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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第百四十一話 王都での移動

 車を降りてから一旦街道に出て、王都の入り口に向かう。

 街道とは言うが舗装されてるわけでなく、幅10mくらいの剝き出しの地面でしかない。


「石に乗り上げたりするとダイフクが跳ねるから気を付けてな」

「ほうりだされてもとべるからだいじょうぶなの」

「全力で行っちゃっていいよー」


 今回ダイフクに乗車するみーちゃんとふーちゃんにそう注意しておく。

 確かに二人とも飛ぶことは出来るが、危ない事には変わらないからな。


「・・早く王都に行きましょ。もう何もない風景には飽きたわ」

「そうだな。日本じゃなかなかお目にかかれない風景だけどさすがに飽きたな」


 肩車中のちーちゃんに同意して俺は『神速』で走り始めた。

 王都の門はまだ見えないが、馬車や歩いている人はうっすら見える位置にいる。

 王都に入るには検問で時間を取られそうだし、さっさと追い抜いて先行しよう。


「・・そして特に何もないまま到着しました」

「なにもないほうがいいの」


 一時間かからないくらいで王都の入り口に到着した。

 馬車や人を何度か抜かしたが、みーちゃんの言う通り他には何もなく無事に着いた。


「思ったより混んでないな」


 ぱっと見た感じ入り口で並んでいる人や馬車はそんなに多くない。

 どうやら入り口は三つあるようで徒歩の人用・馬車用・そして三つ目の門は閉まっているが、おそらく貴族用ではないだろうか。

 馬車の入り口は馬車内を調べるためかあまり列が進まないが、徒歩で入る方は割とスムーズに進んでいる。

 俺達もそちらの最後尾について入場待ちをする。

 ダイフクもしまってちみっ子達もみんな歩いている。


「徒歩の方はそんなにチェックすることがないから早いのかな?」

「列がどんどん進むね」


 始めは二十人くらい待っていたが、五分ほどで半分になっている。

 後ろを見ると二人・・と一頭。

 最後尾の人は馬に乗ってきたのか下馬して手綱を引いて順番待ちをしている。

 どうやら馬車でないならこちらに並んでいいようだ。

 その後も列は順調に進み俺達の番となった。


「身分証を出してください」

「これを。この子達のは無いです」


 いかにも兵士といった鎧を着た男に、あらかじめ出しておいたギルドカードを渡した。

 当然だがちみっこ達の分はない。


「では子供の分の通行料で銅貨三枚お願いします」


 銅貨三枚・・約三百円くらいか。一人百円なら安いものだ。

 俺は銀貨一枚を渡し、おつりと俺のギルドカードを受け取る。


「では中にどうぞ」

「ありがとう」

「ありがとうなの!」


 笑顔で元気に手を振るちみっ子達に手を振ってくれる兵士さん。

 ちみっ子達の笑顔はプライスレスだ。


「さあ王都に入ったぞ」

「・・さすがに建物がいっぱいね」


 門抜けてすぐは大きな噴水広場になっていた。馬車のロータリーも兼ねているのだろう。

 また広場には屋台もたくさん出ていて、旅人たちの食欲を刺激してくる。

 広場を抜けた先には放射状にに伸びた六本の道と、そこに並ぶたくさんの建物が目に入った。

 これは冒険者ギルドの場所は誰かに聞いた方がいいだろうか?


「ゆーちゃん、あそこに地図みたいのがあるよ」


 ふーちゃんの指さす先には掲示板のようなものが立っていた。

 何人かの人がその板を見て何かを確認してるようだ。

 早速みんなでその板に近づいてみる。


「確かに地図だ」


 日本の歩道に設置されてる地図みたいに精密なものでは無いが、大きな通りや主要な施設の位置はこれでわかるようになっているようだ。

 街の中心には王城があって、その周囲には貴族街と思われる場所があり、一般街と隔てるように壁で囲われている。

 もちろん冒険者ギルドの位置もこの地図に載っていた。


「王都には冒険者ギルドが五つもあるのか」


 地図上には東西南北の各門の近くと街の中央南寄りにギルドのマークが描かれている。

 まあこの世界の字が読めないので、他に何が書いてあるのかはわからないんだが・・


「・・冒険者は魔物を狩ってくるから門から近くに買い取り専門の出張所を用意してるのよ」

「ギルドマスターが居るのは中央にある建物だと思うよ」

「なるほどな・・」


 それを聞いてちょっと面倒くさくなった。

 ここは王都なわけで当然王城がある。

 街の中央にそびえる白く美しい城なのだがちょっと小さく見える。

 ・・だってここから目測で五㎞くらい先にあるんだもの。

 そしてここは地図によると西門らしい。

 王城の南側にある冒険者ギルドまでは約七㎞くらいありそうだ・・


「王都デカすぎだろ・・」


 ここで生活してる人たちは不便じゃないのか? せめて自転車でもあれば話は別だが・・


「ゆーちゃん、のりあいばしゃがあるらしいの」

「乗合馬車?」


 みーちゃんが地図上の道に引かれている線を指さしている。

 何か文字も書かれているが全く読めない。


「・・地球でいうバスみたいに、無料で乗れる馬車が王都内を周っているみたいよ」


 それは便利だ。

 確かに周りを見ると、幌なしの馬車がいろいろな人を乗せて走っている。

 ここは王都の出入り口だけあって、バス・・いや馬車ターミナルになっているようだ。


「冒険者ギルドを経由する馬車もあるみたいだよ」

「それなら折角だし乗ってみるか。街中を走ってもいいが危ないだろうしな」


 意外とちゃんとした交通網が存在している王都に驚いたが、逆にしっかりとした政策を執っていることが窺えた。

 テンプレのクソ貴族はあまり居ないのかもしれない。

 それはそれで物足りない気もするが・・

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