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屋敷襲撃事件

 ユウキ、アリサ、レナードの3人は警護担当と取り決めをしていた。



「1階はレナード、2階はアリサが、庭を俺が警護しよう。」


「「了解。」」



「逐次首飾りで定時連絡を欠かさない事と、屋敷の敷地内は極力破壊的な魔法は使用しない。」



「それなら私も近接で出来るだけ対処するわ。」


 ユウキは頷くと、2人は特に意見がないようだ。



「それじゃ、各自持ち場に着こう。」



 そう言い、庭に出たユウキは妙な胸騒ぎに襲われていた。



 今日は満月で月明かりが闇夜を照らす日だ。比較的明るく、あまり襲撃には向かない気もする。



 だが屋敷の背後には樹木が生い茂る場所がある。ここは完全に死角となっており、襲撃に適していた。



『2人とも、屋敷の背後に雑木林がある。ここは襲撃者にとって絶好の場所だから、気をつけてほしい。』



『分かったわ。窓からの襲撃にも気をつけるわね。』



『了解。1階も裏口があるから注意するね。』



 各々注意点を確認しつつ、警備を続ける。




 そんな中、夜も更けてきて雲が差し掛かってきた。


『雲が出てきた、月光が遮られる時があるかもしれないから注意して。』




 暫くするとユウキの懸念した通り、雲が月光を遮り常闇が訪れた。


 そしてそれは突然起きた。




 雑木林のある庭を警備していたユウキと、1階にいたレナードにアリサからの緊急連絡が入った。



『侵入者!2階当主寝室!!』


 アリサから緊急連絡に、ユウキは悪態をつきながら急ぎ向かった。


(おかしい!魔力反応も何処かを蹴破る音もしなかった!)





 ー2階警備室ー


 時を遡ること数分前。


 アリサは警備室で待機していた時に物音を聞いた。


 場所は恐らく天井。



 急ぎ当主の寝室に向かいノックもせずに扉を開けた。



 バン!



 アリサは入ると同時に当主と自分に《防護壁》を展開する。


 発動と侵入者の突入は同時だった。



 ガァァァァァン!!



 けたたましい音が当主のベッドから鳴り響いた。


 防護壁が侵入者の持つ短剣を抑え込んでいる。



 《真・ストロング》を展開するとアリサは侵入者に飛びかかり殴りつけた。


 しかし回避されるが、一旦は距離を置く事に成功すると、首飾りから2人に念話を飛ばした。



『侵入者!2階当主寝室!!』




「貴方闇ギルドの人間ね。さっきのを回避するなんで只者じゃないわね。」


 侵入者は何も言わず、右手を振り抜いた。


 すると蜃気楼のように揺らぎ、侵入者の気配が消える。



「なっ!」


 アリサは驚くと背中に強い衝撃を受けて窓の方に吹き飛ばされた。



 ガシャァァァン!!


 間一髪、窓ガラスを蹴破り突入したユウキがキャッチして中に入った。


 そこでレナードも到着する。



「君は何者かね?闇ギルドは今や悪の巣窟。取引を乱したことがこれ程の重罪かね?」



 当主が起き上がり侵入者に問いかけた。


 そして侵入者は初めて声を出した。



「貴様の奴隷の扱いは非道との情報を得た。故にここで抹殺する。」



「何だと!我が子のように接して何が非道か!闇ギルドは・・奴はどうしてしまったのだ・・・」



 そこで初めて侵入者が戸惑った。しかし取り直すと殺意を剥き出しにして再度蜃気楼のように揺らぎ始めた。



「気をつけて!あいつは気配を消せるわ!」



 アリサが忠告すると、レナードが光の翼を形成した。


 《ディバインガーディアン》


 3人と当主に光の翼が出現して、護るように翼を丸めた。



 ガン!ガガン!!


 護りを貫通する威力はなかったようだが、その速さは驚異的だった。


「《サイレントミスト》は如何なる護りも打破る。」



 ガガガガガガッ!!


 激しい乱撃の嵐に、次第に翼に亀裂が生じてきた。



「くぅこれは・・!」



 そこでユウキは魔力を一気に解放すると、()()()()()()


 そして一気に振り下ろすと侵入者を床に叩きつけていた。


 ガァァァァァン!!



「お前は何様だ?必要悪は大事だと思うが、その情報は正しいのか?」



 侵入者はがっちりと組み伏せられていて動けない。


 だが、もう1人が突然蜃気楼のように揺らぎながら現れると、ユウキの首筋に短剣を突き付けた。



「・・・無駄だよ。きみの刃は俺に届かない。」



 ユウキは魔力を一気に高めて突風を起こすと、室内が吹き荒れた。


 するとユウキの背後に現れた人物が突風に煽られ、四散するように消え失せた。


 カランカラン・・



 短剣の落ちる音が室内に響き渡った。


 そしてユウキは侵入者の黒布で覆われた覆面を剥がすと、諭すように告げた。



「もう終わりにしよう・・・ルイン。」




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