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我が家の地下にレアダンジョンができたんですが・・  作者: エクスボーン


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第百三十七話 大精霊のシステム

 まあ一応ふーちゃんのおかげですっきりしたので、改めて洞窟の入り口を見る。

 この洞窟は切り立った崖に入り口が開いていて、洞窟の道幅は約5mほど。

 人の掘った洞窟ではないため足元はごつごつしていて中は真っ暗だ。


「精霊結晶のある場所までは一本道だから迷いはしないぞ」

「とりあえず灯りが必要だな」


 スーさんは問題ないようだが、俺達はこのままでは進めないので懐中電灯を取り出した。


「それは魔導具か?」

「いや、こちらの世界の道具だ。魔力は必要ないぞ」


 子供のように何にでも興味津々なスーさん。結局懐中電灯はスーさんが持つことになった。

 別にいいが、あんたは灯りの必要ないんだろ・・

 一応怖いのでランタンも出しておこう。灯りは多い方がいい。

 俺達はスーさんに足元を照らしてもらいながら真っ暗な洞窟を進んでいく。


「そういやスーさんが眠る前には精霊結晶はあったわけだよな。村で聞いた目撃証言からスーさんが眠るまでは10年程の期間があったわけだが、意外と精霊結晶って必要とされてないのか?」


 無くても問題ないらしいが、あるのなら使ってしまえばいいわけで。

 しかし精霊結晶を使うことに何かデメリットはないのだろうか?


「・・ゆーちゃんはそんなにいっぱい大精霊がいると思ってるの?」

「え? うーん、年に一人は大精霊に進化するんじゃないかくらいには」


 俺がそう答えると、ちみっ子達がやれやれといった表情をした。スーさんに関しては笑っている。

 そんなにおかしいことを言ったか?


「ゆーちゃん、それじゃ大精霊だらけになっちゃうじゃない。百年たったら百人も増えちゃうよ」

「・・大精霊の席数は決まっているのよ。現在いる大精霊様の引退が決まった際に、控えの大精霊様がその席に入るの。そして資格を持った精霊が大精霊に進化して控えに入るのよ」


 精霊の世界は意外とシステマチックだな。

 もっとふわっとしたものだと勝手に思ってました。


「大精霊の任期はどれくらいなんだ?」

「・・その方によってまちまちね。早い方は十年ほど、長い方だと数百年の場合もあるわ」


 差が凄すぎだな。さすがに人間の尺度では測れるものではないようだ。


「あと精霊結晶を使って大精霊になった場合、デメリットとかはあるのか?」

「そんなのはないよ。むしろすぐに大精霊の力が使えるようになるからお仕事が捗るよ」

「・・本来なら『水神社』の大精霊みたいに、時間をかけて力を蓄えて進化する行程をスキップできるだけのものよ。メリットしか無いわ」


 なるほど。それなら『水神社』の大精霊に使ってもらっても問題はないわけか。

 もちろん見つかればの話なのだが・・


「もうすぐ着くぞ。ここを曲がったところに――」


 先頭のスーさんが角を曲がったところで動きを止めた。

 もしかして精霊結晶があったのか?

 俺も急いで角を曲がった。


「あった・・?」


 曲がった先で見たものは薄く輝く空間に照らされた小さな男の子と、その手に持っているエメラルドグリーンの水晶のような石。

 あれが精霊結晶なのだろうか? 見たことがないのでわからないが。


「せいれいけっしょうなの!」

「ひぃっ!」


 みーちゃんがそう叫ぶと男の子がビクッと怯んだ。

 どうやらビンゴのようだ・・が、あの子は一体?


「・・えっと精霊と人間さんとこの山のドラゴンさん? な、何か僕に用ですか?」


 俺達のことをすぐに見抜いた。この子はもしかして・・


「・・あの子も精霊よ。精霊結晶に触れるのは精霊だけよ」


 そういやそうだ。

 つまり精霊が精霊結晶を手にしてるということは・・


「もしかしてあの子は大精霊になるのか?」

「そうじゃな。精霊が精霊結晶を必要とするのはそのためじゃからな」


 せっかく見つかったのに酷いバッティングだ。

 なんとか譲ってもらえたりしないかな?


「みなさんもしかしてコレが必要でした? あれ、でも今回進化するのは僕だけだって聞いてたけど・・」

「みーちゃんたちはいせかいからきたの。せいれいけっしょうがひつようだからこっちにわたすの!」


 みーちゃん、何で上から目線なんだい?

 さすがに無理やり奪うようなマネは駄目だぞ。


「・・みーちゃん無駄よ。もう手遅れだわ」

「手遅れ?」

「・・ええ。確か完全な精霊結晶は深い緑色をしているはず。あの色合いからするとすでに進化を始めてしばらく経ってるわ」


 なんてこったい!

 これは昨日のうちに無理にでも来ていれば間に合ったってことか。

 呑気に秋刀魚を食べてる場合じゃなかった・・


「異世界からわざわざ精霊結晶を探しにきたのですか? ごめんなさい、この結晶はもう使ってしまいました」

「いや君が謝ることはないよ。こっちがイレギュラーなわけだし」


 もともとこちらの世界の精霊結晶なのだから、こちらの精霊が使うことのほうが正しい。

 もちろん先に見つけてたらもらって帰ったが、バッティングしたのならこちらの精霊に譲るのが筋だろう。


「しかし参ったな。これで手がかりは無くなったぞ」

「これから聞き込み地獄だね」

「情報収集ならわしのツテにも聞いてみる。時間が無いのかもしれんが諦めるでないぞ」


 そうだな。悩んでる間に即行動だ。

 とりあえずこのあとの動きを考えよう。

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