猫もまだ元気なのか仰向けで足をバタバタさせている。

 今度はちみっ子達に代わりお姉さんがお腹を撫でて遊んであげる。

 俺達はそのまま二階に上がり、6号室を探す。


「ここが6号室だね」


 ふーちゃんが指さしたドアの鍵を開ける。

 中は左右の壁際にベッドが二台ずつあり、部屋の中央には四角いテーブルとそれを囲うように四つの椅子があった。

 とてもシンプルだ。さすがにビジネスホテルなんかと比べるのは可哀想だろう。

 このくらいのほうが異世界らしさはあるしな。

 とりあえず皆で椅子に座ってこの後のことを話すことにした。


「昼間は出かけてもいいみたいだから、折角だし連絡が来るまでは観光するか」

「・・王都は広いから見ごたえはあると思うわ」

「おいしいものもたべるの!」


 観光をするつもりはなかったのだが、他に出来そうなこともないし、情報収集にしてもギルド以上の情報が出るとも思えない。

 もちろん可能性の有りそうな人に会ったら聞いてみるが、あまり期待はしないほうがいい。

 何ならスーさんの方がいいネタを仕入れてきそうだ。


「三人はお昼を食べたんだよな。俺は食い損ねたから何か買い食いでもしたいな」

「みーちゃんもつきあうの!」

「いや、だから食べたんだよね!?」


 育ち盛りさんめ。夕飯もここで出るんだぞ?

 さすがにがっつりは食べないだろうから、三人で分けながら食べるのならいいか。


「じゃあさっそく出発しよう」


 もう昼過ぎなので、さっさと出ないと日が暮れてしまう。

 まあ今日は近場を周るのでもいいだろう。

 部屋の鍵をかけて一階へと降りると、さっきのお姉さんが掃除をしていた。


「お出かけですか?」

「ちょっと散歩に。あ、ここらへんで観光するのにいい場所ってありますか?」


 せっかくなのでジモティーに聞いてみることにした。

 地図を見るだけではわからない穴場なんかも聞けるかもしれないしな。


「観光だと北部の大噴水なんかが人気がありますね。買い物だと西部のビッグマーケットがおすすめです。あと観光客はあまり行かないんですが、ここ南部では魔導具の工房が多くて見習いさんが作った作品なんかが安く買えることがあります」

「へぇ、魔導具か」

「見習いといっても腕はピンキリですから、当たりを引くと安くていいものも手に入りますよ。ちなみにおすすめはリドリー工房ですね。あそこの見習いさんは独り立ちも近いと言われてるほどの方ですから」


 いいね。またこの前の家具セットみたいに面白い物が手に入るかもしれない。

 ちょうど今いる王都南部にあるようだし、ぜひとも行ってみよう。

 と、その前に。


「出発前にちょっとトイレに行ってくる」

「トイレは階段脇のドアがそうです」


 お姉さんが指さす扉に向かってそそくさと移動する。

 そして中に。

 ・・・・。

 ・・・・。

 用を足した俺は中で見たものに驚きを隠せなかった。

 水洗だったのだ。

 いや、それ自体は魔導具なんかで何とでもなるだろう。

 だが水洗であるという事は()()()()()()という事だ。

 汲み取り式なら水洗の必要がない。排泄したものは下に落とすだけだ。

 この王都は思った以上に近代化が進んでいるようだ。

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